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2004年10月07日(木) |
母性的な女(by an○n) |
これ、サーモンピンク・フラミンゴのほうに書こうか悩んだんですが。 悩んだ結果、エッセイというよりも、もっとお気楽にやりたいということで、日記に。 と、ワタシ以外の人にとってはどうでもいい書き出しでございますが。
「とにかく甘えたいの!!」「ならお母さんに甘えろ」という情けないナナワタをアップしたと思ったら、a○anの最新号の特集が「母性的な女」だったので、なんとタイムリーな、ということで買ってみました。
ええと。 ana○編集担当者がここを読んでいるとはとても思えませんが。 まずは謝らせていただきます。 スミマセン。ぺこぺこ。
さて。感想。
すげえつまらなかったです。 最近の○nanは、どんどん安くなってますね。 ワタシが若い頃のa○anは、「ファッション誌」というくくりでありましたが、最近はもう「ちょっとお洒落な女性週刊誌」という雰囲気でございます。 テーマは常に「男にモテるためにはどうしたらいいか」という軸でございます。 違うときもあるんでしょうけど。 多い。 露骨。 飽きたよもう。
というのは、ワタシがオンナ好きだからだと言われてしまえばそれまでですが。 それだけではないはずです。 中身もこう、以前と比べるとやっつけ仕事風。 an○nがセックス関係に露骨に介入し始めた頃って、確かモックンのヌードをばばーーーん! あたりだったと思うのですが、あの頃はまだこう、何か志のようなものを感じたものでしたが。 「女性のオシャレなセックスライフは、あたしたちが引っ張っていくのよ!ついてらっしゃい!」みたいな心意気を感じたものでしたが、最近は「男にモテる法則」をテキトウに盛り込めばそれでOK('-^v)・バカ女どもが食いついてくるでショと思っているフシが見受けられるですよ。
いかん。 ちょっと言い方がキツくなっているわワタシ。 だってだって。 利口な、モテ系の人が今のana○読むとは思えないんですもの。 と思ったけど、モテる人は「こうすればモテる!」なんて記事は読まなくてもいいから、そもそもターゲットになっていないのか。 でもだとしたら、やはり「ファッションリーダー」としての役目はもう終えてしまったと判断されても無理もないのでは。
とまあ、○nan談義はここまでにして。
今週の特集記事「母性的な女」のサブタイトルとして「究極のモテ技はここにある」とあります。
やっぱりモテかい(゜▽゜)
で、ぢゃああたちもモテなくちゃ!とはもちろん思わずに「どれどれ」と中を見てみましたら。
ワタシは何を隠そう、というかまったく隠せていませんが、母性的な女性が好きであります。 そのワタシから見ると「はぁ?」という感じ。
部分を拾って紹介し、それを批判するのはフェアでないのは承知でやっちまいますが。 ということなので、「じょりぃ、何を勝手なこと言っているのか」というかたは、是非ananを買ってください。 と、お詫びに宣伝してみるじょりぃ。
まず、「惹かれずにはいられない!時代が求める母性的な女の条件」という記事のポイント羅列のタイトルですが。
1. 別の価値観を受け入れる、柔軟さと許容量のある心。 2. 他人に依存しない、一人でいられる強さ。 3. 華やかでどこか緩い、フレンドリーな外見。 4. 人の痛みを推し量れる、痛い経験をしている。 5. 間や空気を読めるだけの、経験や場数を踏んでいる。 6. 男心のツボをこころえ、うまくつく術を持っている。 7. 尊敬の気持ちを抱かせる秀でた何かを秘めている。 8. 大丈夫な気分にさせる、明るさと責任感がある。 9. お互いを客観視できる。冷静な恋愛感覚がある。 10. 人を惹きつけ魅了する、揺らがない自信と自我。
あの・・・・・・。 これって、別に、母性に限ったことではないのでは・・・・。 「惹かれずにはいられない!時代が求める女性同僚の条件」でも良さそうですし、「時代が求める最高の女友達の条件」でもまったく問題が起きなそう。
というか、この羅列を見て「母性」とピンと来る人がどれくらいいるのか。 ワタシはこのへんの感覚的には男性と近いものがある自信がありますが、「ふうん、母性ってそうなんだー、へー、あそー」としか思えませんです。 世の男性は「そうそう!これだよこれ!キターーーーー!!!!」とか思うんでしょうか。
思わないとしたら、ピントがずれちゃってますよね。
このへん、女性編集者が「母性萌え〜」の感覚がわからず、理詰めで行っちまったな、という感が強いのですが。 もちろん、リサーチなどなさって苦労したのだろうとは思いますが。 でもなあ。
で、もうひとつ。 「男が母性を感じるポイント」だそうです。
笑顔 綿素材の服 曲線的な眉 無駄な脂肪 甘い匂い 丸いお尻 切り揃えられた爪 ソーイングセット 手のひらの温かさ 豊かな胸 ロングスカート ナチュラルメイク 鞄に入れた文庫本
脱力。
あまりにもステレオタイプなラインナップの中に「あまりにもだから意外なセンも入れておこう」という感じが見え見え。 ああ、ゴメンナサイ、a○an。 ワタシ止まりません。 女性の母性にメロメロメロンな立場としては、「むきーーー!!」とならずにいられないのであります。
特に「ふふ。どうよ?」という鼻息が聞こえてきそうでイヤなのが「綿素材の服」「手のひらの温かさ」「切り揃えられた爪」(レヅですか?)、極めつけは「鞄に入れた文庫本」!!!!!
