なべて世はこともなし
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2002年04月25日(木) あんたら何か私を誤解していない?...というお話

毎朝の光景。私が会社に着くと、まずは朝ご飯を食べるところから始まります。持ち込みのコーンフレーク。コーンフロストやスペシャルKと種類を変えてみたところで、飽きてくることには違いがない。


で、お茶をいれて自分の机につき、コンピュータを立ちあげて、そしてピジョンボックスの自分の棚に山積みされている灰色の封筒を自分の机に運びます。ピジョンボックス(pigeon box)とはたぶん「郵便受」のこと。私の名前の書かれた郵便受けがあり、そこから今日の分の仕事を持ってくるのです。


ちなみにアイルランドに就職するまで私はこの言葉を知りませんでした。私がアホタレでこの言葉を知らないのか、それともアイルランド特有の言い回しか(たぶん前者だろうけど)はっきりしないのでいちおう解説をいれておきました。


で、ここにあるB4サイズの灰色の封筒の中には、お客さんから届いた手紙や請求書が入っています。郵便専属の係のおねえさんが、いちいち外部から届いた手紙を開封して、顧客番号などの情報を調べて封筒に書き込んで、ついでにシステムに入力して、私はそこから先の対応をすることになります。


私はこの会社で「名誉ある」(と勝手に決めた)「ヨーロッパ圏以外からの最初の社員」です。ちなみに前の会社でもそうでした。で、私が採用された理由は、日本語の手紙および顧客に対応するためです。この会社、ロシアにもタンザニアにもニュージーランドにも顧客のいるまさに世界的な会社でして、当然、日本にもばかに出来ない数の顧客がいます。とはいえ、私の一日がまるまる潰れるほどの仕事の量は到底ないので、基本的に日本語以外での仕事をしながら、日本語の仕事もついでにやる…という感じです。


何せ、世界中から手紙や請求書が来ますので、書かれている原語は多種多様です。まあ、小さな国に住んでいる人は、自分の母国語で書いても誰もわからないことはわかっているらしく、だいたい、英独仏伊西のヨーロッパ5カ国語のどれかで書かれているですが。で、前出の郵便専属のおねえさんは、私たちの言語能力を見て、適当な人に適当な手紙を割り振るわけです。フランス人にはフランス語といった感じで。


前振りが長くなりましたが、どうも郵便専属のおねえさんは、あるいはこの会社の人は私を激しく誤解しているフシがあると思います。つまり…


私は中国語も韓国語も分かりません。


なのに、中国語や韓国語で書かれた手紙や請求書を当たり前の顔をして私に振るのはやめてくれ。自慢じゃないが、わからん。


確かに香港から来た手紙や請求書、なんとなく分かります。が、上海や北京、ついでに言うとソウルやプサンから来ている手紙や請求書はまったくお手上げです。こんなもん、私にどうせいと言うねん?ちなみに、シンガポールやフィリピンから来た手紙や請求書は英語でも書かれているので問題にはなりません。


まあいい。アジア代表としてアジアの手紙を受け取ることは認めよう。しかし…


なんで私のところにギリシアやエジプトからの手紙がやってくるのよ?私は神でも天才でもないんですが…。


この事実からはじき出される結論は一つ。


郵便係のおねえさん、訳の分からん言語で書かれた手紙や請求書は全部私に振ればいいと思っている。


…この仮説は多分間違っていないだろうなあ。


というわけで、今日もアラブにタンザニアにタイに…私は今日も大量の手紙を書いています。もちろん英語で。




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