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2005年02月18日(金) 巫女が巫女衣を脱いだとき

うちの大口の取引先のひとつに、とある神社があります。
今までにもけっこう、日記などで書いておりますが。
たいへん興味深いところであります。
そこでは、普段の生活では「ふはははは」と一笑に付されてしまうような不思議なことがあたりまえのように語られ、四季や日本の伝統の風習などに触れる機会ももちろん多く、なんというか、身近な日本昔話的異次元なのであります。
楽しいですよ、神社。

そして、大きめの神社には巫女さんがつきものであります。
憑き物、ぢゃありませんよ?
とはいえ、元来は巫女に憑かせて神様を呼んだりしたのですが、いまどきの巫女さんにそんなことをさせているところもなかなかないでしょうね。

巫女さんになるには、素直で正直でまじめな人柄でなくてはなりません。
神様はケガレを嫌いますから。
神様にお仕えする巫女さんが悪い心を持っていると、神様が降りてきてくださらなくなってしまうのですよ。
ワタシがお世話になっている神社の巫女さんたちは、どのかたも例外なく素直で正直でまじめなかたたちです。
今時めずらしいくらいです。
そうそう、それに若くなくちゃいけないんですよ。
純朴で心根の美しい若い娘に出会いたければ、ぜひ神社へ。
って、どこの神社さんもそれをマジメに守っているかどうかはわかりませんが。

おまけに。

この神社の巫女さんは、みーーーーーーんなかわいいんです。
これは、おそらく宮司の好みによるものではないかと思うのですが。
この人は女性が好きでしてねえ。
ということで、いつだったか、宮司を問いつめたことがありましたワタシったら。

「この神社の巫女さんがみんなかわいらしいのは、やはり宮司のせいなんでしょうか」
「あはははは。僕は採用権ないもの。 奥さんが決めてるんだよー」

なーんだ。

「えー。 じゃあ、なんでみんなかわいいのかなー」
「顔つきというのはねえ、心持ちが反映されるものでしょう?
 みんないいこだもの。だから良いお顔になるんじゃないの?」
「ふうん」
「じょりぃさんだって、いーい顔してるもんねえ」<調子のいい人なんですよ。神様、宮司がこれでいいんですか。
「ワタシの心はケガレでいっぱいですけど」
「あははははははは。じゃあ巫女にはなれないなあ」
「それにだってほら、そもそも年齢が」
「あははははははは」 笑ってごまかされました。


さて。

先日ワタシは不思議ちゃんEさんと社務所で打ち合わせをいたしまして。
Eさんも、もちろん巫女姿でございます。
ワタシはEさんが神社の業務から離れているときに知り合ったものですから、Eさんと言えばお嬢様風フレアロングスカートな服装のイメージが強かったのですが。
巫女姿になってしまえば、どこからどう見ても巫女。
最近はEさんの巫女姿にも慣れましたが、最初はいちいち興奮して大忙しでございました。
たまにピシッとした黒のパンツスーツ姿なんかを拝見すると、今度はそっちに興奮したりして。
ワタシったら、かように日々忙しいわけなんでございますよ。

打ち合わせが終わり、「じょりぃさん、荷物多くなっちゃったから車まであたし一緒に運びますね〜」とやさしい申し出をしてくださったEさんと、社務所裏の廊下をとことこと歩いておりましたら。

社務所内に、若くてピチピチした美人が。
神社に似合わない、やけに色っぽい姉さんでございますよ。
これは無視するわけにはいきません。

「Eさん。 あの、今社務所にいる人って、誰ですか?」
「あ〜、Nさんですよ〜」

え!?


Nさんて、あの、ちっちゃくって、すこーーーんとしてて、すっとんきょうで、子供っぽくて、まるで中学生にしか見えない、あのNさん?


「Nさんっ?」
「はい〜。 呼んでみましょうか? Nちゃ〜ん」

「は〜〜〜い。  あ〜、じょりぃさ〜〜ん」

Nさん、手を止めてこちらに来てくださいました。
ていうか、ここの人たちって、どうしてみんな、こういう気の抜けたような、アタマのてっぺんからひょえ〜と高い声が出るような話し方なんでしょうか。
巫女マニュアルに「正しい発声法」として指導されているのでしょうか。


やってきたNさんを間近で見て。

「ホントだ、Nさんだ・・・」とワタシ。
「はい?」とNさん。
「Nちゃんは〜、私服になると、急に色っぽいお姉さんになってしまうと評判なんですけど〜、
 じょりぃさんもそれに驚いたんですか〜?」とEさん。
「はい。  ていうか、えええええ?信じられない」

そこにいるのは、22歳という年齢より、もうちょっとオトナっぽく見える、胸元の広く開いたカットソーを細身のジーンズでカッコ良く着こなした色っぽい娘。
化粧も今風。
かわいいというより、キレイ。

いつもはすっぴんで、ホントに子供子供していてイマイチ食欲がわかなかったんですが(わいてどうする、という感じですが)、これならイケます。どこにイクつもりなのか、自分でもよくわかりませんが。

まあ、すっぴんはしかたないのです。
巫女さんは華美に装ってはいけないことになっております。
髪も切れません。後ろで束ねなければならないからです。
本当は前髪も切れないんですよ? 大変です。 が、Eさんは前髪切っちゃってますが。
そして、もちろんパーマはダメ。

・・・・という姿しか拝見していなかったので、巫女衣を脱いだNさんのギャップに、ただただ驚いたじょりぃ。
そうですよねえ。
仕事が終われば普通の若い娘。
キレイにもしたいでしょう。

それにしても、かっこいーなー、Nさん。
お勤め中は潔く「素」の姿で神様と参拝客のために奉仕し、仕事が終われば颯爽とオシャレな若い娘に戻る、ということができるというその割り切りと切り替えがカッコイイです。
身も心も「制服」に着替えるのですね。
ワタシはアルバイトも含めて制服の必要な仕事についたことがないので、なんだかうらやましい感じもします。


そういえば、Eさんの普段着姿もしばらく見てないなあ。


と、Nさんの「脱・巫女衣」姿に大いにコーフンしてしまったじょりぃは、
仕事が一段落したら、またEさんを映画にでも誘ってみようかなあ、なんて思いつつ、
Eさんからどっさりと渡された仕事を、今日も寝ずにこなすのでありました。



うっかりワタシに映画に誘われないように、ヒマができぬようせっせと仕事をくださっているのかしら。
Eさんたら☆<涙の星





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