てくてくミーハー道場

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2017年04月30日(日) SHATNER of WONDER #5『破壊ランナー』(六本木ブルーシアター)

この作品の二演目(1994年)をNHKで放映しているのを視て一目ぼれしたのが、惑星ピスタチオにはまったきっかけであった。

実際に生の公演を観ることができたのは『Believe』からだった気がするのだが、記憶があんまり定かではない(まだ佐々木蔵之介や平和堂ミラノ、いちいりえがいた時代だったのは確か)

ああ、こんな時に「おかたづけユニット」(観た人にだけわかるネタ)があったらなあ、六畳間に積まれたっきりの段ボールの山の奥深く眠っているぼくの「パンフレットコレクション」が見つかればすぐ観劇記録が判明するのに(捨てるぞ! by つれあい)そ、それだけは・・・(縋)





小芝居はこんぐらいにして、やはりこの『破壊ランナー』、まごうことなく傑作である。

劇団の最後の上演(三演目)から早くも18年が経ち、役者もがらりと変わってしまった(劇団自体がなくなったのだから、当たり前なのだが)のだが、脚本自体が持っている胸熱くするロマンと演出のスピード感壮大さは全く失われていなかった。

むしろ、2.5次元モノ全盛の現代だからこそ、西田シャトナー作品の、マンガがそのまま三次元に立ち上がってきたような大袈裟感()が、何の違和感もなく表現できるのかも知れない。

あとやっぱり、シャトナー作品のコレ系(パワーマイム系)は、若い役者じゃないとかなりムリ(おいこら)

いや、そうでしょ、実際。

特にこの『破壊ランナー』なんて、登場人物は舞台の上にいる間ほぼ走り続けてる(動きをしている)んだから。

役者自身が舞台の上でずっと走り続ける、しかもそれを映像を一切使わずに(ここ、現在多用されている演出法への一種のアンチテーゼのようでこの辺も好き)距離感とスピード感を表現する、ピスタチオ手法。

ストーリーに筋が通っているからこその、途中のくだらなさ満点のギャグも効いている(上の方で書いた「おかたづけユニット」とかロボット大戦とかのくだりは相変わらずくだらなくて爆笑だった)

そして、今回BBA客のぼくが一番びっくりし盛り上がった(そして若い客にはほとんど効いてなかった←オイ)のが、保村大和の登場であった。

この作品で一番キャラが立っているといっても過言ではない黒川フランクを初演再演三演で演じていた保村。

フランクの登場シーンのインパクトは未だにぼくの脳裏に焼き付いていたので、今回フランクを演じた兼崎健太郎に、ちょっと物足りなさ(あれでも?!)を感じていたところに、その上役として保村の登場。

思わず「ブホッ」となってしまったのだが、周囲の席のお嬢さんたち、無反応(哀)

まあいいや、BBAのぼくだけ盛り上がれば。

と開き直ったのだが、ここでダメ出し。「中央郵便局」のネタ(アドリブ?)は、二ネタ三ネタ事前に用意しとけ。

あんまり面白くなかったぞ(古株ぶってきついお言葉)

そういや、惑星ピスタチオは元々ごく少人数(客演を入れても10人未満)でやっていた劇団なので、どの作品でも一人の役者が二役三役やるのが当たり前で、そこがストーリーをわかりづらくしていた部分もあるのだが、今回は過不足のないちょうど20名での上演。それでも一部の役者たちは二役三役をやっていた。ただ、メインの役を兼ねていなかったので、わかりづらさはぐっと減っていた。

ただ、女優がいたピスタチオと違って、今回は男優ばかりの上演で、登場人物もすべて男(ブルーナイト?だかの妹ってのが出てきたが一瞬だけ)

以前は豹二郎とリコ(以前の役名は「リンコ」)の関係はチームメイトにして恋人同士だったのだが、今回はコーチとランナーという関係になっていた。その分人情劇(?)的な部分は消えたが、2.5次元演劇を好む客層には、むしろその方が良かったのかもしれない。

もちろん、そういう客層に合わせていたからって腐的関係の要素は全くなく、あくまでも作品のテーマは「人間が『限界』を超えるということ」

このテーマに絞っていたからこそ、すっきりと観られたという気もする。



そうなのだ。今回、ぼくが以前にも増してこの「人間が『限界』を超えるということ」というテーマに深く感じ入ったのは、18年前と違って、とあるスポーツ競技に対して、単に「見てて美しいから好き」という意識から、「人間の身体能力の限界」を感じとるような見方をするように進化したからなのだと実感する。

人間は、どこまで生身のまま進化できるのか。

そういうことに対してロマンを感じられるようになったからこその、新しい感動だった。

ウサイン・ボルトは、たぶん2020年に7.7秒で100メートルを走り抜けることはできないだろう。

でも、2020年、ボルトは今よりももっと速く100メートルを駆け抜けるかもしれない。

そして何年後かわからないけど、その人類最速記録は、いつかは誰かが更新するかもしれない。

いや、どうだろう。(ん?)

一体“どこまで”人間は進化し続けられるのだろう。

その“限界”はどこにあるのだろう。

四回転アクセルを世界で初めて跳ぶのは誰になるのか。(あ、やっぱりそっちの競技?)

五回転ジャンプを跳ぶ選手はいつ現れるのか。

それとも永久に現れないのか。

生身の人間が音速を超えて走るなんていうおもいっきりバカバカしいことを描きながら、観客にこれだけのワクワクを抱かせる名作『破壊ランナー』

スポーツ観戦と舞台鑑賞って、やはりどこか通ずるものがあるよな。

音楽のLiveもそうかもしれない。

あまたあるエンターテインメントの中で、経済的に一番割に合わないのがこういった演劇なのが哀しいところ(オイ)だが、こういった良作は永く続演してほしいものである。


2017年04月25日(火) 白い伝説の星降る夜(スワンダンス)

「スワンダンス」って言葉は実際ありませんが、「スワンソング」という有名な慣用句があり、その意味は、

KinKi Kidsの29枚目のシングルのこと

ではなくて!(←なぜ怒る?)

