なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら
|アイルランド真実紀行へ
2002年08月13日(火) |
ざけんなくされエアフランス。書いてて本気で再び頭に来たぞ |
引っ張りに引っ張ってきたくされエアフランスネタ、いよいよ本日完結です。(というわけで、おととい、さきおとといの日記をまずはお読みくださいませ)
話は去年(2001年)の2月までさかのぼります。Mausi(お約束ながら私の彼女=仮名)とつきあい始めて数ヶ月。二人で仲良く花の都パリへと向かったのです。まあ、2月に花の都もないものですが。
この時ばかりは私のはしゃぎようも半端でありませんで、ホテルと交渉し室料半額で三ツ星ホテルを1週間予約する気合の入れ様(パリの2月と8月はオフシーズンなのでそういう交渉が可能)。で、彼女はハノーバーからルフトハンサで私はダブリンからシティジェット(エアフランス完全出資の子会社)の小さなヒコーキ(BAE146)でパリへ。
恐ろしくマニアックですが(この段落は興味のない方は読み飛ばして可)このシティジェットのBAE146はハイデンシティシートを採用しておりまして、つまり、席が狭い。普通2-3のシート配列のところ無理矢理3-3シートにしており本当に閉塞感で息苦しくなるヒコーキ。
まあそれはいい。何せ私ははしゃいでましたからそんなことは本当は気にならなかった。で、Mausiとのパリでの1週間は恐ろしい金額の金を使い、ハイソで(わざと死語を使ってみました)鼻高々のパリの人間に苛つきつつも本当に楽しかった。ところが、最後の最後でその楽しい旅行が完全に台無しにされたのです。
私はその日午後3時のヒコーキに乗るためにシャルル・ド・ゴール空港へ。空港に着きお約束の巨大な出発のボードを見ると
AF5006 15:25 Dublin Cancelled
ハァ?
チェックインカウンターに行ってみるとダブリン行きのカウンターは長蛇の列。列に並んでしばらくすると、カウンターに居た若い男性職員が大声でひどい英語で
「ダブリン行きのお客様。ヒコーキがキャンセルになりましたので後の便への再予約、およびホテルの手配をしております。少々お待ちください」
と言う。後で分かったのだがこの日、ダブリン空港で嵐が原因で大停電が起こり空港が閉鎖されてしまったのだ。ちなみにこの日閉鎖されたのは世界広しといえどダブリンだけ。
で、待つこと1時間30分。ようやく私の番がやって来た。1時間30分カウンターで待たされるだけでキレるには十分な理由だが、カウンターの冷たそうな女性職員は…
女性:「ダブリン空港が閉鎖されたのでヒコーキが飛びません。明日の午後8時のヒコーキに再予約しました。」 私:「8時?なんで午後8時?ダブリンへは一日4便飛んでるんでしょ?なんでその中でも最終便なの?」
女性職員はうんざりした顔で
女性:「あいにく満席です」 私:「とりあえずホテルは予約してくれるんでしょ?」 女性:「いいえ。このキャンセルは私どもの責任ではないのでホテルは予約致しません。お客様の方で何とかしてください」
この瞬間に私の中で何かがぷちんとキレた。本当に数年、下手したら十年以上ぶりにキレてしまった。
私:「お前ふざけんなよ。じゃあこれは俺の責任って言うのかよ。しかもなんで俺の前の客にはホテルを提供しといて俺には提供しないとか言えるんだよ」
実際私の前の客にはホテルのバウチャー等を渡していたのだ。ゆえに私にもホテルのバウチャーが渡されるものだと信じて疑ってなかった。ところが上のような予想外のことを言われ私はキレてしまった次第。
女性:「私に言われても分かりません。あちらにスーパーバイザーがいますので彼と話してください」
と言い数十メートル離れたカウンターの反対端にいる髭面の中年男性を指差す。
