なべて世はこともなし
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2001年10月03日(水) ばか犬Taroに芸を仕込むことは果たして可能なのか?

気がつけばここ1週間、眉間にしわを寄せて書いたとしか思えないネタばかり、少し気分を変えていきましょう。

この日記を書いているのは10/4。つまりこの日記の日付10/3は昨日の話になるのですが、この日、ある方の人生に転機が訪れました。ある方とは、ばか犬Taroの飼い主、MarcちゃんとKさん。実はこの二人、今Taroをダブリンに置き去りして日本へ行っているのですが、日本で何を血迷ったか


結婚


してしまったのです。


おいらの率直な意見。


…あーあーあ、やっちゃったよ。


言うまでもなく、おいらは彼らの幸せを祈っています。人一倍。ホントです。が、同時に妙な責任感を負っているのも確かなんです。その理由…


おいらが二人を逢わせたのです。


本人の承諾を得ていないので多くは書けませんが、この二人の接点は実はおいらなのです。別においらも二人をつきあわせようとしたわけではありません。気がつくとそうなっていたのです。で、もし、万が一にもこの二人の結婚が地獄を見るようになったら、おいらこの二人から死ぬほど怨まれるんだろうなあ。そういうふうに考えると恐いです。どうかMarcちゃん、添い遂げてやってください。まじで。


で、そんなおいらの心配をよそに、あいも変わらずぬくぬくと生きているのがばか犬Taro。この犬のばかさ加減というのはとどまるところを知らない。たとえば自分のしっぽを噛もうとして洗濯機の脱水時みたいに超高速で周りはじめ、しまいに目が回って冷蔵庫にしたたか頭をぶつけたり(ホントだってば)、人が飯を食っていると、くれとテーブルに首を乗っけてきたり(おいらは迷わず殴ります)ばかだしけじめがないし…とどのつまりは飼い主の指導がなっていないわけ。


おいらの人生、いつでもとなりに犬がいました。何頭も犬を飼いました。その経験から自信を持って言えることは、Taroほどのばか犬はいません。で、おいらはふと思ったわけです。「この犬に芸を仕込むことはできるのだろうか」


犬の芸のレッスン1といえば「おすわり」「お手」ですよね。さあ、2週間も預かってやる預からせていただくことだし、これくらい教えようと決めたおいら。


言い方は悪いですが犬は畜生です。つまり、なにか動機がないとお座りもお手もするわけがありません。というわけで買ってきたのは犬用ビーフジャーキー(けっこーうまそうだった…っておいらは食ってないぞ)。さあ、これで釣られるかどうか。


とりあえず、台所の床にあぐらを掻いてTaroを呼ぶ。いや、これは正確ではない。呼びもしないのにTaroはしっぽを振ってやってきた。


「はい、Taroお座り!」


Taroは人のひざの上に乗ってきてしっぽを放って愛敬を振りまく。


そこに取り出すは伝家の宝刀ならぬ、ビーフジャーキー。Taroの目の色が変わった。


「はい、Taroお座り!」


くれくれと言う顔はするがお座りはしない。とりあえず、ケツ(というか背中)を軽く叩いてみる。あ、ちゃんと座った。


「よし、いい子だ。じゃ、お手!」


と言いつつ、おいらは左手をTaroの右足の前に差し出す。


Taro無視。というか、熱い視線をビーフジャーキーの方に注いでいる。全国のトップブリーダーの約8割が同意するかどうかは知らんが、犬の調教をしたいなら犬の目を見なきゃだめ。というわけで、ビーフジャーキーをおいらの鼻先のわざと持ってきて、ビーフージャーキーを見ると自然とおいらの目を見るように仕向ける。で、Taroの目を見ながら、


「お手!」


いかん。Taro。差し出したおいらの手は完全に視界の外だわ。仕方がないから差し出した左手の甲で床を叩く。しかしTaroの熱い視線はビーフジャーキーに注がれたまま。


「Taroほら。お手。お手はね、ここに手を乗せるの」


と言いつつ、左手の甲で床を叩くが(結構痛い)、Taroビーフジャーキーを見つめたまたまんじりとしない。


「Taroほら。お手。お手はね、ここに手を乗せるの」


と言いつつ、左手の甲で床を叩くが(結構痛い)、Taroビーフジャーキーを見つめたまたまんじりとしない。


…繰り返すこと数回。Taroは我慢できなくなったのか、突然立ち上がったかと思うと、おいらの周りを1周して、またもとの位置に戻った…と思いきや、人のあぐらを掻いたひざの上によじ登って来て、「くれ」とせがむ。


パコ。


冷たく頭を引っぱたくおいら。


「ダメ。欲しかったら、お座りして、お手」


Taro、そりゃもう情けない声で、クウーンクウーンと鳴きはじめる。


「鳴いてもだめ。お手」


と、相変わらず、左手の甲で床を叩くが効果なし。


仕方ない。


「お手はこうするんだぞ」


と言いつつ、Taroの右足をつかんで、そしてビーフジャーキーを与える。この間の所用時間10分。で、これを3回以上繰り返したおいら。それでもだめ。同じ事の繰り返し。


果たして、Taroはお手を覚えられるのか。続く。




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