Led Zeppelinが設立したレーベルのこと

でもなくて!(←天丼)

「白鳥は死の間際に生涯一度だけ超絶美しい声で鳴く」という伝承(実際には白鳥(主にオオハクチョウを指す)は常日頃からクワックワうるさく鳴くざんすが)から、「一世一代の偉業(名演)」を指す時に使う言葉です。

まあ、上の二つもこの伝承を踏まえてのネーミングだと思います。ちなみにぼくは、KinKiさんの新譜のタイトルが「スワンソング」だと知った当初、ラストシングルになるのかと思って密かにびびっていたのですが、そんなダブルミーニングはなく、ホッとしたものでした。



閑話休題。

かように、優雅に水面をたゆたうその姿から、白鳥は昔から「この世のものとは思えないほど美しい」ものに例えられてまいりました。

フランスの作曲家シャルル・カミーユ・サン=サーンスが作曲した有名な曲「白鳥」(「動物の謝肉祭」より)は、ピアノ2台の伴奏に合わせてチェロで奏でられるその旋律が、いかにも白鳥の優雅さを表現しており秀逸ですが、この曲といえば、ロシア人バレエダンサーであり高名な振付師でもあったミハイル・フォーキンが不世出のプリマ・バレリーナであるアンナ・パブロワに振り付けた「瀕死の白鳥」が極め付きであります。



前置き、長ぇ!(←自己ツッコミ)



(もうちょっと前置きあるヨー)この「瀕死の白鳥」はあまりにもパブロワの当たり役過ぎたので、彼女の現役時代はもちろん、1931年に彼女が亡くなった後も他のバレリーナたちが踊るのを躊躇して長いこと封印されていたが、後にこれまた不世出のプリマ・バレリーナ・アッソルータであるマイヤ・プリセツカヤが、違う振り付けではあるが「瀕死の白鳥」という演目を復活させた。彼女は何十回と日本に来てくれたし、その演技は映像としてたくさん残っているので、バレエに造詣の深くないぼくでもいくつか視たことがある。

「優雅」って、こういうのをいうんだな、と、いたく感動したものである。

そして、プリセツカヤが亡くなった約1年半後(やっと本題)の2016年10月30日、カナダ・ミシサガのハーシーセンターの氷上に、新世紀エヴァ・・・間違えた(わざとらしいぞ)、新世紀の白鳥が舞い降りたのであった。

その名も「Notte Stellata(The Swan)」Performanced by Yuzuru Hanyu

今シーズンの羽生結弦選手のエキシビションナンバーである。



あーここまで長かった(前置きが)

新世紀の白鳥は、なんと両性具有であった(違う!違うぞ・・・一見(コラ)そう見えるが、違う/戒)



まあ、初めて観たときはびっくりしましたわね。

衣装にじゃないよ?(そう言ってるようなもんではないか)

いや、衣装はまあ、「羽生君だな」とは思ったけど、別にびっくりはしてません。背中のVラインはちょっとすごいな、羽生君しか着れないな、とは思ったけど(やっぱそう思った?)

そうじゃなくて、プログラムそのものにびっくりしたの。

スケオタ界隈では、「これでエキシビションのプログラムを作りなさい」と曲を提供してくれたのがタチアナ・タラソワだというビッグなエピソードとか、久しぶりのデヴィッド・ウィルソン振り付けだとかで盛り上がったわけだが、ぼくはニワカなので特にそういうのはピンと来てなくて。

ただ、高速ツイヅルとかクルクル連続ループとか(今季のフリーではちょっと長さ的にムリが見えた)のびのびとしたレイバック・イナバウアーとか、キャメルスピンからビールマンスピンからパンケーキスピンのシルエットはまさに白鳥で軽くリンク半周レベルのハイドロブレーディングとかイーグル3連発とか、ゆっくり両足で弧を描いていく(あれ、真上から見てみたい)ステップとか、全然ジャンプしないで(なのにウットリ見ちゃう)じらしたかと思ったら、べっくら特大のディレイドアクセル! そしておもむろにトリプルアクセル!

と、“羽生君で見たい技大募集但しジャンプ以外に限る但しトリプルアクセルはOK”をまとめて美しく組み立てました的なプログラム。

改めて、ウィルソンすげえ。

ただちょっとだけひっかかってるのが、今季試合でのトリプルアクセルの成功率100%(※)の羽生君が、このプログラムではなぜか毎回トリプルアクセルの着氷が不安定なのが気になる。あ、NHK杯ではきれいに降りてましたが。

※すっかり(わざとじゃないよ)忘れていたが、国別対抗戦のフリーで最後のトリプルルッツの代わりにトリプルアクセル跳ぼうとして失敗してたんだった。これが今季の羽生君の試合での唯一のトリプルアクセルの失敗であった。

なのでそのせいなのかトリプルアクセルの後にやることが毎回違っているのもこれまた面白い。

ひっかかるけど面白い←

国別対抗戦のエキシビションではイーグルから跳んだりして羽生君自身遊んでるのも面白い。

そしてぼくが今回一番びっくりしたのが、このトリプルアクセルからラストのスピンに移るところで、後ろ向きに片足でずーーーーーーー(長いな)−−−っと滑っていくところ。

え? 何にもやってないのに何で止まっちゃわないの?(そこがワザというものだ)

要するにこのプログラム、優雅にゆらゆら滑ってるだけに見えて、その実いかにやってる本人の技術がすげえかを見せ付けるプログラムだってことがわかる。

アンナ・パブロワが、そしてマイヤ・プリセツカヤが舞台の上でやったことを羽生結弦に氷の上でやらせている。

ウィルソンすげえ(2回目)

