今日も今日とて
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小さな仕事が一区切りし、さーて、大好きな怖い話めぐりでもしますか、とブラウザを立ち上げ目的のページを開いたときですよ!
「じょりぃー!じょりぃー! きゃあああああああ!!」
と、リビングからきょんの叫び声が聞こえるではありませんか!
すわ何事!とびっくりしましたが(モニタには怖い話が展開されてますし!)、すぐにイスから立ち上がり、歩きながら一度大きく深呼吸し自分を落ちつかせてから、
「どしたの?」
とリビングに入っていきましたら。
ばさばさばさばさばさばさばさばさばさ
うわ!Σ(゚ロ゚;ノ)ノ なんだこれ! 巨大蛾? すごい飛びっぷりだな!
「こうもりー。こうもりー」
と不気味な声を発しながら、こたつの前で頭を抱えてうずくまっているきょん。
や。 こうもりも怖いけど。 あなたのその怯え方のほうが全然怖いよワタシには!怖い話読み始めたところだったし!
なぜだか、部屋の中にこうもりが侵入し、そしてえらい勢いで飛び回っておるわけです。 このこうもりがまたデカイ! 今までにもこうもりが家の壁に張り付いていたことがあったり(難なく捕獲できました)、軒下に死骸が落ちていたことがありますが、今日のコイツは今まで見た中では、大きさも飛び方もジャイアン級です。 助けてドラえもん!
でもたかがこうもりじゃん。吸血なわけでもないし。
と思おうと思いましたが、デカイ上に勢い良くばさばさ飛び回っているので、ワタシも怖い。 さてどうしようかしら。
「とりあえず、あなた部屋から出てきなよ。こうもりが他に移動しないように閉じこめちゃいたいから。動ける?」
ばさばさばさばさばさばさばさばさばさ
「・・・うん。 ひゃあああああああ」
きょん、怯えながら脱出。 ぅおうっ。ハナコそこにいたの? そばにいたのならハナコも連れてくればいいのに!ヽ(`Д´)ノ
「ハナコは?」 「怖くて無理でした・・・」 「ま、いっか。何かされるわけでもないし」
ということで、ハナコも犬もリビングに置き去りにしたまま、とりあえずリビングのガラス戸とキッチンの引き戸を閉め、ガラス戸から中をうかがうじょりぃときょん。
ばさばさばさばさばさばさばさばさばさ
「・・・これだけ落ち着きなく飛び回っていると、どうしたものかわからんねえ」とワタシ。「網でもないとなあ」 「あんなに飛んでて、粉とか落ちない?」ときょん。 「粉?」 なんの粉だね。 「こう、羽についてる粉とか」
蛾じゃないんだから。りんぷんじゃないんだから。
「大丈夫だよ」とワタシ。知らないけど。大丈夫って言わないとうるさいし。 「不潔な粉が落ちない?」
あんたの部屋のがよっぽど不潔だ、と言いたいのをガマンし「落ちないよ」とやさしく言い聞かせ。こうもりのことなんか知らないんですがね。
ばさばさばさばさばさばさばさばさばさ
「壁に止まってくれればなあ。なんとかできると思うんだけど」とワタシ。 「あ!止まったよ、ほら」 「あの足の動きはまたすぐ飛b ほら、飛んだ」
ばさばさばさばさばさばさばさばさばさ
為す術もなく、しばらくこうもりの飛ぶ様を見つめるワタシたち。 しかしワタシはただアホのように見つめていたわけではありません。 見て、慣らしていたのです。こうもりの動きと不気味さに、自分を。 ばさばさと飛ぶデカイこうもりを見ながら、大丈夫大丈夫、ヤツは悪さはしない、噛んだりしない、超音波も持っているらしいから、対策を講じるためにワタシが部屋に入っていってもぶつかったりしないだろう、だいじょうb って、壁にガンガンぶつかったりしてるし! 超音波はどうしたこら!しっかりせい!
見慣れてきて、たとえこうもりと不慮の接触をしてもパニックに陥らないという自己暗示もかかってきた気がしたので、リビングに入って窓を開け、こうもりの逃げ道を作ることにしたじょりぃ。
ワタシが怖がるときょんも怖がりますので。 全然平気ーというおすまし顔でリビングに入りまして。 実は怖いんですが。やっぱ形状がちと気持ち悪いんですよね。それにこうもりって、顔が邪悪で怖いんですよ。 壁に張り付く姿も怖いんですよ。ほら。
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ちなみに、頭は下です(´д`;)ゾワー
でも慌てたり怖がったりすると自分でパニックを引き起こしますから、卒業証書を取りに行くような堂々たる足取りで窓に向かいます。
ハチだけはねー。ワタシこの自己コントロールができなくて困ります。 クモとゴキはだいぶ耐性がついてきましたが。ハチはすぐパニックになります。困ります。パニックになればハチは刺すというのに。
ばさばさばさばさばさばさばさばさばさ
と、こうもりが飛び交う中を、厚手のカーテンを開け、次にレースのカーテンを開け、窓を開け、また窓を開け(二重サッシを恨みました)、網戸を開け、ばさばさばさばさばさばさばさを通り抜け、リビングから出まして。
せっかく開けてやったんだから早く出やがれ!と思うんですが、このこうもり、超音波機能が電池切れなのか、窓の近くまで行くものの、ばさばさと結局部屋を旋回しております。
「ねえ、どっちかというとキッチンに行くことのほうが多いから、勝手口開けたら?」ときょん。
簡単に言いますけどね。 うちの勝手口、何年開けてないか知ってるでしょ! 開けないから勝手口の前はいろんなものが山積みでしょ! 開けるのにどんだけ時間がかかると思ってんの! あわあわしてる間に血を吸われちゃうぢゃないか!(吸いません)
しかし確かに、キッチンでばさばさやっていることのほうが多い。 多いけど。 多いからこそ、キッチンには行きたくないですよワタシだって!・゜・(ノД`)・゜・。
しかしいつまでもこうしていてもしかたないですし。 意を決して、キッチンの勝手口を開けに行くことにしたじょりぃ。
とにかくパニックは避けたい。 パニック起こすと自分が余計に怖くなるということもありますが、長年つきあっているとはいえ、パニクって「ぎゃああああ」とか叫びながらけったいな舞を踊るような様をきょんに見られたくないんですよワタシは! そんな様を見られるのは、ハチだけで十分です。(ということは日頃けっこうそんな様を目撃されてしまっているわけですが!)
