今日も今日とて
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書こうかな、どうしようかな、と悩んだのですが、今までにも何度か日記にも登場している人物のことですし、今書かないと今後書きづらいネタも出てきそうなので書いておきます。 と、なんだかもったいぶったスタートでスンマセン(´_`)
5月も終わりに差し掛かった日の夕方。 電話が鳴りまして。 出てみたら、電話口の人は聞き覚えのない名前を名乗っていらっしゃいます。
「○○と申します」 「はい」 「あの、会計さんと一緒に、じょりぃさんところの経理を見させていただいている、○○会計事務所の○○です」 「あー、はいはい(・∀・) いつもお世話になっておりますー」 「実は、会計さんがですね、」
ここまで聞いてワタシ、 「あちゃー、会計クンたら、なんか悪さしちゃったのねー」 ってドキドキしましてね。 どーゆーわけか、「刑務所にでも入っちゃうのかな」って思いました。失礼千万。
ちなみに会計クンというのは、中学時代のワタシのボーイフレンドであり、今現在はうちの経理をすっかりお任せしている人物であり、良き友人でもあります。
「はいはい」 ちょっと緊張しつつ、先をうながすワタシ。
「今朝、亡くなってしまったんです」
(・д・)
亡くなったって、死んだってことよね。
薄情なことに、咄嗟に思ったのはこちら→「うちの経理、どうなんの?」
なんか、死んだとか、全然実感わかなかったもんで。 ただ状況的に「死んだ→経理見てもらえない」というのは理解できたんですよね。
「えっ!」と思わず叫んで短い間が生じたあと。
「亡くなったって・・・あの、なんで・・・?」 「4月の末に、心臓の発作が起きて救急車で運ばれまして。 それからずっと意識がないままで、一度だけわかるようなわからないような感じで意識が戻ったんですが、 すぐまた意識がなくなって。 今朝、亡くなりました」
心臓の発作って・・・心臓悪いとか、聞いたことなかったけど。 てか、実際、心臓悪くなかったはず。・・・いや、本人も気づいてなかったってことなのかしら。 それにしても1ヶ月も生死の境をさまよっていたのか・・・全然知らなかった・・・。
で、お通夜と告別式の内容を教えてくださいまして。 取り込みが済んだら、あらためて引継などのご挨拶にうかがいます、とかなんとか言ってまして。
電話を切っても、まだ実感がなくてですね。 もう会計クン、いないってこと? なんか、信じらんない。ていうか、ありえないよーーー。
落ち着かずにうろうろしてましたら、良いタイミングできょんが仕事から帰ってきまして。 家に入ってくるのを待ちきれずに庭に出て、「会計クンが死んじゃった」と淡々と報告。
「え! ホントの話?」ときょん。 「ホントの話」 「なんで?」
あらましを話しまして。
「・・・いい人だったのにねぇ・・・」ときょん。 うん。いい人だった。 ワタシにはいちばんの男友だちだった。
と、ここで、経理の心配してる場合ではなく、ワタシにとってはすごく大事な人がこの世からいなくなってしまったということをやっと自覚。
時間が経つほどに、なんだか悲しくなってしまいまして、ひとりでいるときにじわじわと泣いちゃったりして。 まーたワタシが、悲しいなら潔く泣けば良いものを、ひとりでいても泣くのガマンするもんだから、喉のあたりがすげー痛ぇー。
会計クンは中学の同級生だったんですが、会計クンの奥さんは、ワタシの高1のときのクラスメイトなんです。偶然に。 なもんで、奥さんのことも気の毒で。心配で。 まだ4〜5歳の一粒種の女の子のことも気がかりです。気がかりっつっても、何もできないんですが。 子どもが欲しいのになかなか授からなくて、ワタシからすると「えー?」って思っちゃうようなご祈祷とか受けたり、「名前が悪い」とか言われて夫婦で改名までしたりして、やっとできた子だったんですよね。
という、会計クンの家族のことはさておき(さておくな)、生きてるときは全然意識してなかったんですが、ワタシと会計クンて、意外に仲が良くて、なんか思い出がいっぱいあっちゃったりしたんですよ。 しかも、イベント的な思い出ではなくて、ふとした拍子にぽこっと思い出しちゃうような、その手のさりげない何気ない思い出。 おまけに、会計クンたら、幼いおつきあいをしていた中学時代はなんか「ちょっとー!」って男子だったんですが、大人になって再会してからは、ホントにワタシにやさしくて良くしてくれてたもんですからね。 じわじわ涙も出るっちゅーもんですよ。
さらに、「たいしたもんだ」と思ってじわじわもひときわなのが、会計クンのことを思い出すとき、笑顔しか出てこないっつーことです。 ホントにいつもにこにこしてました。 話し方もやさしくて。 だいたい、中年男性なのに、鼻息全然荒くないし(いつも接近して作業してましたが、彼の呼吸音聞いたことない)、無臭だし。 あとすごいのが、中学時代と髪の量も質も変わってないところ。(人間性とまったく関係ありませんが) ハゲてもこなけりゃ、白髪すらなかった。なんだったんだろあれ。