まさに氷上のフォーキン(おっ)

見たかロシア人(あ、あの・・・そもそもタラソワ先生が発端なのでそういう失礼は/汗)

あ、すみません。タラソワ先生、本当にありがとうございました。

この楽曲「Notte Stellata(The Swan)」(邦題「星降る夜(白鳥)」)は、イタリアの人気ヴォーカルグループIL VOLOが歌っているとのこと。メロディはサン=サーンスの「白鳥」まんまなのだが、歌詞が聴いてびっくり(なぜ)ベッタベタのラブソングである。

その辺りも勘案しつつこのプログラムを観るとこれまた一興。

白鳥に姿を変えたゼウスがレダを誘惑したというギリシャ神話なんかも連想されて(羽生君をスケベなおっさん神ゼウスに例えたりしたらある方面の怒りを買いそうだが)またまた一興。

途中、羽生君が何かを抱き上げるようなしぐさをする振りがあって、そこもまた意味深でグッとくるのですな。

まあ、「レダと白鳥」ならぬ「羽生君と白鳥」といえば、本人も明言しているとおり、羽生君にとって“白鳥”というモチーフは東日本大震災の記憶と切っても切り離せないもの。

2010-2011年のシーズンにショートプログラムでやっていた「White Legend」はチャイコフスキーの「白鳥の湖」をヴァイオリニスト川井郁子さんがアレンジして弾いていた楽曲で、震災が起こる前に競技プログラムとして滑っていたときには、15-16歳という早熟シニアデビューの羽生君の、いたいけさあどけなさが前面に出ていたのではないかと今頃想像している(なんせ当時を知らないので、映像で見るしかない)

ハンス・クリスチャン・アンデルセンが「みにくいアヒルの子」と表現した白鳥のヒナは、人間から見ると全然醜くなんてなくすっげ可愛いんだけど、羽色が灰色なのでそういう意味ではちょっと地味。

お習字の練習半紙をつなぎ合わせたみたいな墨汁が滲んだような(こら!あれがかっこいいの!)衣装で「White Legend」を滑る羽生君は、もちろん当時から神童だったのだけどシニアとしてはやはりまだまだ未熟で、だけどキラキラ光るものを持っている選手で、もしぼくが当時からスケオタだったら、絶対思いっきし入れ込んでただろうなーと思わせる。

ナニかこう、必死に天空に向かって羽ばたこうとしている姿が印象的だ。

震災の後にエキシビションで滑ってたからとか関係なく、「がんばれ」「がんばれ」と言いたくなるプログラムなのだ。

これがショ○心をそそられずにおられようか。(や、やっぱりそっち/汗)

そんないたいけだったヒナが、いまやこんなに美しく色っぽくなっちゃってさ(←なぜか不満気)

何が「君はもう僕を愛している」(「Notte Stellata(The Swan)」の歌詞)だーーーーーー!(お、落ち着いて/大汗)

・・・ぜえぜえ。



とまあ、すっかり成長した白鳥にフクザツな感情を抱きつつも、こうなったらいっそ鳳凰にでもフェニックスにでもなってほしいと(「火の鳥」はジュニア時代にやってたけどネ)大いなる期待を寄せてしまうことであった。


2017年04月24日(月) 「ごめんなさい」から「ありがとう」へ

世界フィギュアスケート国別対抗戦が終了し、2016-2017年シーズンは幕を閉じました。



2年前と同じ書き出しで恐縮です。

ぼくが非常に羽生君一択であることはご明察のとおりであります(ここも2年前と同じ)

こうなると既にショ○コンとは関係ないことがはっきりしてきました(まあ、木科君の件があるので、やっぱりショ○なのかもしれないが、これはどっちかというと「青田買い」的事象)

22歳になり、むしろ数多のモラトリアム兄ちゃんたちとはきっぱり一線を画した成人の風格を身につけた羽生君。「くん」とかもう僭越で、松岡修造のように「羽生さん」と呼んだほうがいいのかもしれないが、最初に彼を見たときの印象が未だぬぐえないので、当分「羽生君」でいきますが。

そんな羽生君のプレ五輪シーズンの終わりに一番嬉しく感じたのは、実はワールドチャンプの座奪還よりも(それにももちろん狂喜したが)、「体のどこも痛いところがなくシーズンを終えられた」という言葉でした。

うん、すっかりファンになってるね、ぼく。

常に故障と紙一重のところにいるトップアスリートにとって、成績ももちろん大切だが、一番の望みはやはり「体のどこも痛くないこと」ということを最も実感できた1年だった。

去年は本当に悲しかったもんなあ。

世界選手権で2位になったことはもちろん残念でたまらなかったのだが、単純にメンタルとかの関係で2位だったのなら「本来の羽生君じゃないのよおおお!!!」とメラメラ燃えてりゃ良かったの。

だけど、怪我が判明したときにぼくが抱いた感情は、とにかく「悲しい」だった(そういうファンは多かったと思います)

何かの拍子にした怪我なら「神様残酷!」と怒りに変えられたんだが、負担が蓄積したことによる怪我だったもんで、なおさらやるせなかったというか。

どこにも怒りをぶつけられないと、人間は元気をなくすんですね。

羽生君は何とかオフシーズンの間に対策してシーズンインできたが、日本男子では、シニアデビューが嘱望されたのに二度目の怪我をしてしまった山本草太選手や、シーズンイン直後に故障してしまった村上大介選手など、今年まったく競技生活を送れなかった選手もいた。

女子でも、浅田真央さんが昨シーズンからの怪我が長引いて結果を残せず、ついに引退を決意せざるを得なかったり、シーズン前半は何とかがんばれたのに一番大切な世界選手権に間に合わなかった宮原知子選手などもいた。

