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2006年08月26日(土) やさしいワタシ

昨日、うちの近所で花火大会がありまして。
なかなか趣向を凝らした素敵な花火大会なのですよ。
なのできょんもなっちゃんも毎年楽しみにしているのですが。
なっちゃんの夫・のっぽ君がお仕事休めるときには、4人で出かけていって、なっちゃんの持ってきてくれたきゅうりの浅漬けや枝豆をつまみにビールなんて飲みながら、「きれいねー」なんてほのぼのと眺めることもあったりするのですが。

今年。
なっちゃんは隣組の役員会で行けず。
ということが事前にわかっていたので、きょんに「どうする?」と聞いたところ「あたし仕事だけど、終わったあとに行きたーい」と言ったので「ではふたりでのんびりてくてく歩きながら行ってみようか」と、だいぶ前から約束しておりました。

が。

ワタシったら仕事が忙しくてですね。
花火大会で2〜3時間を費やすのが惜しい。どうしよう。
という気持ちがきょんに伝わったらしく、仕事から帰ってきたきょんが
「・・・今日は無理そう  かな?」
とワタシに訊ねました。

「ううううううううううううむ・・・・・」
「そうか」

きょん、がっかり風味。
ってそりゃ当然です。
きょんはこの花火大会を、それはそれは楽しみにしていたのであります。

「あたし、ひとりで行ってこようかなー」ときょん。
「うん。行っておいでよ。・・・でも夜道が心配だなー」

25分ほど土手を歩いていくことになるのです。

「人も多いし、心配はないよ。行ってきてもいい?」
「うん。どうぞ。 あ、ちゃんと虫除けスプレーしていきなよ!」

なんてやさしいワタシのこの一言!
きょんは虫さされに弱く、蚊に食われると2週間くらいはかゆみと腫れに悩まされるのです。
なのに虫除けしないので、ワタシがこのようにいつも気を使ってさしあげます。
しかし、虫除けスプレーは先日ワタシが外に持ち出して、ワタシの車の中に入りっぱなしになっていたので、きょん、結局使えなかったようなんですが。

きょんが出かけて2分ほどしてから、「あ、ワタシのミニ懐中電灯を持たせてあげればよかった!」と気づくやさしいワタシ。
が、ちょっと探して見つからなかったのであっさりあきらめることに。

かたかたと仕事をしておりまして。
外からはどーん、どーん、ぱちぱちぱちぱち という花火の音。

45分くらいして「ひとりでさびしくないかなー。怖い思いしてないかなー」と心配になるやさしいワタシ。
誰のせいでひとりで行っているのかはさておき、
きょんの携帯に電話をしてみます。

「もしもしー?」ときょん。
「楽しんでるー?」
「うん。きれいだよー」
「そー」
「でも実はもう家に向かって戻り始めちゃった(笑)」
「え!早いね!どしたの?」
「なんか、ひとりだと見ててもどうしていいかわらかないやー(笑)」
「そうかー。・・・迎えに行こうか?」 なんてやさしいワタシ。
「いや、大丈夫。別に危なくないし」
「そうか」 忙しいのであっさり引き下がりました。

じきにきょんが帰ってきまして。
「ねえ、今年は家の外からでも大きい花火なら見えるよー」と。
いつもは木や家が邪魔をして、近いというのに我が家からでは見えなかったのです、花火。
今年はビミョウに打ち上げ位置が違うらしく。

現場までひとりで行かせてしまったことですし、
「じゃあ、一緒にちょっと外で見ようか」と提案するやさしいワタシ。
「え!時間大丈夫なの?」
「うん」

実はきょんが花火見に行っているあいだも、仕事少ししただけでビール飲んでましたし。
や、たまたま食事の時間だったからなんですけど!

「おー、今年はけっこう見えるねー」とワタシ。
「ねー。きれいねー」

きょんは立ち仕事で疲れているでしょうし。
今も往復で小一時間歩いてきたところですし。

「ちょっと待ってて」と言い残し、家に戻り折り畳みの椅子を持ってくるやさしいワタシ。

「あ!椅子だ! うれしいー。実は歩いて疲れてたんだー」
「そうでしょー。だと思ってさ」

実はビール飲んで酔っぱらっていたので、自分が座りたかっただけというのが一番の理由だったりしたんですが、世の中には言わない方がうまくいくということも多いらしいですから。

花火が終わって。
きょんはこの日、友人たちに「カレーパーティー」なるものに招待されていたんですが。
「今から行ったほうがいいと思う?」とワタシに聞いてきました。
「行けば行ったで楽しいんじゃないの? きょんが行けばみんなも喜ぶよー」
「そうかなあ・・・めんどくさいな・・・」
「カレーもおいしそうではないか」
「んー・・・・・。花火で道も混んでるだろうし、ちょっとめんどくさいなー」
「一緒に行けば渋滞で時間かかっても退屈でないだろうから、ワタシ、送っていってあげようか?」なんてやさしいワタシ。
「え! ホント? でも悪いなー」
「花火一緒に行ってあげられなかったし、それくらいするよー。
 ワタシが送ればきょんは飲んでこられるし・・・あ、ゴメン、ワタシもう飲んじゃったんだった。運転できないや」
「ぬか喜びかよ(`Д´*)」

やさしいはずなのに、なんだかおかしい。

結局カレーパーティーは行かないことにしてしまったきょん。
仕事から帰って花火に直行してしまったので、お腹がすいたらしく。
「お腹すいたー」を連呼。

「セブンまで一緒に歩いていこうか」
まだ道路は混んでいるかもしれないので、てくてく一緒に歩いてつきあうよ、という、これまたやさしいワタシ。
「歩きはもうイヤ」
「では車で行こうか。一緒なら渋滞してても楽しいでしょ?」 やさしすぎるワタシ。
「えー。いいのー?」
「うん」

セブンに行きまして。
「時間ないのにゴメンね」というきょんに「気にしないでよ。夜はまだ長い」と恩着せがましく言った割には
雑誌コーナーで長々と立ち読みして帰りたがらないワタシ。
しかも欲しい雑誌が見つかってしまったのに、つきあうだけのつもりでお金を持たずに来てしまったので、きょんに買ってもらう始末。



ワタシ、今まで自分のこと「やさしい」と思ってきたのに、ここ数年(特にネットで知り合った方々に)「やさしくない」とあまりにも言われるもので、なんでだろうなー、おかしいなー、やさしいんだけどなーと不思議に思っていたのですが。
本日このように書き出してみたら、みなさまのおっしゃる意味がわかってきたような気がします。


とりあえず「来年は絶対一緒に行けるようにするからね」ときょんに約束しました。
やっぱりやさしいなーワタシってば。手羽肉。 うっとり。鶏肉。



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