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2021年06月11日(金) |
野犬と暮らすと感動が多い |
二年ちょっと前、優太を保健所から引きだした頃には、優太は玄関スペースの片隅に小さくかたまって、私にお尻を向けて、顔も見てくれませんでした。
首輪をつけて散歩の経験もない。 ごはんも食べない。 人間を見るとかたまる。 人と何かして欲しいなんて思っていない。 逃げることしか考えてない。
私は優太に声もかけず、触らず、姿を見せるのはごはんの時と、トイレのために庭に出る時だけにして、そーっとしておきました。 野犬は人間に何かされると思っているんですから、その逆に何もしないのが正解です。
「自分が間違っていたんだ」と思えば近寄ってきます。(*^^)
優太の育児日記を振り返りますと。
一週間ほどで、リードをつけるとふらーっと後ろをついてくるようになり、半月ほどで、散歩できるようになりました。 きょろきょろしてびびりながらも、うしろをついて歩けるようになりました。。
よし!
散歩三日目ぐらいになると、田んぼ道でカエルを見つけて追いかけるようになりました。 散歩五日目ぐらいで、田んぼ道に来ると尻尾がくるんと上を向くように! やった!ヽ(∇⌒ヽ)
でも、家に帰るとまた尻尾はしゅんと下がります。
散歩をはじめて半月ほどで、コンビニに行ってみることにしました。 朝も夕方もおやつを買って、優太にもおすそわけ。 駐車場のすみっこ私が食べていると、においを嗅いでくるようになりました。
おおっ!はじめて興味を示したな! そして散歩が終って家に入ろうとすると、しろつめくさの茂みに座り込みして嫌がります。笑顔で尻尾は上がっている。 散歩楽しかったんだね! わかりやすいやつ!
よしっ!
どうすればすんなり家に入ってくれるかな?悩みどころでした。 よし、餌で釣ろう!
散歩をはじめて一か月。もう散歩は出来ます。少しずつ玄関のドアに近づきながら、おやつを見せて、誘います。近づいて手に持っているおやつをぱくっと食べてくれました。
やったああ!(T-T) 手から食べてくれた!
次の日も次の日も、同じように散歩をしました。 コンビニの駐車場で食べるおやつも、掌から食べてくれるようになりました。
ひとつ、ひとつの事がこんなに嬉しいとは!
そして。 ラブストーリーは突然に、ではないけれど。 その日は突然やってきました。
家に帰ると、優太は脱走防止のため、室内係留です。 鎖を長いのにして動きまわれるようにしていましたが、最初は私の部屋から一番離れたところ(玄関スペース)にうずくまっていました。 それが、突然、私の部屋の前に寝転がるようになっていた。
ん? 優太、なんでそこにいるの?優太は一番遠い隅っこが定位置でしょ? 私は部屋のドアを開けて、優太と1メートル以下の距離で寝ることにしました。
……逃げない。
もう少し近づけてみようかな。 布団をずるずる引っ張って、部屋の端っこ、廊下からすぐの所に布団を敷いて過ごすことにしました。
逃げない。
一週間ほどして、鎖をはずしてみました。 すると、私の布団に上がり、私のそばでくつろぐではありませんか!! (┯_┯)
嘘みたいでした。自由にしても自分から私のそばに来てくれるなんて。 それまで鎖をつけて引っ張っていたのに!
ここまでで、二か月以上かかりました。
でもそれは家の中でだけのこと。掌から食べ物を食べられるのもまだ私だけ。尻尾もくるんと上がってはいませんが、もうお尻を隠すように巻き付けてもいません。 (*^^)
よし、どこか出かけよう。 たくさん犬を触ってくれる人のいるところに。
ドッグラン、まだ早いかな。 いやいや、事情を話して、平日の人の少ない時に行けば、きっと大丈夫。
人間をまったく信用していない野犬と暮らすと、いちいち小さいことに感動できます。
もう、野犬以外じゃ、優太以外の犬じゃ物足りない!
ドッグランでも色々ありました。 また散歩恐怖症に戻ってしまった優太です。でも人の少ない時間なら行ける。 試行錯誤しながら、原っぱでロングリードつけて遊んだり、ドッグらにに行ってリハビリしたり。 そのうちまたほかのわんことも上手に遊べるようになったら嬉しいです。
野犬とつきあうのは、気長に気長に。
優太は、まだ、男の人に興味を示したことがありません。 特に男性がこわいんです。女の人なら、まあ大丈夫よね。よっぽど声が大きい人だったりしない限りは、興味が出てきました。 まだまだ、できないことが沢山あります。
だから、また感動することもたくさんあるはず。(o^−^o)
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