「ステイヘルシー」って、簡単に言うけど、それを実現するのは本当に難しいということがわかる一年だった。





さて、暗い話はこの辺にしといて、楽しくミーハーに今シーズンの羽生君を振り返るとしよう。

今年のプログラムについてはこの日の日記に書いたように、どっちかというとショートプログラムの方が好きでした。

9月の公開練習のときからもう期待が膨らむ一方で、今ふと「そういやノーミスしてねえじゃん」とすごい心残りを実感。

たぶんそれは羽生君自身もそうだったのだろう。

だからこそ、国別対抗戦ではすごく気合が入ってたはずです。

ところが、またもや失敗。

一番成功に近かったのは、グランプリファイナルってことになるのかな。

徐々にノーミスに近づいていったフリーと違って、やるたんびに違うところが失敗するという意地悪なプログラムだった「Let's Go Crazy」

さすがプリンス(?)。いかに氷上のプリンスの異名をとる羽生君でも、極東の国の目の細い青年(おいお前本当にファン?)をそう簡単にノーミススーパースターにはしてくれませんでした。

今季の羽生君のショートの順位を振り返ると、

オータムクラシック 1位(まぁこれはホレ、順位や点よりも、四回転ループが成功するか否かが最大の焦点だったんで満足)

スケートカナダ 4位(70点台とかいう見慣れない点数に羽生クラスタ大ショックでした)

NHK杯 1位(あとルマンド1本分!(←)やっと“羽生結弦”になった/笑)

グランプリファイナル 1位(あとルマンドの包装紙分!(←)ノーミス間近!)

四大陸選手権 3位(うぬぅループ跳べたのに今度はサルコウが・・・)

世界選手権 5位(嘘だと言って!!!/涙)

国別対抗戦 7位(まじか!!!!!(T△T))

と、シーズン後半やな感じに順位がどんどん下がってるのである。

ここだけ見てるとまるで羽生君がピークアウトしてるみたいに見えるのだが、順位は相対的なものだし獲得点で見ればまた違ってくるので全然心配はしていない。

それにしても、プリンスめ。(えっ?逆恨み?)

日本のファンはかなりあんたのCD買ってやったぞ。追悼アルバムなんて、何割かは羽生君のおかげで売れたようなもんだぞ。少しは感謝してくれ(斜め上の主張)

軽口はともかく、最後のノーミスのチャンスだった国別の演技が終わった瞬間の羽生君がこれまたイカしてた。

一挙手一投足がマスコミのネタになる羽生君ですから、早速スポーツ紙の記事にもなっていましたが、天を仰いで「ごめんなさい」とつぶやいていました。

これどう見ても、プリンス(の魂)に向かって言ってるんだよな。

カメラに抜かれてるのを意識してるのかどうかは知りませんが、こういうことを臆せずやっちゃう人だってことが解ってくるたびに、面白くってぼくは好きになっちゃうんですよね。

エキシビションのアンコールでは投げキッスまで飛び出して国立代々木競技場第一体育館を地鳴りのように沸かせ、最後にはまた天を仰いで「ありがとう」とつぶやいた羽生君。

どうだプリンス。塩顔の日本人青年の主役属性ぶりを思い知ったか(いちいちボキャブラリーが失礼ですよておどるさん)

このプログラム、来季以降絶対にショーかエキシビションでやってほしいものである。それも今季と同じ構成で(←鬼ですか?)

そしてノーミスしてドヤってほしいものである。

それくらい、羽生結弦を語る上で忘れられないプログラムになったとぼくは思っている。



さて、一方フリーの「Hope & Legacy」は、曲そのものの旋律の美しさとは裏腹に、かなり高難度(羽生君にとってだけでなく、見る方にとっても)なものであった。

正直、ぼくは世界最高得点をとった世界選手権の演技にはもちろん感動はしたけれど、好きで好きで何度も見たくなるのはやはり昨シーズンの「SEIMEI」の方なのである。

盛り上がる部分がはっきりしてるかどうか、がその差なのかもと思う。

むしろ「Hope & Legacy」では、大技よりも(羽生君が使っていた曲はオリジナルの「Asian Dream Song」だが、分かりやすくするため合唱曲の「旅立ちの時」の歌詞で説明します)

「君だけの花を咲かせよう」

というところのメロディに乗せたステップが大好きで、そこばっかり見ちゃってます。

スケート素人だからあの部分が難しいのかどうかも知らないのだが、あの音ハメの上手さこそがこの人の真骨頂のように思えるので。

あと、今ごろ言って申し訳ないのだが、フリーの衣装も“ザ・羽生結弦”だなぁとは思うのだけど、そろそろ(年齢的に)キツくねぇ? と思うようになった(おい、この日の日記と言ってることが違うだぞ?)

というのも、今季のショートの衣装を見てわかったのだが、大臀筋大腿四頭筋の発達ぶりが目の眩むレベルなのである。

既に2シーズン前(「オペラ座の怪人」やってたころ)にも、

「羽生君、ソチのときに比べてなんかフトモモ立派になってねぇ?」

と思って見ていたのだが、いつもパンツが黒だったのでよくわかんなかった。

それが、今回の淡いパープルの衣装のおかげではっきりくっきりと目に入ってきたのである。

キャメルスピンのときなんか目が釘付けになって困った(別に困る必要はないが)

勘九郎といい()羽生君といい、大腿四頭筋マニアのぼく(いつから?)を嬉しがらせてくれる、罪な男である()





さて、今季の羽生君の演技の映像を見ながら書いているので、けっこう時間くってしまった。

もうひとつ、今季の羽生君を語るのに欠かせないプログラム「Notte Stellata(The Swan)」についてもいっぱい語りたいことがあるが、本日は時間切れ。

つづく。


2017年04月23日(日) 『Romancing SaGa THE STAGE〜ロアーヌが燃える日〜』(サンシャイン劇場)

さて、伝説の『犬夜叉』の余韻に浸ること一週間。

当時20代半ばの心身ともにエネルギーに満ち溢れていたあつくんも、今や齢4(略)←アンタ本当にファンなの?

