なべて世はこともなし
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2002年09月30日(月) 日曜日のナイトクラブ。そこでの劣情の戦いとは?

昨日、「嫌だ嫌だ」と連行されたZanzibar。そこでのお話です。


午後9時、川沿いにに車を停めてH’Penny Bridgeの脇にあるZanzibarへ数年ぶりに行く。


…空いている。


いつもげろ混み状態で見えるは人の頭ばかりだったので、いったいどんな内装かも知らなかったのだが、インドかどこかのアジア風に統一してありなかなかいい感じ。


空いていると言っても空席はない。立っている人がいないというだけ。そこで自分の「サヨナラパーティー」を自分で企画したうちのフランス人住人ナディア(仮名)は、カウンターに行き胸を張り


「今日9時にテーブルを予約したナディアだけど、私の席はどこ?」


何でも日曜だというのに30人だかそれ以上の人が来ることを見込んでいるらしい。…元気すぎる。


で、バーマンは予約台帳らしきものをぱらぱらめくりひとこと。


「忘れてた。えへっ」


…お約束通りの結果。


まあ、ここで怒ったり、落ち込んだりしてはアイルランドには住めません。どうやら二階席はまだ空いていない様子だったので、急遽開けてもらう。


私、昨日の日記に書いた通り、風邪を引き、頭がぼーっとしており、かなり非友好的な態度でおりました。自分から誰かに話しかけることはせず、初めて会った人とは握手をしただけ。今ごろ「Boring Bastard」などと悪口を言われていると思いますが仕方ない。とりあえず反省してるから許してね…とここで言っても仕方ないか。


で、しばらくほとんど動かないしゃべらない置物状態になっておりますと、何時の間にかナディアは階下のダンスホールへ。


…踊っております。しかも派手に。


繰り返しますがこの日は日曜日。ダンスホールも人はまばら。そんな中で彼女はひとりで踊ってます。で、彼女、日本人にすれば当然、こっちの人にすれば激やせの体…小柄でカーリーヘアが結構かわいいです。ダンスホールで踊っていると目立ちます。そりゃもう目立ちます。


他は知りませんがアイルランドのナイトクラブという場所、


やりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたい



…というすごく人間の本能を感じるところです。だから私は嫌いなんだけどさ。ドイツ人女性の証言:


「アイルランドのディスコ(ドイツ人はこの言葉を使います)って(女性)ひとりで踊っているとすぐに男がやってきて、顔や体をひっつけんばかりにして踊るのよね。私は踊りたいだけなのに、口は臭いし、たいがいめっちゃ不細工だし嫌になる」


別のドイツ人女性の証言:


「ディスコも2時ごろになるともうめちゃくちゃ。中には固くなったXXをくっつけて踊ってくる馬鹿もいるし…」


うちはアダルトサイトではない、少年少女でも安心して読んでいただける健全サイトを目指してますので(嘘つけ)これ以上は自粛しますが、まあ、とにかく私はナイトクラブと呼ばれる場所が大嫌いです。昨日の日記と併せて、どうやら「Snigelはうるさいパブやナイトクラブが嫌いらしい」というきわめて老化した性格を読み取っていただけるかと思います。


で、話は昨日のZanzibarに戻ります。そんな人間の劣情欲望渦巻くナイトクラブも、日曜日のしかも午後11時となると実に静かです。そりゃそうです。普通の人間は月曜からの仕事に備えて家でゆっくりしてるはずですから。そんな中踊り狂うナディアと、階上のソファーで「帰りたいよー。頭重いよー」と置物化している私。まさに対照的な風景。


ナディアがしばらくして二階に戻ってきて、ソファーで置物化してる私を発見。


「Snigel!ほら!行くよ」


…ダンスホールへ連行されました。


ナディアは私の手を取って階段を降り、そのままダンスホールの中央へ。私は「♪ダーンスはうまくおどれーない」(このネタで笑ったあなたは立派なおじさんおばさん、わからないという方は健全な若者です。はい)なので、こういう状況は最悪です。彼女に合わせて踊った…というか動いた…というかなんというか…その…まあそんな感じ。


で、彼女が私の手の中で器用にまわっている間、私はなんだか背中に人の視線を感じた。私の踊りが下手だからかともろに自意識過剰に陥っていると、実は帰りの車の中でそれは自意識過剰でなかったことが判明。うちの別の住人のドイツ人女性が後部座席でころころ笑いながら言うのだ。


「Snigel。あなたたった1曲だけナディアと踊ったじゃない。あれ、大爆笑だったわよ。ナディアのことねえ、3人くらいの男が狙っていたのよ。ナディアが突然いなくなって、あなたの手を取って二階から戻ってきた時には男たちががっかりしてたよ。踊っている時もずっと見てたもの」


…あのー、私とナディアには何ら後ろ暗い関係はないのですが。で、その時は私もつられて笑っていたのだが、翌朝になってふと気がついた。


「待てよ。男たちがガッカリした理由って、『なんでおれ(たち)があんな不細工な男(←私のこと)に負けるんだ』じゃないの」


…と、その疑問をドイツ人の女性にぶつけてみた。すると彼女は再びころころ笑いながら


「大丈夫よ。その男たち不細工だったから」


…その「も」ってなんですが、「も」って。


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