私:「お前なあ、ふざけんのもいい加減にしろよ。なんで1時間30分も待たせた挙げ句、向こうに行けとか言えるんだよ。お前がスーパーバイザーを呼んでくるのが筋だろうが」
女性職員は本当に露骨にうざそうな顔をしてその髭面のスーパーバイザーとやらを呼んできた。
私:「なんで他の客にホテルを提供しといて俺にはしないんだよ」 責任者:「パリに乗り継ぎで来られているお客様にはホテルを提供していますが他の人にはしていません」
これこそ詭弁。乗換え客に泊まるところがないのは認めるがそれは私も同じ。私だって泊まるあてがない。金ももちろんない。
私:「これは俺の責任じゃあないだろ。ホテルを手配するのが筋じゃあないのか?」 責任者:「私たちの責任でもありません」 私:「しかもなんで明日の午後8時なんだよ。それまでいったい何をしてろというんだよ。明日仕事なんだよ」 責任者:「あんた、こんな安いチケットで何を言ってるんだよ」
信じていただけるか、本当にこう言われました。この一言に私は客扱いされていないという事実を見ました。おとといの日記で「ビジネス・エコノミー・ど貧民クラス」と書いたのもこういう理由です。そう、彼らにとって多くの金を払ってくれる者のみが客であり、格安航空券の私はまさに貨物以下の存在なわけです。
翌日どうしても仕事に行かねばならなかった私は、ロンドンシティ空港までのリルーティング(行き先変更)を要求しますがこれもダメ(最もロンドンまで行ってもフェリーが欠航していたので結果的には同じでしたが)。相手は「私たちの責任ではない」の一点張り。
確かに嵐はくされエアフランスの責任ではない。これは確かに事実です。が私の責任かといえばそうではないことも事実で。法的には航空会社はホテルを手配する必要はありません。が、実際のところ航空会社はいわば道義的責任でホテルの予約などはするようです。が、そんな「道義」はくされエアフランスにはないらしく、とにかく「知らん」の一点張り。しかも少しでも申し分けなさそうな態度を示せばいいものを、空港職員の対応はまるで私が悪いとでも言わんばかり。
せめて荷物くらい預かってくれるかと思えばそれすら「セキリュティ上の問題」を理由に不可。結局その日は某所の床で寝る羽目に。
で、翌日はなんとか朝の便に乗ろうと朝から空港で待機するも結局乗れたのは午後8時の便。ダブリンについた私は心身ともに疲れ果ててそのままダウンしてしまった。
で、数日後怒った私はエアフランスあてにかなりきつい抗議の手紙を書いたものの、言うまでもなく1年半経った今でも返事は来ていない。数ヶ月後に私はエアフランスのマイレージカードに思い切りハサミを入れて「個人情報等を一切消去し今後一切連絡してこないこと」と書いた手紙と一緒に送り返したことは言うまでもないかと。
実際私がほぼ毎月行くドイツのハノーバーに行くのにいつも一番安い会社はエアフランス。乗り継ぎの便もいい。しかし私はいくらか余計に出してでもブリティッシュミッドランドかSASを使っている。いくらか余計に金を払ってでも人間として扱ってくれる航空会社を使いたくなるのは当然だと思う。実際ロンドンで悪天候で足止めを食らった時、ブリティッシュミッドランドは嫌な顔一つせず高級ホテルを手配し、翌朝一便のヒコーキを手配してくれた。
この私の経験は実際くされエアフランスでひどい目にあった人の中ではさほど驚くには値しないようで。ともあれ私の中ではこれらの経験をして「くされエアフランスは世界最低の航空会社」と確信するに至った。幸い、くされエアフランスは世界のメガアライアンス、ワンワールドやスターアライアンスに参加せず、大韓航空などとスカイチームなる三流アライアンスを組んでいるようなので、勝手にやってくれればいいと思っている。「潰れちまえ」と思っても潰れそうにないからね。
どうか読者の皆様におかれましては選択の余地がある限り、どうぞくされエアフランスには乗らない方がいいよと衷心より助言させていただきます。
日記才人の投票ボタンです
|