そんなあつくんですが、なんと喜ばしいことに少年性は未だ健在。

over 40にもかかわらず、激しい殺陣で有名な30-DELUXの準団員化しております。

というわけで、本日東京千穐楽におじゃましました。





しかしまぁ、いくら30年来(!)のファンとはいえ、原作への知識がまったくないのに、とうとうゲーム原作の作品までよく観にきたなぁと我ながら感心。

いや待てよ。

そもそも演劇を観るのに、予備知識がなきゃならないルールなんてないじゃないか。

むしろ、何も知らずに観た方が、その作品の良し悪しを公正に判断できるというものだ。

というわけで、すがすがしいほどにまったく「ロマサガ」の予習をせずに観劇。

だからこそ、きっぱりと感想が書けます。

舞台化は大成功であったと。

いや、ゲームクラスタの人たちの目にどう映ったかは知らないよ。彼らの中には、小林智美さん(ゲームのキャラクターデザイン担当)が描くビジュアル命という人もいるかもしれないし。

でも、生身の役者たちは近くで見たらアレ()かもしれないが、遠目で(わらくし本日2階席でした)見た限りでは、

「クールジャパンのコスプレスキル、すげぇ!」←

と唸ること間違いありません。

特に、ウイッグの技術はすごいですね。サラサラ長髪(黒髪であれ金髪であれ)を作り上げる日本の毛髪造形技術は世界一じゃないのかしらん。いや知らないけど。←

ちなみにあつくんが演じたシャールというキャラクターは銀の短髪だったのですが、これまたよく似合っていた(銀髪という点は犬夜叉と同じですな)

本来はムキムキのお兄さんらしいんですが、あつくんが演じるとやはり実年齢よりはるかに若く見え、本来のシャールの服装は幾多の戦いでボロった白T白パンなのに、あつくんは王子様のようなたっぷりしたパフスリーブの白ブラウス姿で、二次元キャラにありがちな“不自然な体型設定”(よくあるでしょ?2メートル超の大男とかの設定)を払拭しておりました。

というように、ビジュアル面はもちろんのこと、ぼく的にも一番不安だった「ストーリー理解できるかしら?」に関してですが、むしろこの点が一番良かったのではないかと思います。

というのも今回、30-DELUX名物の“開場早々に始まる前説”のことを忘れて開演5分前に入ってしまったので、「詩人」と「ゆきだるま」による“ロマサガ基礎知識講座”をほとんど聞き逃してしまったのです。

にもかかわらず、ちゃんとお話が理解できました。

終演後にプログラムを読んで判ったのですが、今回の上演化にあたっては、ゲームの製作陣と劇団側のスタッフが2年半もの年月をかけて共同で内容を練り上げたのだそうです。

元ネタの世界観を壊さず、なおかつ舞台で初めてロマサガに触れる人にも「予習を強いることなく」楽しんでもらえるよう努力したとありました。

それはしっかりと成功していました。ゲームを一切やったことのないおばちゃんが言うんだから()間違いありません。



出演者には、あつくんをはじめぼくもまぁ知っている人(元モーニング娘。の新垣里沙ちゃんとか、きたろう(緒月遠麻)とか馬場良馬くん、そしてもちろん座長・清水順二さんとか)もいれば、お初の方も。

先入観なしに観てて今回一番印象に残ったのは、主役・ハリードの想い姫ファティーマを演じた笠松はるさん。

声がすごく美しくてセリフが明瞭だったので、声優さん?と思ったら、元四季の女優さんだった。

後半で朗々とすばらしい歌声も披露。

そういや今回、なぜか2曲だけ挿入歌があって、一曲はそのファティーマが歌う「光を抱いて」

そしてもう一曲「宿命の子」という曲を、まさに“宿命の子”であるサラ役の新垣ちゃんと少年(役名が“少年”・・・ゲーム制作スタッフの力入れるバランスがおかしい←)役の香音有希さんが歌った。

この香音さんがなんか不思議な役者さんで、全然“少年”らしい芝居ができてないので、「なんでキャスティングされたん?」と思っていたら、ののののわんと(驚きすぎ)

O G

だったんでございますよ。いや、“王子”じゃなく(コラ)

つまり、元ジェンヌ。

正直、知らんかった子である。

調べてみたら、美人ざくざく大豊作の89期生らしいのである。

すまんかった。知らなくて。

でも、あの演技力では路線ではなかったんだろう(ずけずけ)と思ってさらに調べてみたら、やはりダンス要員だったようだ。

2014年に退団した後は、OG版『CHICAGO』とかミュージカル『美少女戦士セーラームーン』とか(!)に出演していたようだ。

声が全然男役の声でない(かといって少年の声でもない)ので、退団後はむしろその方が良いのかもしれないが、本日歌を聴いた限りでは、おうたの方もあまり得意分野ではなかったようだ。こういう言い方があるかは知らないが、「コールユーブンゲン歌唱」なのである。

なんか一番ディスってしまってごめん。

正直、この「少年」という役は、中学生ぐらいの男の子に演ってほしかった気がする。声変わり前でも後でも。

贅沢言うならつっきー(松井月杜くん)とかがキャスティングされてたら最高だった。つっても、今つっきーはまさに声変わり最中で、舞台活動はお休み中らしい。

大人の声になったつっきーがどんな作品でカムバックするのか、今のぼくの楽しみの一つである。

話が逸れてしまった。

香音さんばっかりディスってしまって申し訳ないのだが、きたろうが“ロマサガ主人公8”のひとりであるカタリナを演じて、それがもう『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』で演じたヤン・ウェンリー以上のビジュアルどハマリっぷり(マント姿お手のもの!)はいうに及ばず、ミラ・ジョヴォヴィッチレベルのクールな女闘士っぷりが目も眩むほど素晴らしかったので、ヅカOGとしてはやはりこれぐらいやってほしいかと(在団時のポジションが違いすぎる気もするが・・・)



とまあ、全体的に満足な公演でした。

唯一、後悔しているというか、むしろここもほめたい部分なのだが、長めのプロローグの締めに主要人物が勢ぞろいするシーンは、各キャラをちゃんと認識した今の気持ちでもう一回見たいなーと思っております。きっとワクワク感が全然違うだろうな。

ただそのためにDVD買うかと言われると(略!)


