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最近めっきり「じょりぃはやさしくない」と言われることの多いじょりぃですが。 そして実はそのことにホントはびっくりしていたじょりぃですが。 ですがの多いじょりぃですが。
小さな頃から両親や親戚からは「じょりぃはやさしい子だねー」と言われて育ち、 そしてきょんやなっちゃんといった、物理的にも精神的にも近い人からは「じょりぃってやさしい」と言われているワタシです。
やさしくないはずないじゃないですか(°▽°)
と、自分で言う人がやさしいはずがないじゃないですか( ´_ゝ`)
どっちなんだ。
自分でも最近よくわからなくてですね。 ここのところ「やさしさってなんだろう」と考え直しているんですが。
で、これを考えると「ぽわん」と思い出すのが、高校2年の冬の出来事です。
ワタシはソフト部でした。けっこう強いチームでした。サードでした。 で、同じサードを守る後輩というのがいたのです。 人数的にうまい具合だったらしく、たいていひとつのポジションに3年、2年、1年と3人がついてました。 で、2年の冬で3年生はもう引退しておりましたから、ワタシのポジションにはワタシと後輩が一人いる計算になるんですが、後輩の数が多かったのでサードとあと数カ所、後輩がもう一人ずつついておりまして。
慣習的に、同じポジションの後輩の面倒はよく見ることになってましてね。 ワタシたちの学年は人なつこく、かつ面倒見のよい人材がたまたま揃ったらしく、先輩には思い切りなつき、後輩の面倒はせっせと見ておりました。
が、ワタシは先輩を差し置いてレギュラーだった上に、先輩がこう、あまり心の広いタイプではなかったものですから、他のみんなのように先輩に甘えたりということができませんでした。 そして自分が先輩になってみたら、みんなのように後輩とべったり仲良くするということができない自分に気づきまして。 後輩のことはふたりとも、自分なりにかわいいと思ってましたし、「早くワタシを超えてゆけ」とスポ根めいたことも思ったりして、醒めたフリしつつも技術指導は熱心に行っておりました。 特に、ふたりの後輩のうちのひとり(H坊としておきましょう)は、顔がとてもキレイな娘で、キャラもマヌケで愛らしかったので、実は特別かわいがっておりました。 が、当時は「クールなのがカッコイイ」なんて思っている若造なじょりぃだったもので、ほかの仲間のようにキャピキャピ楽しくお出かけしたりとかはしなかったのです。
そして2年の冬。 「じょりぃ先輩、相談があるんです」とH坊が。 なんだろう、と緊張しましたが、何食わぬ顔で「うん、なに?」と。 そして視聴覚室かどこか、空いている教室でこそこそとふたりで話すことに。
相談の内容は、「部活をやめたいんです」ということでした。 相談がある、と言われた時点でもしかしてとは思ってましたが、実際に聞いたときはかなり「がーん」と思いました。 なぜならやめないでほしかったからです。 なぜやめないでほしかったかというと、ワタシはH坊のことがかわいくて、やめちゃったらさびしかったからです。
しかし、話を聞いてみると、H坊の葛藤は深く。 もうひとりの子のほうが全然プレイが上手だったんです。次のレギュラーはそっちの子だろうなということはみんな思っておりました。 で、レギュラーになれる見込みもないし、それがわかっているのにこのまま続けていくのはツライと。 レギュラーだってツラくてキツイ練習でしたから。気持ちはわかります。
そして、H坊は「あたしはどうしたらいいんでしょうか」とベソをかきながらワタシに聞いてきます。 ある意味、決断を委ねられている格好でした。 オトナになった今考えると、それって変じゃんと思いますが、当時、ワタシのまわりで部活ってそんなもんでした。 チームワークの良い部活ほど。
H坊の気持ちはわかるけど。 でもやめちゃうとさびしいな。 やめないでほしいな。
とすごーく思ったのですが、ワタシは当時から、何かを決定するのはその本人でないといけない、と強く思っている人間でした。 これは両親の育てかたの影響かなと思うのですが。
で、このときも、自分の「さびしいからやめないで、もう少し一緒にがんばろうよ」という気持ちよりも
「H坊の気持ちと先のことを優先せねば」
という気持ちが先立ったのであります。 ワタシ的にはやめないでほしかったのですが、他の部活に入るなり、帰宅部になって校外で習い事をしたり、進学校でしたから勉強に打ち込んだりしたほうが、H坊にとっては有意義かもしれないなー、とか、自分なりにいろいろ考えた結果、先輩として、客観的なアドバイスをしようと決定。
