なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2002年01月03日(木) |
前代未聞。思いつく限りのすべての災難に遭ったドイツへの長い道(その1) |
昨日書いた「ユーロへの移行」のお話。ラジオによると、ダブリンでは予定以上の早さでアイリッシュプントの淘汰が進んでおり、今週中にはほとんどすべての取引はユーロで行われるようになるとのこと。…ということは、
アイルランド人は現金を持っていない
…ということになるのかな。うーん。
で、今日のお題は「ドイツへの道」です。出発前にこんなカキコをしていったのを皆さんはご覧になられたでしょうか。
あと24時間ほどでハノーバーに飛びます。今朝のニュースによると、明日が「年で一番ダブリン空港が忙しい日」らしい。鬱。
で、どうなったかというと…これがまた、前代未聞のとんでもない旅になったのです。。
12月22日。いよいよ家を出ようという時、玄関先で、二つあった荷物のうちの一つの金具がドアに引っかかる。なんだか不吉な予感がよぎる。
午後2時前。15時15分発の飛行機に乗るために1時間30分も前に空港に到着した私。やはりといえばやはりダブリン空港は悲惨な状況。人が溢れている。とはいえ、電光のディスプレイを見なくてもどこのカウンターに行けばチャックインできるか覚えているくらい慣れた空港。ブリティッシュミッドランドのカウンターへ行ってみると…まあ、すごい行列でして。文句を言っても始まらないので、行列の一番後ろに並ぶ。
で、気がついたのだが、列が全然動いていない。列の先頭のカウンターを見ると、なんだか仕事をしているような感じではないのだ。
しばらくするとアナウンスが流れる。
「XX航空XX便XX行きご利用のお客様にご案内申し上げます。ただいま、コンピューターのトラブルの為、搭乗手続きを一時見合わせていただいております。まもなく、復旧の見通しですので、お急ぎのところ恐れ入りますがしばらくお待ちください」
そのアナウンスに続いて、各航空会社が同じような放送を始める。…おいおい、空港全体でコンピュータのダウンか。
ちなみに、このダウンの影響を全く受けていないと思われる会社がたったひとつ。…ライアンエアー。あいつらチェックインに元々コンピュータを使っていないので何の影響もないように見えた。ちなみに彼ら、チェックインカウンターは、紙にプリントアウトされた、乗客名簿に、ラインマーカーで印をしてゆくという香ばしい作業をしている。
で、さらに待つこと30分。ようやく機械に頼らない「マニュアル」で、搭乗手続き開始。これがまた時間のかかることかかること。列に参加して1時間30分後、ようやく私の番が来た時にはすでに時刻出発時刻寸前。…遅れは確実。で、カウンターのおねえさん、信じられないことを言い始める。
係:「今日は…ハノーバーまで、お預けの荷物は二つ、このスーツケースとバッグですね」 私:「そうです」 係:「申し訳ないんですが、本日、ダブリン空港のコンピュータがダウンしてまして、一回乗り換えのロンドンヒースロー空港で荷物を受け取って、一度外に出て新たにロンドン−ハノーバー間の搭乗手続きをお願いできますか」 私:「乗り換え時間、90分なんですが。で、この状況だと、ヒコーキ、確実に遅れるでしょ。間に合うの?」 係:「大丈夫ですよ(←出た!アイルランド人の何の根拠もない「大丈夫」) 私:「ふつうに荷物なしでFCC(フライトコネクションセンター=ヒースローでの乗り換え客はここでパスポートコントロールやセキュリティチェックを受ける)経由で行っても45分は軽くかかるんですよ(大げさ。30分あれば大丈夫)。本当に大丈夫でしょうね」 係:「大丈夫…なはずです。で、こちらが搭乗券ですね。ゲートは…ゾーンCの…どこか。搭乗時刻は…まもなくですね。」
搭乗券を見ると、搭乗時刻は14時45分。で、現在は午後3時10分。矛盾してる。…そんなことよりも何よりも、この搭乗券、前代未聞の手書き。それこそ何度となくヒコーキに乗ったけど、手書きの搭乗券は生まれて初めて見るわ。よく見ると、搭乗ゲートも書いてなきゃ、席番号も書いてない…。
私:「あの、席は…」 係:「自由席です」 私:「ついにブリティッシュミッドランドもライアンエアーみたいになってきたねえ(←言うまでもなく大イヤミ)」 係:「ハハハ。よいご旅行を」
前途多難。
で、搭乗ゲートに行ってみた。どうせ遅れるに違いないと、定刻を過ぎているのにチョコレートをお土産に買う余裕ぶり。15時30分。つまり定刻の15分後に搭乗ゲートに行ってみると、…今ようやく搭乗を開始したところ。
で、結局ヒコーキが飛び立ったのは16時過ぎ。定刻より40分以上遅れている。(ヒコーキの「出発時刻」は「出発ゲートを離れた時」)
で、スッチー(ド)さんたちが、サンドイッチを放り投げんばかりの勢いで乗客に配り(それくらいフライト時間は短いのに食事と飲み物を提供する)あっという間に着陸態勢。
で、忙しいフライトは17時10分、定刻より35分遅れでロンドンヒースロー第一ターミナルに着。
「次のフライトは18時5分。で、搭乗手続きの締切は普通出発の30分前だから、17時35分までにターミナル2につけばなんとかなるな…。で、地下道を走れば、ターミナル1から2まで10分で行くだろうから、つまり17時25分。あと15分以内で荷物を受け取れれば、多分何とかなるな」
と頭の中でこれからの行動のシュミレーションを立て、一抹の不安を感じつつも、「何とかなるさ」という結論に至る。
で、この後、上に書いたシュミレーションは見事に崩れ去る結果となるのだが…この続きは明日に続く。
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