寒の戻り、というのか 平年並みというのか 凍てつく寒さ。でも寒いのはすき。 もうすぐ、冬が終わってしまう。
今日は、雪がぱらついた。 雪はとってもすき。 その後、大変な思いで通勤することになっても。 あの、街中が静まり返った感じがイイ。
雪を見つけてくれたのは 彼だった。
あ。ゆきだ。 という。 屋根のある所にいたけど、 彼が外に出て、雪を手に乗せようとしてる。
でも ミゾレだからムリ。 それでも私も並んで同じ事をする。
楽しい時間だった。 ゆっくり話ができたし 2人っきりだったし。 久しぶりかもしれない。 今日は私も気分が良かったかな、 笑顔で会話をする。
大好きな、並んで歩く時間。 雨と雪の混ざった、寒い中を 傘もささないで、それでも ゆっくりと歩く。
こっちに来るときは、 彼も、私も、走ってきたくせに 帰りはなんでこんなに雨が気にならないんだろう。
彼が隣にいてくれたから すこしも寒くなかった。
午後。忙しい日。 仕事が思うようにおわらない。 時間内にはとても終わらない感じ。
就業間際、彼が来る。 ゆっくり話をすればよかったのに。 気があせっていたのか、それとも そこに彼がいることに 勝手に恥ずかしくなっていたのか
用件が終わると さっさと、パソコンを打ちはじめてしまった。 どうしてそんな行動になったのか 本当はよく分からないのだけど。
「じゃあ、よろしくね」 と去っていく彼を見て 即座に後悔する。 彼としても、ココに来る事は居心地のいい事ではない事は 自分が彼のところに行くときに感じるから わかっているはずなのに。
いや、でも。 そんな事は、彼は気にしていないはず。 気にしているのは、私だけなのに。 どうしても 楽しかった休み時間を帳消しにしてしまう位 後悔している。
彼に少しでも不快な思いをさせていたら 本当に悲しい。
先日、テレビに大好きな作家が出ていた。
江国香織さん。
直木賞を最近お取りになった、 「号泣する準備はできていた」
について、お話しされていた。 まだ、その時点では読んでなくて 私はいつも図書館で本を借りるので、 何でかといえば、モノを持つ事はすきではないし でも、彼女の本は買っても損しない。 なんども読みたくなるから。
さっそく買って読んだ。 対談では、そのステキな題名について
「恋した時、号泣する準備はできている」 という。 恋をすると、いろんなことがあるし、 もちろん悲しいけど 別れたり、憎んでしまったり いいときばかりではない。 それは、オトナであれば学習して知っている事。 それでも、恋をしてしまって おちた瞬間には、号泣する準備ができているんだ。 ということ。
そうなんだ。 と、妙に納得した自分と そうだったのか。 と思う自分。
わかっていたような。そうでもないような。
それほど恋愛経験はないけれど 誰かと付き合いをはじめる時 一番盛り上がっているだろう時 いつも、誰と恋をしていても 不安なあのかんじ。 あれが 号泣する、準備。であったのかもしれない。
彼女曰く、恋に片思いは入らない。という持論があるらしい。 恋は独りではできないものといっていた その考えも、分からないでもない。
その本は、 彼女らしいすてきな短編集でした。
いつもそうだけど、 彼女の本は、一気に読めない。 もったいないのと 息苦しきを覚えるから。
それに、号泣する準備は 私はできているんだろうか。 片思いの、このおもいが、 終わりを迎えることになるときに 号泣するんだろうか。
今日のような あんな事じゃ、もちろん号泣しない。 ただ、不快な後悔をもって 今週が始まる・・・。
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