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みなさんは自分の声が好きですか?
ここで「うん、好き」と答えられる人はラッキーな人なのではないかと思います。 たいていの人は、ビデオ録画した自分の声を聞いたりして「ぎょえー」とか「ウソ!」とか思っちゃったりするのではないでしょうか。 自分の頭蓋骨やらを振動させて自分の耳に聞こえてくる自分の声と、外側にシンプルに出ていって鼓膜を震わす声って、違いますよね。 たいてい、日頃自分で聞いている自分の声って、他者が聞いているそれよりも低く感じるのではないでしょうか。
ワタシはけっこう大人になってから、ムービーによって自分の声を聞いたんですが。 それまでも留守電とかありましたが、あれってやっぱり音が割れて少し低めに聞こえます。 で、ムービーで自分の声を聞いたとき、正確にはその時点では自分の声だなんて思えなくて「これワタシ?」と友に確認する始末だったのですが、まあそんな具合に自分の声を客観的に確認したときは、
「妹のあの変な甘えた声(としゃべり方)じゃん!」
と、後転しそうになりました。ひっくりかえってごろんですよ! いつも「おまえの声ってなんかへーん。けけけ」とかからかっていた妹と一緒。 さらにムービーを見ていると、日頃「変わってるよなー」と思っていた母親とまるで同じ。 これにはひっくり返る余裕はなく、両手をぶらりとタレ下げて口を開けたまま画面を凝視するしか為す術はありませんでした。 世の親御さんを悲しませてしまうかもですが、子どもにとって「親に顔やら声が似ている」ってけっこうガッカリしませんか。
というわけで、ガカーーーーーリ(´д`)
さらにガッカリというかショックなのが。
声、高すぎ。妹や母より高い気が。 なにこの甘えているような、アニメ声・・・・。
クールにぼそっしゃきっ というのがセルフイメージだったわけですよ!自分を知らなすぎますが! なのに画面上でワタシの口から発せられる声は、アニメの女の子みたいな、やたら高い声と甘えたようなしゃべり方。 ワタシは今まで、こんなに甘えまくって人生を生きてきたのか!!!!!
自分の本当の声を知ったことにより、ワタシの自己演出は変わってきました。 ええ、どんなにカッコつけても無駄って悟ったんです。 これからは、甘えたズッコケキャラで生きていこう、声に合った人生を送るのだ。 なぜかそう決心したのでした。 このへんの発想の飛躍とか、極端な行動変換とか、もしかしたらワタシ、頭がおかしいのかもしれませんが。
でも考えてみてください。 例えばヤクザが甘えたアニメ声だったら、もう職業的に致命的だと思うわけですよ。 まあ、それは極端な例ですが、声の印象というのは、相手に与える影響力って大きいと思うのですよ。 お洋服と一緒です。自身のトータルコーディネイトって大事だと思うわけです。 上記の例とは逆に、地獄よりの使者のようなダミ声で「言うこと聞いてくれなきゃ、ワタシ拗ね拗ねスンスンしちゃうモン(´;ω;) 」なんて言ったところで、相手は「かわいいな」と思わないばかりか、恐ろしいばかりです。
と、そのように考え、声と自己演出をなるべく合わせよう、と努力しているにも関わらずですよ? ネットで知り合った人と初めて電話、とかな場合、たいてい「ぷ」とか「声、高いですねー(ぷ)」とか「ふざけてませんよね?(ぷ)」とか「びっくりしました(ぷ)」とか言われちゃうワタシなわけですよ! いつもこんなに愛らしい文章を書いているというのに!
なんでワタシが今さらこんな、自分の声を呪うような文章を書いているかというとですね。
今日、取引先に顔を出しましたら、そこの総務部長さん(女性)(美人)(顔大きいけど)が「あらじょりぃさん」と声をかけてくださいましてね。 総務部長とは、先日電話でお話したばかりです。 で、挨拶がひととおりすんだ後、総務部長がおっしゃるには
「じょりぃさんて、声がかわいいのねー」と。
「かわいい」とおっしゃってくださってますが、要は「高くて変」てことです。
「あ、やたら高くて恥ずかしいんですよねー。あはははは・・・」 「私、このあいだ電話掛け間違えちゃったかと本気で焦ったわよ。あまりにも『声だけ』といつものイメージが違いすぎるんで」
じょりぃの「声に合わせた自己演出で人生を送ろう計画」は、ものの見事に失敗しているようです。 そんな、いつもこうやって話しているのに、掛け間違えたと思われるなんて、ひどい(つд-。)
「え?あれ? そんなに違います? 総務部長とはいつもこうやってお話しているから、今さらそんなに驚かれちゃうとは思いませんでした(笑)」 「驚いたわよー」 正直ですね(°▽°) 「あららすみません。てへへ」 なぜか卑屈に謝るじょりぃ。 「いつもはほら、服装とかはボーイッシュだし、ぱきぱきしてるし、でも電話の声だとものすごく女の子っぽいっていうかねえ?」
ぱきぱきしてる ってのが気になります。ワタシぱきぱきしてるのか。
「あははは。お恥ずかしいです」 本気でお恥ずかしいです。 「あれよねー、じょりぃさんて、普段はボーイッシュだけど、きっとすごーく中身は女っぽいのねー」
いや、そこまで深読みしなくていいんですが! ていうか、全然女っぽくなくてすみません。 とはいえ割と中身は乙女ですが、声には追いついていないと思います。
しかし「声と自己演出をなるべく合わせよう、と努力している」と言い切ってしまったワタシです。
明日からは、セーラームーンのコスプレでもしながら生活しようと思います。 持ち出すアニメが微妙に古くて申し訳ございませんが。
でもそうすると今度は顔立ちがトータルコーディネイトの邪魔をしてしまいます。やれ困った。 あ、でもそうか! 一番のギャップの原因は、男顔にアニメ少女声、ここにあったのかもしれません。
顔に合わせるか声に合わせるか、悩むところです。 と、悩んでいるフリをしていますが、実はなんにも考えていません。どうもすみません。 と、かわいいアニメ声で謝りますので、「萌え〜」とか思って許してくださると良いと思います。
ここまで書いておけば、これから初めてワタシの声を聞かれるかたに「ぷ」とか思われずに済むだろう、「なんだ、声かわいくないじゃん」と思ってもらえるだろうという姑息な計算でこの日記を書いてみたとかそんなことはないんですよ本当に。ええ、本当に。本当です。
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