2017年04月22日(土) 赤坂大歌舞伎『夢幻恋双紙−赤目の転生−』(赤坂ACTシアター)

安定力のなかむら兄弟。

ダメ出し(あるん?!)は後でちまちま書きますが、まずは(恒例のデカ字で)


う ま い 。


字、大きすぎましたか。すいません。

この「うまい」は、出演者の皆さんが全員(ほんとに全員)演技力がある、という普通の意味だけにとどまらず、作・演出の蓬莱竜太氏が「うまい」っていう意味も含む。

それも、彼の、通常の劇作家としての実力に今さら感心しているわけでなく、今作がちゃんと「歌舞伎」だったことへの感銘である。

本当は、芝居を観るのにいちいち「これはジャンルは何であろうか」なんて考える客ほどヘボい客はないので、普通に「面白かった」「感動した」と言ってればいいのであるが、やってる側がとりあえず「赤坂大歌舞伎」と銘打っているので(以前、この「大歌舞伎」の「大」に対して文句言ったことがあるぼくだけに)、「そんなら、ちゃんと『歌舞伎』かどうか観てやろうじゃないの」などと、かわいくない客と化してしまったわけである。

実を言えば蓬莱氏は、ぼくがマストで観に行く作家さんではない。モダンスイマーズにも出会うことなくここまでシアターゴアーをやってきた。

だけど、今回初めて蓬莱氏の作品を観たわけではなく、井上芳雄主演作というヒキで観に行った『Triangle 〜ルームシェアのススメ〜』『Triangle Vol.2 〜探し屋ジョニーヤマダ〜』『正しい教室』、井上ひさし先生追悼作で藤原竜也主演『木の上の軍隊』、あと題材に惹かれて観に行った『スコット&ゼルダ』を観ている。

これらそれぞれ、もちろん良い作品だと思ったのだが、正直に申し上げると、これで蓬莱氏の大ファンになって「よし、次の作品も必ず行こう!」とはならずにここまで来た。

大変申し訳ない。

ぶっちゃけ、ぼくが“変な”芝居を好んでしまうたちなのもいけないのである。

今日の作品を観て改めて感じたのだが、蓬莱氏の作品は、普通の人間の心の美しさを訴える作品だと再認識した。

登場人物には突飛な人物はほとんどいない。みんな、常識の中で“正常に”生きている(変な言い方だが)

ストーリー自体は時空を超えているのだが(今回の話も、“転生”がメイン設定)、考え方が変でついていけない人は出てこない(そういう人が出てくる芝居もめったにないけど、ぼくが好む芝居だと、実はちょいちょい出てくる)

普通の、スーパーマンでも大悪人でもない人間が、与えられた状況の中で自分なりの力をふり絞っている姿に観客は喜怒哀楽をそそられる。

今作品の“太郎”もまさしくそうだった。

しかも、その思い通りにいかない状況に何度も何度もアタックしなければならないというのが今作のメインテーマ。

太郎が生まれ変わるたびに、お客は「がんばれ」と力が入る。

転生モノの典型といえばそうだが、誰しもが抱く「あのとき、こうしてればなあ」という願望を、登場人物は代わりに果たしてくれるのだが、これまた当然のように、こうしたらこうしたで、また別のバッドエンドが現れる。

結果、どうやって話を終わらせるのだろう、と思っていると(おっと、大ネタばれになるので以下略)

この終わらせ方がこれまたう ま い 。

なんか、テレビでよくやってるうんざりする映画CMみたいでほんとイヤなのだが、

「ラスト10分、あなたはハンカチを手放せない」

のである(ほんとぉ〜?←読者さまの声が聞こえる

いや、意外に周りの皆さんケロッとしてた気がするのだが(それじゃダメだろ!)、ぼくはもうグズグズ泣いてしまった。

このぼくが(どのぼくが?)恋愛ネタで泣くなんて今でも信じられないのだが(実は恋愛ものなんですよ)、つまり“普通の”恋愛ものではなかったってのもある。

で、ここで、「立派な歌舞伎だったなあ」という冒頭の感心に戻るわけである。

要するに、恋愛ものと言っても、ぼくが常々忌み嫌っているテレビドラマ(または邦画)的な恋愛ものではなく、岡本綺堂作品のような、新歌舞伎的な恋愛ものだったからである。

ぼくが愛してやまない、「筋の通った恋」(観たことない人には意味分かんないかも知れないが)であった。



もちろん、恋愛もの嫌いのぼく(しつこいですか?)をここまで泣かせたのは蓬莱氏だけの手柄ではなく、多分に出演者(特に勘九郎)のチカラであることは言うまでもない。

今回も例によってときどきおとっつぁんがフラッシュバックしてそっちの意味でも泣かされたのだが、とにかくひたすらに上手い。

そして、ほれぼれするような体つきをしている。←お、おばさん・・・?

