なべて世はこともなし
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2002年02月27日(水) いくら病院でも「サンプル」を持って待合室にいるのは反則なのでは…というお話

本日、半日休みを頂いて「健康診断」に行ってきました。まあ私なんて、去年一年間にずるを除いて病欠を一日も取ったことのないくらい健康な人間ですから、そんなものは一見必要ないように思われるのですが、実は、次の会社の入社の条件としてこの健康診断を受けることが条件だったのです。考えてみたら、もしこの健康診断に引っかかったりした日にゃ、私の採用取り消されたりしたのだろうか。


で、まあ、これくらいのことで腹を立ててちゃあ行けないんだろうけど、数週間前にリクルートメントエージェンシーが、今日のお昼12時という時間を勝手に指定してくる。私の都合などお構いなし。こういう半端な時間にアポを取られると、この健康診断ごときに一日が左右されてしまいイヤなので、時間を変えられないか交渉。すると、リクルートメントエージェンシーのおねえちゃん、「何とかして」とひとこと。本当に煮ても焼いても食えん国だと思う。


というわけで、午前中に半日休みを取って、St Stephens Green Shopping Centreのすぐ裏にある某病院へ。考えてみると、アイルランドに来て早4年、初めて病院にやってきた。入口を入ると右側に小さな机があり、おっさんがヒマそうにタブロイド誌を読んでいる。彼が受付と思ってはいけない…と思うと案の定、左手にそれらしい受付が。そう、彼は単なる用心棒


で、受付に行くと、受付のおねえさん、


受付:「どちらの先生とアポですか?」
私:「知らん!」
受付:「知らんと言われても…。アポなしですか?」
私:「アポは12時にある。が、どの先生か知らん」
受付:「どういう病気ですか?」
私:「至って健康でい。健康診断に来ただけじゃい。XX社の名前でアポ入ってない?」
受付:「XX社?ああ、それを早く言ってよ」



…それを早く聞いてくれ。


すると受付のおねえさん、何やらA4の紙4枚の問診表を取り出してきて、「これに記入して」私にアレルギーがあるか、腎臓に問題がないか、家族は生きているか(←ホント)など、事細かに質問が並んでいる。とりあえず、「お酒は飲みますか?飲むとするとどのくらい飲みますか?」という欄以外はすべて「No」に印をつける。


んでもって、それを記入して受付に戻ると、今度は受付のおねえさん、A4サイズの透明な袋と、「ごはんですよ」の小瓶くらいのサイズの透明の瓶をがさごそと取り出し、


受付:「Now, can you take your sample please?」
私:「何?」
受付:「Your sample. Gent is over there」



へえ。こういう言い方をするんだ。トイレで取ってくるサンプルといえば別のものも思いつくが、まさかそっちじゃあるまいということで、とりあえず「サンプル」を取りに行く。


で、「サンプル」を取ったあと気がついた。これ、どこに持っていけばいいの


私の今までの日本の経験から言うと、「サンプル」を取った後、そのサンプルはトイレの中に小窓があってその中に提出すればいいと相場が決まっている。が、このトイレはそのようなもののない普通のトイレ。で、繰り返し書くけど、もらったのはA4サイズの透明な袋と透明な小瓶。


これをどうせいというのじゃ?まさか、これ持って待合室で待ってろというのかい?自らの老廃物を袋に詰め、ゆっくり石鹸で手を洗いながら私は悩み込んでしまった。この透明な「サンプル」を持って、待合室に平然と座っている勇気は私にはない…。


というわけで、アホなことこの上ないですが、瓶と袋の口をしっかりと締めて、とりあえず、ジャケットの中に忍ばせて、「早く私の番にならないか」と祈るような気持ちで待っていましたとさ…。


で、アポの時間より10分遅れで私はセンセイの個室に呼ばれる。まずは握手。アイルランドではどうも医者と患者の関係は握手から始まるらしい。先生は私の「サンプル」を取り出して、リトマス紙らしきものに私のサンプルを滴らす。で、残りの「サンプル」は流しからジャーと流しておしまい(まさかと思うけどあんたそこで自分のコーヒー作ったりしないよね…)。で、先生は水で手を濡らして(あれで「洗った」とは私は認めない)、私の方に向き直り、「じゃあ、血圧を測ろう」


で、ジャケットを脱いで、血圧を測定し、聴診器で心音を聞いて、それから大きく息を吸ったり吐いたりしながら再び先生は聴診器で私の背中あたりの音を聞いている。


で、懐中電灯(のようなもの)で目の中を調べて、それから服を着たまま、身長・体重を量る。靴を履いたまま身長を計るアバウトさ。私のClarksの靴、思いっきりかかとが高いから多分3センチは高く計られたに違いない。


「はい。お疲れさん。健康に問題なし」


…え?これだけ?所要時間はおよそ5分。会社を半日休んで所要時間はわずか5分。なんだか、後楽園ゆうえんちで4時間アトラクションを待って、そのアトラクションがクソだった…そんな空しさを覚える。


で、そのまま会社にやってきました。今日はドイツ語のコースがあるのでもうすぐ帰らねばなりません。…何もしていないやね。今日の給料はもらえなくても文句は言えないような…。という訳で、今から掲示板のお返事に入りますが、多分全部は終わらないので、お返事は気を長くしてお待ちくださいませ。


PS 今日、新聞を読んでて、まさに20年目の真実に突き当たりました。私、子供の頃、「戸塚ヨットスクール」と聞いて以来、なぜか戸塚ヨットスクールは横浜にあると信じて疑ってませんでした。愛知にあったなんて…。なぜそう思ったか。横浜に「戸塚区」ってあるでしょ?やっぱ私はアホやね…。




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