官能小説を常に鞄に入れている前の会社の常務(♂)は母性的だったのかぁ、と、ひねくれたイヤミのひとつも言いたくなります。
なんで文庫本かというと、「自立した雰囲気を醸し出すのが、鞄の中からちらりと見える文庫本なのだそう」 なのだそうです。 一人上手を演出して、母性のアピールにつながるのだそうです。なのだそうです。
もう、何がなんだかわかりません。
その他、ぼつぼつと蕁麻疹が発生してしまいそうな記事が続くわけですが。
その中で、ワタシが「うん!これなら納得!」と思った記事が。
それは「みうらじゅんさん、しりあがり寿さんが指南 男を子どもに帰らせる、一撃必殺の母性的殺し文句」という記事。 タイトルはまたもや「はふー(脱力)」ですが。 みうらじゅんとしりあがり寿が、母性についてのしょーーーもないことを対談している記事です。
そもそもワタシはふたりとも大好き。 だって、ふたりともアホなんだもん。知的なアホ。しかも日頃から本気でアホを追求しております。 この、アホにマザコンがかかったふたりの対談でございます。 どれくらいアホかというと
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園児服着てます。って、これはたぶん用意されたものを撮影用に着たんでしょうけど。 ふたりとも、園児服を着せられてとても嬉しそうなあたり、好感が持てます。
で、すごく期待して読んでしまったのですが。 期待しただけにショックが大きかったらどうしようと思ったのですが。
このページだけは納得でした。
やっぱり、母性愛萌えーなんて言ってるのは、基本的に甘ったれのアホなのであります。 その自覚がちゃんとある本物のアホに語らせてこそ、「母性とはなんぞや?」というものがちゃんと見えてくるのではないかと。 しょせん「ばぶばぶむにゅー」したいけど、それしちゃったらメンツ立たねえし、でもしたいし、だからそのへん、うまくやってよ俺たちバカなのわかってんだからさー頼むよー、という、母性萌えなんてその程度のモンではないかと。求める側からしてみれば。
どれくらいわかりやすかったかというと、
 by みうらじゅん
このイラストだけだとわかりづらいかもなので、記事から一部抜粋しますと
みうら:みんなで飲んでるときに、突然彼女に「もうお酒飲んじゃダメ!」とか言われると、 「もう一杯だけだようぃ」とか言いながら、むくれたりして。気分は少年ぽい感じで。 しりあがり:フフフ、その注意される感が嬉しい(笑)
そうそう。それよ。 「もう、ダメな人ね」と言いながら、それでも「バカ」と思いながら一緒にいてくれる、この感じ。 これがワタシの求める母性。ワタシだけかもしれませんが。あ、みうらじゅんもか。
で、これ↓も納得だったのですが
しりあがり:でも、心配してくれるのはいいんだけど、絶対に言っちゃいけないのは 「アンタのために言ってんのよ!」っていう、恩着せがましいひと言。 それを言われたら冷める。
そうなんですよねー。 そして、今週のan○nを読んで「よし!母性もらったああああ!」とガッツポーズをして男子にすり寄っていくような女子は、絶対にこの手のミステイクをやらかすはず。 賭けてもいいです。100円。
そして、さらにもっとわかりやすいのがこれ。
 by しりあがり寿
そう。 これだけでいいのですよ。 恥ずかしいほどわかりやすいですが。 「なんだかすげーうれしい!!」という言葉にすべてが込められている気がします。理屈ではないのです。 そしてこの際、胸が大きいとか小さいとかではないのです。 好きな人の胸ならいいのです。 甘えたいと思っている人の胸なら最高なのです。 あ、別に胸でなくてもいいのかもしれませんが、胸はやはり象徴です。
とまあ、ana○の悪口ばかり言ってしまったのでもうひとつ褒めさせていただくと、「大阪おかんに見る"母性の花道"」という記事もおもしろかったです。 大阪の人が読むと「違う!」と思われるかもしれませんが。 でもこの記事も、「ますだおかだ」「アメリカザリガニ」という男性芸人の対談になっております。 どうしてなのかしら。やっぱり萌え側に語らせないとダメなのかしら。
とまあ、さんざん好き勝手言わせていただきましたが。 「じゃあ、おまえにとっての母性って、いったいなんなんだよこのぬりかべ野郎が!」と当然思われることでございましょう。
んーーーーーーーーーー。 (ここで○nan編集者の苦労が1%ほどわかったじょりぃ)
『カッコ悪い部分こそ、「しょーがないなあ」と引き受けてくれる懐の深さと強さ』
かな。
と、カッコ悪いとこばかりの自分にとって都合良くまとめてみて、言い逃げさせていただきます。
そして
罪悪感が生じてしまったので「みんな!anan買おうよ!!」と最後に力強く媚びを売らせていただきます。
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