違う!(←何が違うんだ?)そういうイヤラしい意味ではなくて、江戸時代の日本の男としての理想的な体つきなの!(江戸時代の人にしては脚が長めかと思うが、そこは平成の理想ということで)

歌舞伎の役者さんたちは、大御所になればなるほど実年齢よりもはるかに若い役をされることが多く、還暦オーバーのおじさんたちが十代の少年少女を演じたりして、厚化粧して衣裳着てるときはいいんだが、世話物の顔で着流しの懐がはだけたり、尻はしょりをしたりすると「・・・み、見なかった。あたしは見なかった」と言わざるを得ないことも多い。

それでも、踊りで鍛えた大腿四頭筋や腓腹筋などはアラセブンのおじさまたちでも見ごたえがあるが、勘九郎のような、おなかの肉もなくすっきりとバランスが整った体つきは、やはりアラフォー未満の役者でなくては望むべくもない。

しかも、ぼくらは歌舞伎俳優にRIZAPで鍛えたような人工栽培の筋肉など求めてはいない。マシントレーニングの痕跡のある肉体など“へ”(←暴言)なのである。

あくまでも、踊りで鍛えた体であるべきなのである(厳しい要求)

今回、やたら下帯だけの姿になるシーンが多いのだが、蓬莱氏もそんな勘九郎のセールスポイントを熟知しておられるのだなと思った(そ、そうなんだろうか・・・?)



そして七之助。

今回の役は歌舞伎の女方としてはかなり現代的な性格の女性だったが、そこは世話物の技巧も駆使してしっかりと“浮く”のを抑えていた。

それでいて、やはりどこかモダンさを感じさせる感性。

つくづく上手くなったなあと思う。

実は、これまでは甘い目で見ていた鶴松が今回は若干苦戦気味(でも、難しすぎる役だよ!しずかちゃ・・・いやお静ちゃんは!)だったので、七之助にしっかりと指導してほしいな、と思ったことである。

七之助も、部屋子に指導する立場になったんだもんなあ。時の経つのは本当に早い。

もちろん本人もまだまだ修行は積んでいかなきゃならない(役者の道は一生修行だから)わけだが、こうやって芸の力が受け継がれていくのが伝統芸能の醍醐味なのである。



亀蔵丈、猿弥丈、亀鶴丈には文句のつけようがなく安心三銃士。

今回ラストに特筆するのがいてう丈。

もちろん「中村座」だからこその大役ではあったが、まったく違和感のないスネ・・・いや末吉(今回の役名のつけ方、遊びすぎですよ蓬莱さん!前にもこういうことやった演出家がいたけど・・・)

普段出演されている歌舞伎ならこんな大量のセリフをしゃべることはないわけであるが、そんなプレッシャーをものともせず“本役”をモノにしておられた。

これからもしっかりと成長&熟成して、中村屋の屋台骨を支えてほしいと強く思った次第である。





さて、結局今月も木挽町には行く気をまったく見せないぼくでありますが、「伊勢音頭」にはちょっと心惹かれる・・・。

行くチャンスがあるとしたら明日だけか・・・(こりゃ行かないな/溜息)


2017年04月16日(日) 5本

前回の更新以来、感想書いてないてくてくが2本溜まってます。

これ、いわゆるアレか。(「アレ」って?)

半永久的に書かないアレか。





一応備忘録的にタイトルだけ書いておこう。

『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』(シアタークリエ) ※5月13日にupしました

『フェードル』(Bunkamura シアターコクーン) ※5月7日にupしました

『犬夜叉』ライブビューイング(新宿バルト9) ※4月22日にupしました

『紳士のための愛と殺人の手引き』(日生劇場)

あら? 1本足りない?

うん、その1本は、事情により5月に書きます。

というわけで、例によってあまりにも節操のないバラエティに富んだオイラの趣味。



そしてこれらとはこれまた関係なく、さっきまでYouTubeで、仙台市の地下鉄「国際センター」駅前に設置されたフィギュアスケート日本人金メダリストお二人のモニュメントの除幕式の様子とトークショーを視ていました。

ガラス製だったとは予想外。

そして、想像してたよりカッコ良かった(どんなのを想像してたんだ?)

でもなあ、ブロンズ像とかと違って、落書きとかされやすそ(コラッ!言霊!!)

あっつるかめつるかめ。

仙台市も対策を考えていることでしょうから、大丈夫とは思いますが。

皆さん、ゴールデンウイークに見に行かれては?(なんで自分は行かない態なんだ?)

いや、第一次見物ラッシュが落ち着いたら行こうと思いますよ(←病的な人ごみ嫌い)



さあ、週明けもがんばろう(今日観た『紳士のための〜』の感想をアップしたら、この備忘録は消すと思います)


2017年04月15日(土) 『犬夜叉』ライブビューイング(新宿バルト9)

なんで今回はこんなにチケットがとりにくかったんだろうか。

喜矢武さんの人気もついにここまできたか←

と唸っていたら、実は乃木坂メンバーが二人も出演していたことが客層()で判明。

いや、喜矢武さんの人気がメイン要因であったことも事実だ。と(やはり)客層で判明。

てなわけで、最も行けそうもなかった千穐楽しかスケジュールが空いていなかったぼくも、めでたくリアルタイム鑑賞できました。IT進歩万歳。←





もちろん喜矢武さんの舞台はこれまで全部観させてもらっていますし、今回もそれが一番の理由だったのですが、ぼくが“舞台の『犬夜叉』”にひとしお思い入れを抱いていることは、このブログを長く読んでいただいている方には解っていただけると思います。

そうです。今から遡ること17年前。

伝説すぎたグループの解散後、向かう先が読めず心配でたまらなかった(ファンのくせにこの言いざま)ぼくのイチオシ of Johnnys=佐藤アツヒロくんが、舞台俳優という本業を確固たるものにする足がかりとなった舞台、それがこの『犬夜叉』だったからである。鴻上さん(あつくんの本当の初舞台作品は鴻上作品『ララバイまたは百年の子守唄』)ごめんなさい。

それもこの『犬夜叉』は、新感線作品だったのである。脚本は戸田山雅司で演出はいのうえひでのり。面白くないわけがない。

実を言うとぼくは初演を見逃しており(あつくん人気+新感線人気でチケット買えなかった)、再演で観れたときには本当に嬉しかった。胸キュン200%のラストシーン(当時はまだ原作が完結していなかったので、「続編をお楽しみに!」みたいな終わり方だった。戸田山氏、苦労したんだろうな)は今でもありありと思い出せる。

さて、BBAの回想はこれぐらいにしといて、今回の『犬夜叉』についての感想に参りましょう。





すでに3作目の主演であるから、ぼくもキャン婆としてではなくシアターゴアーとして舞台俳優・喜矢武豊を評したいと思う。

いくぞ。耳ふさげ。(←エッ?)



