なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ前日の日記はこちら翌日の日記はこちらアイルランド真実紀行へ


2002年10月11日(金) insaneな客とのバトル

日記には書いてきませんでしたが、今週1週間はまたコールセンターに左遷させていました。で、コールセンター専属の机での勤務を命じられたため、インターネットで遊ぶこともできず、メールのお返事がまた溜まってしまいました。来週末には日本に行くのでそれまでに何とかお返事します。オフ会についても来週には参加希望の皆様にご案内メールを差し上げますので今しばらくお待ちください。また、参加ご希望の方は来週の初めまでにメールをいただけると助かります。どうかお気軽にご参加を。


業務連絡はこの程度にしまして。で、そうそう、コールセンター。うちの会社、電話の数はよそのサポセンだ、コールセンターだに比べて圧倒的に少ないです。ゆえに専属の人間がほとんどいなかったりするわけですが。で、当然電話のみならず、電子メールでの問い合わせやファクスでの問い合わせにも電話の合間に対応することになります。


で、朝出社すると当然いくつかのファクスが届いているわけで。そんな中に


「3枚の請求書が払われていない。はよ払わんかい!」


という内容のファクスがあった。で、コンピュータでその3枚の請求書を追跡してみると、2枚は先方の責任でうちの会社は支払いを拒否。で、1枚に関してはその請求書はどう見ても届いていない模様。


なぜかは知らないが、イギリスとアイルランドの間の郵便はよく紛失する。別に今勤めている会社の管理が悪いのを郵便のせいにしているわけでないことは、前の会社でもやはりイギリスからの郵便がなくなっていたことからもわかる。実はこれ、私だけの意見でなく、外の会社に勤めている人も口を揃えて言う。


で、まあ「郵便が着いた着かない」というのはまさに水掛け論でして。私の会社の側から言わせてもらえば「郵便事故まではうちの責任じゃあないね!」と言えるし、でもお客の立場に立てば腹が立つというのもよく分かる。…と言うわけで、私はこのお客の側に立ち、水掛け論は避けて、この請求書の支払いをしようと思った。が、半面外の2枚は明らかにお客の責任で私たちの会社に支払いの義務はない。


で、「1枚は払うけどあとの2枚は知らんけんね」という内容のファクスを贈ろうとした瞬間鳴る電話。まあ何たる絶妙のタイミング。先方から電話がかかってきた。


私はひととおり「2枚の支払いはできん、で、1枚はこちらに着いていない!」


…だけどとにかく払うから…と言おうとしたのだが、それを言う前にこの30代半ばの女性受話器の向こう50センチからも聞こえるような大声で


「何言ってんのよ!あんたのとこの会社、前にも請求書無くしたじゃない!(なくしたのではなく着いていないのです)前の取引先の時にはこんな問題一度も起こらなかったわよ。だいたいうちとも取り引きのあるXX社は支払いの悪いあんたんとこと取り引きを止めたそうじゃない。」


…ん?XX社が取り引きを止めた?…ってうちはXX社となんか一度も取り引きしてませんが。


そう、この瞬間に彼女がウソをついてまで自分を正当化しようとしていることが判明。この瞬間に私は電話をスピーカーモード(スピーカーから相手の声が聞こえてくる)にして、席を立つ。


で、この彼女、ある意味大した人で私が一切相槌を打っていないにも拘らずあーだこーだと電話の向こうで騒いでいる。で、私は一切聞くのをやめて、暇だから席を立って、隣りの席のドイツ人女性に志村けんの「変なおじさん」の踊りを「日本舞踊」として披露する(←私もれっきとしたバカだな)。


で、スピーカーから響き渡る彼女のがなり声のおかげで、マネージャーまでやってきて、マネージャーも呆れた顔をしてる。私は


「例のOO社の人です」


とマネージャーに言うとそれだけでマネージャーは納得した様子。


で、数分後、そろそろ反論する頃かなーと思い受話器を取り上私はひとこと


「あのー、終わりましたー?」(“Ah, have you finished?”)


と言うと、まだ彼女がなりたてている。今考えると、私もかなり勇気のある発言をしてるよな。


私は怒る前に感心してしまった。電話の向こうから相槌一つ聞こえてこないのに、どうして彼女はなんだか知らんがひとりであーだこーだしゃべり続けることができるんだ?彼女は黒柳徹子の生まれ変わりか(…って黒柳徹子さんはまだ生きてるだろ)。


で、私はどう反論してやろうかとある程度のシュミレーションを立て、さあそろそろ反撃すべえかと再び受話器を取ると…


「…私は忙しいのよ!あんたなんかと話し手時間を無駄にしてる暇なんてないわ!ガチャ」


…あら、切れちゃった。


あのー、結局、私はあんたの言ったことを全然聞いてませんし、結論から言えば何の意味もない電話だったと思うのですが。イギリスくんだりから何の意味もない電話、ありがとうございました。よくもまあ、自分の失敗を棚に上げてそこまで怒れるものだと感心致します。


で、私は方針変換。郵便でなくなった請求をを払う旨書いていたファクスを破り捨て、


「請求書2枚は5月に書いた通り払わん!あとの一枚はこっちに着いてない!ゆえに知らん!」


と冷たく突き放した書き方で書き送信。彼女から反論があるかと思いきやなし。


で、私は会社のシステム内の彼女の備考欄に


SHE IS INSANE!


と大文字で思いっきり書いてささやかな反撃をする。ちなみにinsaneとは「キチガイ」のことです。本当は”she’s a bitch”と書きたかったのですが、後に記録が残るのでinsaneで我慢しました。


で、今日の教訓。私も人の子、ていねいな人にはていねいに対応するし、こういう常識のない人間にはそれなりの対応をします。


思ったのですが、うちの会社、同じサービスを数万人の人に提供しています。で、一部のお客様は本当に満足してくださり、そうかと思えば彼女のように怒る人もいる。結局彼女は喜ぶとか感謝するとかそういう事を知らない人間なんだろうなあ、ある意味損な生き方をしてるなあと思いました。彼女のようにはなりたくないと思いました。こじつけのような結論ですが、小さなことにも感謝し、人に不機嫌を押し付けるような人間にはならないようにしたいとつくづく感じました。はい。



日記才人の投票ボタンです




Snigel |MAILアイルランド真実紀行へ掲示板へ