ということで、きょんにこうもりの動きを見張っているように言い置き、身支度を整えるじょりぃ。
頭周辺でばさばさやられたら、髪とかが気になって「うぎゃしろdけおwsdpkjぢ!!」と叫んで、頭を中心とした阿波踊りのような舞を踊ることはわかってますので、まずはピッタリとしたニットキャップをかぶり、そのパニックを防ぎます。 次に、袖口の広い半袖を着ていたので、袖口周辺をばさばさやられたらやっぱり 「どぐわrjdhじs! Tシャツの中にこうもりがdkそりjぢsrl!!」 とパニクるのも目に見えていたので、長袖を上に着まして。
よし。 これで大丈夫! ワタシに怖いものはない! こうもりがなんぞや!
「まだいるよね?」とワタシ。 「うん。飛んでる」
ばさばさばさばさばさばさばさ ぴた
お! さっき開けた窓のカーテンに張り付きました。 よし、キッチンへ、勝手口へ向かうぞ! と、キッチンの引き戸に手をかけ。 そろーっと開けまして。 勝手口に向かう前に、こうもりの動きを確認s あれ? カーテンのところにいない。
ワタシが引き戸を開けるために目を離した一瞬のスキに移動したらしいこうもりたん。
「こうもりどこ?」とワタシ。 「あれ? あれ? いなくなってるね。・・・えーーー。どこいっちゃったのー?」
見てろよちゃんと! εヽ(`Д´)ノ
と、どつきたくなる気持ちが沸き上がりましたが、その興奮を抑え。
「窓から出て行っちゃったのかな?」とワタシ。 「そうかなー。出ていったのかなー」 かなー じゃねえよ。
しばらく待ってみましたが、こうもりの姿は見えません。
そろそろとキッチンへ入り、勝手口の前の荷物をどかし、一応ドアを開けてみまして。
「ゴキブリとか入ってきそうでイヤだなあ」とワタシ。 「え!こうもりもイヤだけど、ゴキブリもいやー!」ときょん。
ワタシだってイヤですよ!
しかしまだこうもりがいるかもしれませんから、一応開けまして。 そのあと、最後にこうもりを目撃したカーテンにそろそろと近づきまして。 下に落ちちゃったのかな?と、おそるおそるテレビの裏側などを見てみましたが、こうもり発見できず。 ばさばさもなし。
「じゃ、閉めるね」
と閉めましたが、これがまた怖い。 網戸閉めるのと窓を閉めるのは怖くなかったんですが。 カーテン閉めたとたんにカーテンの陰からばさばさばさばさとかやられちゃうとおしっこちびっちゃいそうじゃないですか!
しかしワタシはカッコつけですので、やはり「ふん、こうもりなんて、ただのネズミ鳥だろ?」みたいな顔してカーテンを閉めまして。
ほっ。 いませんでした。 今思えば「こうもり」って考えるより「ネズミ鳥」のほうが怖かったです。
あの一瞬のスキに外に出たというのも「えー?」という感じなのですが、とにかく姿が見えないので一応安堵することにしまして。 やれやれ、とひとつ肩で息をしたところで
「早く勝手口閉めて!ゴキブリ入ってきちゃう!」 と、ガラス戸の向こうからきょん。
なんだおまえは何のディレクターだ。
少々むっとしましたが、黙って勝手口を閉めまして。
どこから入ったんだろう、と怯えるきょんに「ゴキブリと一緒だよ。たぶんエアコンだね」と答えましたら、今度はエアコンを何とかしろと言われましたが、ワタシをなんだと思っているんでしょうこの人。 ワタシにエアコンをどうしろと。フィルターの掃除くらいならできますが。
「じゃあ、ワタシは部屋に戻るね」と言いましたら「えー、こわいよー。行っちゃうのー?」ときょん。 ええ、行きます。怖い話の続き読まなきゃ。 それにこのネタを今日アップするためにしたためなきゃなんですよ。
で、今念のため「怯えているんじゃないか」と心配になりリビングに様子を見にいきましたら、まあここをいつもご覧になってくださる方なら察しはついているかと思いますが、普通に寝てました。 そこは寝るところじゃないっつーのに!
うちにオバケが出たら、やっぱりワタシが退治撃退することになるんだろうな( ´_ゝ`) 怨霊退散の護符の書き方でも勉強しておきます。
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