なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2002年01月02日(水) |
ユーロが街にやってきた(その3...だっけ?)アイルランドの巷の騒動 |
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
と、まあ、おざなりなごあいさつを書いたところで。実は、今日の日記はすでにドイツまでの長く険しい道のりについて書いたんです。…が、訳あって、「記事の差し替え」をすることにしました。今日の緊急のネタはユーロについてです。
ご存知の通り、EU統合の目玉ともいえる「ユーロ」という新通貨が昨日から一般に流通を始めました。で、昨日は休日でしたから、実質上は今日が初めてのユーロの流通開始日とも言えるわけでして。で、まあ、予想していたこととはいえ、これがまあ混乱に混乱を呼ぶこととなりまして。
あ、いちおう基礎知識として、だいたい£1=100p=€1.27=127c=¥135です。これを頭に入れて読んでいただければ間違いないと思います。(あ、「ユーロ」って機種依存文字じゃないですよね?もし文字化けしているような方がいればお知らせ下さい)。
まず、朝、会社の社員食堂に行ったわけです。ここで、いつものスコーンとバターを買ったところ、今まで45pだったものが、70c。つまり55p。…しっかりと便乗値上げしています。で、£1コインで払ったところ、お釣はユーロ。なんだか良く分からないままその場は退散。何だか損をしたような感覚だけが残ります。
で、これはまさに嵐の前の静けさでして。今度はお昼に社員食堂に行くと、レジの前には行列。レジはあからさまにあたふたしています。
で、私の前にいた私の友人の番になると、レジ係が
「アイリッシュプントのコインは受け付けません」
と宣言。…あんたなあ、朝はちゃんと受け取っただろ。しかも、そんな宣言、何の根拠もないぞ。が、口論をしようにも後ろには行列。視線が痛い。結局私がまとめてユーロで払うことで決着。で、気がついたらお盆の上のランチはすでに冷め切っており仕方なくレンジでチンする羽目に。
で、会社帰りに郵便局に行き、ロトと切手を買おうとしたのだが、これがまた行列、ここで待つこと10分。切手とロトを買ったのだが、全部で£5.1のところ、€10ノートで払ったところ、お釣は€3程度。今、これを書きながら計算をして、間違っていないことに気がついたのだが、まさに今の今まで、お釣りを間違えられた気がしていた。で、それに対する恨み言日記を書こうとしてたのが、急遽路線を変更せざるを得なくなってしまった。
どうしても感覚的に€10を£10と考えてしまって、お金の減りがやたらと早くなったような気がするのだ。前にも書いた通り、アイルランドがユーロ参加国の中で唯一、物価が高くなったと錯覚を起こす国。たとえば、ドイツでは€1=1.95DMと「半額セール」が始まったかのような感覚に陥る。これはアイルランド以外の国すべてに共通で、アイルランドだけが、急に物価が高くなったような錯覚に陥るのだ。もしかしたらアイルランドの景気の冷え込みはユーロ導入によって加速されたりして。
で、まあ、家に帰ってみると、財布の中は小銭だらけ。とにかく値段が良く分からないし面倒くさいので札で払ってしまうのだ。海外旅行でよくある現象と同じ。ラジオでは「受け取ったコインは早く使ってコインを流通させましょう」なんてコマーシャルが流れていた。なるほど、こういうことだったのね。
ちなみにうちの住人のひとりは今日テスコ(スーパー)に買い物に行って、レジに30分並んだとか。多分明日会社に行ったらこんな話をたくさん聞くんだろうなあ。
郵便局のあとに行ったニュースエージェントのレジのおねえさんは
"Give me a break!!"
なんて叫んでいました。気持ちはよーく分かる。よほど一日中混乱していたんでしょうね。アイルランド政府、あるいはEUは「2002年1月はすべての決済をクレジットかどまたはデビットカードで行わなくてはならない」なんて法律を作ればよかったのに…とすら思いました。まそんなの現実的には無理でしょうが。
まとまりが無くなりましたが、これがアイルランドの本日の現状です。多分、あと1週間もすれば落ち着くんだろうけど、取り合えず今日は大混乱してました。
明日は聞くも涙のドイツへ行くお話。ラッキー、明日は日記書かなくていいや。もう書いてあるもん。
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