こんなに
愛してしまって

楽しい時間と
寂しい時間が
一緒にやってくることがわかってしまったら

彼と
わたしが逢うことで

彼の人生をすこし狂わせているとしたら。



何より
彼に子供ができたから
もう会えないと
言われるということが

おそろしくて


そのとき

どれほど自分が傷つくかわかってしまったから

もう遭わないほうがいい。


これで最後にしよう。

と
もう１回だけ。



ときどき
食事をするくらいなら
子供がいてもかまわないでしょ。

でも　愛し合う事は
もう
やめましょうと。



傷つけられるなら
傷つけてしまいたい。


先に子供をつくり

彼に告げたい。

でもそれはきっと無理。



なにより、去年の夏

彼の妻は流産している。

あんなに可愛らしく

細くてか弱いあの妻。あの子が

もっと傷ついたりするのは

私が見たってかわいそうだ。


私が傷つくより
あの子が傷つく方が
だれがみてもかわいそうだ。

わたしなんて
誰が見ても強そうだし。



もう最後。
あと１回だけ。



もう
毎日メールしなくていいよ。

私に気を使って仕事しなくてすむよ。



言えるかな。