いいことあった
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2002年07月28日(日) 時を忘れて読書。

「太平洋ひとりぼっち」の堀江謙一さんが帰国
米炭鉱事故、9人全員を3日ぶりに救出(TBS Newsi)
ブラジル、アマゾン流域のジャングル監視システムが稼動
米FDAの諮問機関、妊婦のマグロ摂取量制限を勧告(ロイター)
 #他メカジキ、サメ、アマダイ。メチル水銀を含むためだそう。

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時を忘れて読書。

おかげで行くつもりだったマグリット展に行かなかったばかりか、夕方の待合せに全然間に合わなかった。本当に本当にごめんなさい>お待たせした皆様。

ケーキブッフェでたんまりケーキを食べ、たんまり喋ってきた。
外国語の学習と思考法についてと、仕事の能力と意欲は比例する話など。お土産話もちょっと。あと、図書館員は人が借りる本をあれこれ言っちゃいけないそうだよ!
ここ1週間程、食べっぱなし・・・来週は粗食で暮らそう(^^;

帰り道、通りすがりに黒いダラダラしたワンピースと、魔が差してユキヒョウ柄のワンピースを購入。
私は他人には違いが分からない黒ワンピースをとっかえひっかえ着るのが大好きだ。しかしユキヒョウ柄、しかもアシンメトリーヘム。着る機会はあるだろうか。
・・・だって欲しかったんだもん。

帰宅し、作っておいた頂き物のフレーバーティーを試飲。

・・・いちごだ。

ストロベリーティー。
それは、非常に卑近な例を挙げると、いちごポッキーを食べた後でアイスティーを飲んだ気持ちに似ている(笑)
ありがとう>マダムG。

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フィリップ・プルマン「琥珀の望遠鏡(2002-087)☆☆☆☆☆←シリーズ通して

久しぶりに☆5つつけてみた。(時を忘れたのはこの本です。)

3部作の完結篇。児童向ファンタジーというのにはちょっと違う気がする。(ブッカー賞候補にもなったというし。)英国国教会派の祖父に育てられたというプルマンは、神についてや善悪についてどうしても考えてしまったのだろう。私が1作目を読んでC.S.ルイスを連想したのも故がないわけではないのだ。

私は特定の宗教はもっていない。でも「地上に神の国を作る」という理想は素晴らしいと思っているし、一人一人がそう努力すべきだと思っている(ただし他人にそれを押し付けてはいけない)。この本が言ってるのもそういうこと・・・?
いや、このお話は作者が言いたいことがあってできたんじゃなくて、どこかから生まれてきたものなんだろう。・・・まあテーマについては私以外の誰かが考えれば良いか。

この本で気にいったのは、おそらく他の殆どの人と同じくダイモン(デーモン)の存在。あちこちで涙をこらえて読んでいたのだが(それは悲しくてだけではなく)、ダイモンに係る箇所でどうしても心が動く。本当に、こんな存在がいたら。自分の中の良いもの/大切なものが暖かくて柔らかくて、それを腕に抱いて愛し合えたら。本を離れたときの喪失感が辛い。持っていないダイモンを失くした気持ち。
そして大団円の纏め方。私は小野不由美さんの十二国記を大変気に入って繰り返し読んでいるが、彼女はいつも話の結末を端折る癖があり、そこで手を離されてしまうのが不満なのだ。が、この本の終わりは充分みんなを描いてくれて嬉しかった。
何故か最後の方を読みながらYesの曲が心の中に流れていた。( "Close to the Edge" )
繰り返し読み返したら粗が見えてくるのかもしれないけれど、この本を読めて良かった。・・・大切に読んだけど終わっちゃったなぁ(溜息)。

しかし本のリクエストは3月12日。結局借りるのに4ヶ月以上かかった。また読み返すのも大変だ。(待たずに買えって?いいえ、文庫になるのを祈るのよ。)

吉川良太郎「ボーイソプラノ(2002-088)☆☆☆1/2

先週読んだ「ペロー・ザ・キャット 全仕事」の続編。今度の本は主役が入れ替わって探偵が主人公のハードボイルドになった。本の好きな作家がオマージュとして色々な過去の作品から借りてきた設定を使うという姿勢は同じらしいが、語り口は過去のハードボイルド小説翻訳体という感じ。(嫌いじゃないよ。)
フィリップ・プルマンと同じ日に読まなければもう少し点が良かったかもしれないが夢中度では全然叶わなかった。ごめんね、吉川さん。

結末は(登場人物の行動とその心理が)何だかよく分からなかったというのが正直な感想。私には犬の気持ちは分からないらしい。
しかし続編も読んでみようと思う。シリーズ連作というのかな。次の主役は誰かな〜♪


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