今日も今日とて
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iプチ姫と一緒に、とある会社の社長様とお寿司を食べに行くことに。 もちろん自分で払う気は毛頭なく、ハナからごちそうしてもらおうと思ってついていきました。 相変わらずワタシの財布にはお金がないですし。 一応「もし自分で払うことになったらどうしよう」と思って財布の中身を確認したら、千円札一枚しか入っておりませんでした。 いざとなったら食い逃げする心意気でお店まで車を走らせます。ぶぶーーーー。
が。
地元だというのに、しかも何度も通っている道で店の場所も知っているというのに、きっちりと道に迷うワタシ。 なんと言いましょうか、ここまで来ると方向音痴もひとつの大いなる才能なんじゃないか、そんな気もしますというか、もういっそそう思いたい。
そんなわけで、ワタシひとりちょっと遅れて席につきまして。 「もう飲んでまーす」とiプチ姫。 このあともう3人ほど同席する予定なんですが、ワタシもとっとと飲み始めることに。 社長様は既に良いー気分になっていらっしゃいます。
「じょりぃさん、あたし、社長によると、前世では男だったんですって。決めつけるんですよ!」
ぷんすかしながらiプチ姫。
「ああ。納得しますけど。iプチ姫強いし(笑)」 「あたし強くないですよ! しかも、戦国の武将だったって言うんです」 「カッコいいじゃないですか」 「でもー、あたしは司令部でのうのうとしていて、戦場に兵士を次々に送り込んでる人だったって言うんですよ!」 「社長がそう言うならそうなんじゃないですか?けらけらけら」 「そうだよー。僕はそういうのわかるんだからー」
まあ、どこまで信憑性があるかはさておき、この社長のこういう「僕、なんでもわかっちゃうんだもんね」系の話はおもしろいんです。 話術も巧みなので、けっこうホントっぽく聞こえますし。
で、社長、続けて「iプチさんはねー、そうやって、いろんな人の命を犠牲にして、自分は天下を取っていたんですよー」と。 「あたしひどい人じゃん!」 「あははははは」<ワタシ
で、そのあとひとしきり、iプチ姫の前世の活躍とか、社長の前世はナースで、病の多いところで献身的に働いていたらしく、やはり情熱的に働いていた医者と恋に落ちたものの、その医者が病に倒れ、医者の遺志を継ぎさらに医療に熱心に生きた、というわけわからない話もとっぷりと聞かされまして。
人の話ばっかり聞いててもつまんないです。 ということで、「社長、ワタシの前世も教えてください」と、おねだりじょりぃに変身。寿司食いながら。ビール飲みながら。
「いいよー。ちょっと待って考えるから」
社長、じーーーーーっとワタシを見ます。 わくわくわく。ワタシの前世ったら何なのかしら。 なるべくドラマチックなのがいいなー。なんかカッコいいのがいいなー。 どんなストーリーが展開されるのかしら。わくわく。
「うん、わかった」と社長。 「え!なになに?なんですか!?」
「じょりぃさんはねー、
外人」
( ・ ▽ ・ )ガイジン?
で? ええと。 続きは? どんな国のどんな人で、どんな人生を送ったの?
笑顔のまま待ってみる。( ・ ▽ ・ )
しかし反応なし。
「社長、ワタシの前世、それだけ?」 「うん。じょりぃさんは外人」 糸冬 了
( ・ _ ・ )
ええと。そんなわけで。
ワタシの前世は、外人でした。
久しぶりに「なんかさびしいな・・・」と思いました。 くやしいので、その日は社長にお酌してあげませんでした。 おわり。
ガイコクジン テ イワナイト タタカレルヨ シャチョウ。
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