で、上記のことを織り交ぜつつ「ワタシはさびしいけど、H坊がやめたいと強く思っていてつらいのなら、やめるのも道だと思う。別の可能性も持っているだろうし、無理に続けてそれらをつぶすのももったいないし」というようなことをH坊に伝えまして。 そして「やめるにしても続けるにしても、ワタシはH坊の考えを尊重するし、応援するから」とも伝えました。 たぶん今までの慣例からみて、「やめる」と言い出した人間はひと騒動に巻き込まれます。 同学年の仲間からは裏切り者呼ばわりされるでしょうし(彼女の学年は特にその傾向が顕著でした)、先輩からも「なんで?」と詰問されるでしょう。 そうなっても、ワタシがみんなに怒られようがなんだろうが、H坊の味方をして守ってやるぞ!と、幼いアタマでかわいい後輩を一生懸命思っていたのでした。 H坊はしくしく泣いてましたが「ありがとうございました」と言って一緒に教室を出ました。
で、その後、H坊はやめることはなく。
ワタシとしては気が気ではなかったのですが、本人が何も言わないのに、ワタシが蒸し返すのもどうなのかしら?とか悶々と悩み、それでもだんだん明るくなってきた彼女を見て安堵しておりました。 ただ、彼女がワタシに対して以前よりもよそよそしいことにも気づいておりました。 やめなかったのがバツが悪いのかな?なんだろうな?と気にはなりましたが、よくわからないのでそのままに。
が、ある日。 何かのミーティングで、ワタシたちの学年だけで集まって話をしていたときに、チームメイトのひとりであり、面倒見の良さで後輩から絶大な人気と信頼を得ていたS世がワタシに言いました。
「H坊、やめずに済んでよかったね」 「え? ああ、S世も相談されてたんだ? うん。よかったよー。ホッとした」
そうしたら別の仲間が「あんた、H坊に相談されたとき、冷たかったんだってー?」と。
え!
「H坊がそう言ったの?」と、ワタシ。 「まあ、冷たいとまでは言ってなかったけど。『あたしがやめても全然かまわないみたいです』って泣いてたよ」 「・・・・・・・(呆然)(かなりショック)」 「もっと後輩かわいがれよー」 「かわいがってるよ!」
そして、ワタシが話した内容と心情を彼女らにざっと説明。 説明しながらなんだか泣きそうになりましたが、カッコ悪いのでガマン。
「あんたの言い分は正しいよ」とS世。 「だよね?」 「でもねー、そういうときって、引き留めてやんなきゃダメなんだよ」 「そのせいでH坊の可能性が狭まっても?」 「そんなのそれこそあんたにわからないでしょ。相談しにきた時点で、誰かに止めてほしいってことなんだよ。 本気でやめたきゃ誰が何て言ったってやめちゃうのは、あたしたちだってもういっぱい見てきてるじゃん」
正論です。 べそ。と涙ぐむワタシ。
「一生懸命考えて話したんだよ」とワタシ。 「よしよし。あたしたちはわかってるよ」 慰められてさらにべそべそ。
「H坊にはあたしたちからじょりぃの気持ちを伝えておくからさ」とS世その他。 「それはしないで」 「なんで?」 「とにかく、いい。そんなことしなくて。 あの時点でワタシの気持ちがわからなかったH坊に、後から話してわかるとは思えない」 「おーまーえーわー(´д`)」 「とにかく余計なことはするな!」 「誤解されたままになるよ」 「ワタシは困らないよ」
今よりもずっと負けず嫌いで意地っ張りでしたから。 そんな、伝わらなかった自分の気持ちを、誰かに助けてもらって、ワタシが悪くもないのに相手の機嫌を取るようなマネをなんでしなきゃなんないんだよ!という幼稚な気持ちだったんです。 ていうか、今でもそれって成長してなくて同じな気もしますが(°▽°)
結局、予想されたことですが、話はH坊に伝わりまして。 向こうもバツが悪かったと思いますが、それでもまた懐いてきてくれまして、まあこの件は一件落着。
しかし、ワタシにとって、これはホントにショックな体験だったのですよ。 自分が相手のことを思って、自分の感情を殺して相手を尊重したつもりが(つまり、これがやさしさだと思ったわけです)、まるで反対に受け取られてしまったわけです。 しかし思い返してみれば、ワタシも口が足りなかったんですが。 H坊のことはとても大事に思っているよ、やめないでほしいよ、さびしいよ、だけどキミのことを考えるとさー・・・という、「だけど」の前の部分を、たぶんワタシは照れくささとカッコつけのせいできちんと伝えられていなかったと思うのです。 自分の気持ちの中では、その「伝えられていない」気持ちがものすごく強いもんですから、伝わっているように自分で錯覚してしまいますし、強い分だけ照れくさくなっちゃうんです。 ていうか、今でもそれって成長してなくて同じな気もしますが(°▽°)
で、この経験でいろいろ学んだじょりぃだったんですが。 学んだはずなのに。
なんといいましょうか、こう、ワタシって相手に合わせてふにゃふにゃと自分を変えるようなところがありつつも、自分が「こう」と思っているところは絶対引かないイヤーな頑固さのようなものがあるらしく。
このあとも、今に至るまで何度も似たような相談を受けることになるのですが、H坊のときとほとんど変わらない応答をしている自分がいたのですよ!
