なべて世はこともなし 日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら |アイルランド真実紀行へ
コドモのころ、つまり私にかわいげがあった頃、坂を下ったところにある駄菓子屋によく行った。合成着色料のたっぷり入った10円ガム、「10円あったらチロルチョコ」の10円チョコ、10円のくじ…。「5円があるよ」とかいう原材料不明の5円チョコがあったような気もするがとりあえず無視。もうその駄菓子屋で200円も使った日には大豪遊をした気分だった。 で、このやる気を疑う搭乗券をゲット。名前もなければ席の指定もない。で、搭乗ゲートは「ディスプレイを見てください」という脱力ぶり。表も十分脱力ものだが、裏に至っては… …なんで未だにアイリッシュポンド表示なのよ? で、ダブリン空港はセキュリティチェックもやる気がない。例の9・11以降、セキリュティが厳しくなるかと思いきや、おそらく世界で唯一9・11以前以降で変化のない空港。例のボディチェックのゲート、金属探知器にダブリン空港で引っかかった試しがない。イギリスに向かうヒコーキはどれも戒厳体勢が敷かれているのに、イギリスに一番多くヒコーキを飛ばしているダブリンがいい加減なのはまさに笑止。 で、この日私はちょっとした実験をすることにした。ズボンの前ポケットには前日パブに行ってきたのかという感じの大量のコイン、後ろポケットには大量の鍵をじゃらじゃらさせた鍵束を忍ばせセキュリティゲートに臨んだ。結果… 「はいちょっとこちらへ」 …おお、ダブリン空港初!セキリュティに引っかかった。 で、係のおじさん、私の体をぽんぽんとさわりチェックし、前のポケットのものを出すように命じられる。で、財布を見て 「中を見ても良いですか」 …で中身のない財布を確認し、 「ありがとうございました」 あのー、後ろポケットの鍵束に気がつかれなかったようですが…。 アイルランド人はやはりどこか抜けています。これがナイフだったらどうすんだか…。 ダブリン空港には搭乗ゲートのエリアがA、B、Cと3つあります。最近できたCや以前からあるBはいいのですが、搭乗エリアAは狂暴です。ここ、搭乗口からヒコーキまで地上をてくてく歩かされます。で、目の前には数奇のヒコーキが駐機しているのが常なので、前の人についていかないと自分がいったいどのヒコーキに乗るべきなのか分からなくなります。実際、一番目の前にあるヒコーキに乗るとは限らないのです。 で、自由席の座席争奪戦に勝利した私は最前列の席をゲット。ここ、スッチーさんのジャンプシートの向かい側。青い「Ryanair – The Lowfare Airlines」と書かれたセンスのかけらもない制服を着たスッチーさんは、不安になって「これ、マンチェスター行きですよね」と聞くお客を「いえ、グラスゴー行きよ」なんて言っておちょくっている。よく言えばお茶目な航空会社、悪く言えば…あんたら乗合バスの感覚で会社を運営してるでしょ。 そう確信させることが数分後に起こる。全員の搭乗が終わった頃突然荷物のローダー(荷物を載せる人)が機内にボストンバックを持ってやってきた。で、ひとこと 「この荷物誰の?」 どうやら後ろの方の誰かのものだったらしく、ローダーのおじさんはスッチーさんにひとこと 「オレ、カンがいいんだよ。この荷物はマンチェスター行きだと思ったんだよね」 …あのー、ライアンエアさんはこういうやり方で荷物の管理をしているのですか。やっぱり乗合バスの感覚以外の何者でもないわ。 日記才人の投票ボタンです |