ワタシ、彼に最後にあったのが、4月の始めだったんですが。 そのときに彼の車で一緒にお昼を食べに出かけましてね。 桜が見事に満開な頃だったんです。
「俺さー、年とってきたら、桜っていいなーって思うようになってさー」と会計クン。 「あ、ワタシもワタシもー(・∀・) なんでだろね?(笑)」 「恥ずかしい話なんだけどさ、桜見てると、なんかうるうるしてきちゃうんだよね(笑)」 「あ、それもわかる! 年とって涙腺ゆるくなってきたのかねぇ?(笑)」 「ねー(笑) 咲き始めでうるうる来て、満開でうるうる来て、散るときにもうるうるきちゃう」 「うん。わかるよー」
と話しながら、ふたりしてビミョウにうるうるしているという(°▽°)カッコワル
桜見て泣くような人じゃないんですよ、会計クン。 こうなってしまうと、このときの会話ってなんか・・・なんなんだろ、うまく言えないんですが。 こじつけになっちゃうかもですが、何かを感じてしまうんです。 まあ、単にふたりとも年くって桜にじーんと来るようになったってだけの話かもしれませんが。
そのあと、お昼を食べながら何度か「最近いろいろしんどい」って言っていたんです。 これも、そーゆー弱音とかグチを言う人じゃないんですよね、会計クン。 割と「かまって君」なところもあるので、体調が悪かったり病気になったりすると「今これこれこうで具合が悪い。入院したらお見舞いに来てね(´∀`)」なんてことは言ったりするんですけどね。そういうところワタシに似てます。 かように病気の申告はマメだったので、なおさら今回の「心臓発作」ってのに「ウソだろ?聞いてねぇし」と思ったんです。 でも、その他の弱音というのはあまり言わないので、「しんどい」話を聞きながら、どうしたのかなーなんて思ったりして。
でもって
「男同士だと話せない話・・・ていうか、グチみたいなことってあってさ」と会計クン。 「あるかもね」 「嫁さんにも話せないそういう話もあるんだよね。心配かけたくないとかさ、あと、家族のグチは嫁さんには話せないじゃん?(笑)」 「それもあるかもね。でも話してみたら?」 「じょりぃにしか話せない話とかさ、あるんだよね。じょりぃに聞いてほしいっていうか・・・」 「そうなんだ」 「もっとさ、一緒にメシ食ったりして、つきあってくれない?」 「いいよ(笑)」
いつもは誘われてものらりくらりとすっとぼけているワタシだったんですが。 このときはなんか、会計クンかわいちょー、とか思って、ちゃんと「もう少し一緒に出かけようー」と思ったんですよワタシ。
なーのーにー。
せっかく思ってやったのに、あの野郎、死にやがりましたよ。 勝手にいなくなるなんて、ホントしょーもない。 ワタシ、君とはずっと一緒に年とっていくのがあたりまえって思ってたよ。って死んでから自覚したんだけどさ。
あまり感傷的な文章にしたくなくて、亡くなってから日を置いて書いてみたんですが。 なんかやっぱ、書いてるうちに悲しくなってきてしまいました。 まあ、あたりまえか(´∀`) でも今読み返してみたら、なんかワタシ、全然悲しそうじゃないですねこれ。淡々としてます。笑いすらとろうとしてる。よかった。よくないのかな。 でもワタシの悲しみはワタシにしかわからないですし、たぶんそれは伝えようがないです。 って、ワタシ誰に何を言い訳しているのかしら。会計クンにかしら。
同い年の友だちが死んじゃうということが、こんなにショックだとは思ってませんでした。 なっちゃんも「今までの訃報で、いちばん衝撃的かも」と。
きょんもなっちゃんも揃って「いい人だったね」とうるうるしてます。 よそでもきっと同じように言われてるんだろうなー。
「税務署が来ても、俺がいれば何も心配ないから( ^ ω ^ )」って言っててくれてたのに。 税務署来たらどうしてくれるんだ。ワタシ何もわかんないっつーの。 ごっそり持っていかれちゃうっつーの。(稼ぎが少ないからごっそり持っていきようもないかもだけど)
あーあ。 これから桜を見るたびに、なんだか悲しい気分になっちゃうじゃんかー。もう。会計クンのバカ。 それともだんだん、桜を見ると会計クンを思い出してほっこり、なんて感じに変わっていくのかしら。
そういえば会計クン、あなたに謝らねばならないことがひとつあるわ。 たぶん、ここを読んでくださってる人たち、君の印象ってば、ワタシにアダルトな動画をはりきってコピーしてくれた人っていう認識ばかりが強いと思うの。 それはまあ、謝っとく。ごめん。すまん。勘弁して(´∀`)
とまあ、そんなわけで、存軽の登場人物がひとり減ってしまいました。 とはいえ、会計クンの名前はこれからも出てくるとは思いますが。
会計クンをしのんでくださるかた、 よろしければこことここに彼が主役の記事があります。
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