orz
高2のときと違うのは、加齢とともに面の皮も厚くなっているらしく、「あなたにはやめないでほしい」と強くアピールすることができるようになっている点なんですが、それも「感情」ではなく「客観性」をもった話し方になってしまうわけです。 「やだやだー、やめないでー」という風にはできない。 それは恋愛においてもそうです。 「やだやだー。別れるなんて言わないでー。さびしいよーう」とは言えない。 理屈をこね、客観的なメリットデメリットを並べたて、「さびしいわけじゃない。状況がこうなんだ」という話し方になってしまう、と。 しかもこれを自覚できたの、つい最近なんですよ! きょんには数回、ケンカとか別れ話のときなどに「さびしいならさびしいって言えばいいでしょ!」と言われたことがありますが、それでもなおかつ「いやそうじゃない。そういうことではない」とつっぱねて、自分がさびしいという事実に気付けてすらいなかったのであります。 もっと軽い感じの「さびしい」ならば気軽に頻発するじょりぃなのでありますが。 真にさびしいときに、その感情を自覚することを拒否してしまうのでしょうかね。よくわからないんですが。
が、ようやっと。 真に「さびしい」と思ったときにも、それを違う「何か」にすり替えずに済むようになってきたらしく。 最近ではそんなときは「さびしいなあ…」と小さな声でつぶやくこともできるようになり。 とはいっても、誰もいないところで独り言でつぶやくんですが。それでも進歩です。と思いたい。
さて。 そんな今日この頃のワタシに、とてつもなくさびしいメールが届いちゃったんですよ!
不思議ちゃんEさんからのメールです。 「11月いっぱいで会社をやめます」というメールでした。
えええええええええええええええ!?!?!?(絶叫)
その日のワタシったら。 ホントに激しくしょんぼり。 Eさんやめちゃうと仕事的に困るのも破壊的なものがありますが、何しろさびしい。やめないでほしい。 Eさんとワタシは一緒に仕事することが本当に多くて、まるで同僚のようなものなのでございますよ。 しかも彼女の仕事ぶりは素晴らしく、ワタシは心から尊敬しておりましたし、Eさんという(かなり変わった)人間そのものが、ワタシは大好きなのであります。
とにかく動揺しまくってしまいまして、あまりの動揺にすぐに返事を返せず。 ていうか、なんて返信したらいいかわからなかったのです。
あのEさんが「やめる」と決めたのなら、決心は固いのでしょう。 将来の展望も何かあるのかもしれません。 まして真の同僚でもないのに、ワタシが「やめないで」とは言えません。 それに部活とはずいぶん状況が違います。社会人同士、大人のつきあいです。 さらに言えば、ワタシの方がいくつも年上で、人生の先輩であります。 さびしいけど、Eさんの性格(引き留めてほしい、なんて考える人じゃないです)と人生を考えるなら、「さびしくなるけどがんばってください」と、高2のときにH坊に話した、あのときのような話を、今こそしなければいけません。
悩みに悩んで、ワタシはEさんにメールを書きました。
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やめちゃうんですか!? いやだ! やめないでください!
と、本気で叫びたいじょりぃでありますが・・・。 でもEさんにも将来の夢とか事情とかあるでしょうし・・・。
でもさびしいよう。(つд-。)まじでー
私、今日Eさんのメールを読んでから、もう一日中がっつり落ち込んじゃいましてね。 Eさんとお仕事するの楽しいし張り合いがありましたし、 なにしろ私はEさんのことが大好きなんですよ。
やめないでー。 と、また駄々をこねてみる。
さびしいよう。
じょりぃ(つд-。)
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あらら? 感情丸出し。ていうか、それのみのメールになってしまいました(°▽°)オカシイナー
ちなみにEさんへのメールには「引き留めるやさしさ」なんかはこれっぽっちもないのは、説明しなくてもわかるよこのやろうでしょうけど。 やさしさだと思って引き留められずに今まできたくせに、思い切り引き留めている今の状況は、ただの駄々でございます。
ワタシが何を言っても、自分の気持ちは変えないEさん、ということがわかっているからこそ、安心して駄々をこねているという、Eさん頼りなところが強いとはいえ。
ワタシも大人になったものです。
ということですよね、きっとこれ。 そう思いたい( ´_ゝ`)
そしてもちろん、Eさんはワタシのこんなメールには微塵も動じなかったんですが!(°▽°)イイキャラダ
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