役に恵まれている。

何しろ、本人のキャラクターにぴったりと合った役しかやってきてない(“あの”謎映画除く)

そういう意味では喜矢武さんを「一人前の」舞台俳優として扱うのはどうかな、と思わないこともない。

だが、(ここから甘い評価になっちゃうが)これほど犬夜叉という役を演じるにふさわしい身体能力、顔だち(全編カラコンしてたのにはびっくりした。こんなメイク(といっていいのか)方法、17年前だったら考えられないことだ。医療機器の進歩万歳!←)、そして、

実は前々からぼくもこのブログで主張している通り、舞台俳優にとって一番大切なスペックが、この“声”なのである。

セリフが棒だとか以前に、声が役に合ってないと、たいていぶち壊しになるのである。

その点、こういった野性的なツンデレキャラに似合った硬質なイケボ(これはあつくんにも言えた)を持って生まれてきた喜矢武さんは最初から有利ではあった(ただ、『犬夜叉』はアニメ化されているので、そっちの声に慣れてしまっている人たちから評価されるかどうか難しいところなんだが)

ただ、もちろん生まれ持ったスペックだけで乗り切れるほど舞台は甘くないので、いつも言うことだが、普段はあんなにカミカミの喜矢武さんが、こっちが舞台観ながら思わず心の中で唸るほど滑舌が良く、セリフの抑揚も確かなことに、毎度驚愕させられる(ほめてんのかディスってんのか、どっちなんだ例によって)

てきとうに見えて、本当にまじめな男なんだなと再認識させられる(←すっかりキャン婆の感想じゃねえか)




さて、実を言うと、16年(再演以来だから)も経っているので、ぼくはすっかりこの話の主筋を忘れてしまっていた。原作も熱心に読んでいないしアニメも視ていなかったし。

なので、ほぼ初期設定を知らずに観たことになるのだが、ストーリーは非常に分かりやすかった。

楓という“説明役”がいたからってのもあるが。

今回の脚本は松村武氏。カムカムには縁のないぼくでありますが、彼の作品は何本か観たことがあります。

多分。←え?

人気原作モノって、「これはもうみんな知ってるよね」の態で進むことが多く、不親切なこともあるのだが(「散魂鉄爪」なんて、なーんの説明もなく連発。これ、新感線だったら絶対に文字をスクリーンに映して脇役に説明させるよね)、それが意外に気にならなかった。観客に「まー、そういうことなんだろうな」みたいに思わせることがうまい脚本だった。


演出は茅野イサム氏。

善人会議(現・扉座)の役者さんだったが、現在では2.5次元作品の大御所演出家。

うむ、観客として彼の作品に全く接点なし(^^ )←なぜ威張った?

正直に申し上げて、この辺の「映像と融合した2.5次元作品の演出術」って、今や取り立てて特別感があるわけじゃないじゃん。白Aとかenraがやってるようなんだったら別だけど。

と思ったのも、おそらくぼくが見ていたのが「ライブビューイング」だったからかもしれない。

そもそも映像だからね。

銀河劇場でリアルサイズで映像と役者のカラミを見ていたら、あるいは違った感想を抱いたかも。

まあそれだったら、犬夜叉がカラコン入れてる(ぜいたく言えば、犬夜叉が人間になっちゃう場面ではカラコンもはずしてほしかった。ムリなお願いとは解っているが、ライビュ客のわがままである)ことにも気づかなかった可能性があるし、生観劇には生の良さが、ライビュにはライビュの良さがあるんだなと改めて分かりました。



喜矢武さん以外の出演者についてだが、乃木坂二人のことはぼくは全く知らず、いやしかし最近のアイドルは普通に基礎ができてますね。

「アイドルは音痴でダイコン」という時代は遠くなりにけり。

ただ、その分あんまりひっかかりがないというか、正直かごめちゃんも桔梗も、どっちがどっちをやっても(以下略!!)

・・・ふぅ〜危なかった。←

これ以外のキャストさんたちも、ぼくが知ってたのはコバケン(小林健一)と木村了だけで、先入観を感じずに済んだ一方、シンパシーもなく。

シンパシーとかは別に要らないとは思うのだが、アドリブのギャグがあったりするときに気持ちが薄くなるという悩みがある。あっそういえば、こういう小劇場的な作品のわりに、さほど“笑い”がなかった(それこそ、コバケンの登場シーンと、エロ坊主・弥勒の場面ぐらい)のを今思い出した。意外である。

かといってつまらんかったわけでもなく、ひたすらスピードのあるストーリー展開を追うだけで楽しめた。

世界観がしっかり構築されている作品の美点である。





そして今回千穐楽ということで、カーテンコールも特別に多かったらしいのだが、そこをちゃんと仕切る喜矢武さんの座長っぷりがこれまた頼もしく。

バンドの中では「わがままな末っ子キャラ」(月刊の心理テストをまだひきずっています(^^ゞ)なのに、カッコいいんだからもう。



そんなわけで、喜矢武さんは着々と2.5次元役者への道を邁進している気がします。

だが、やはり本業(=エアーギタリスト)は忘れないでいてほしい。

ぼくが喜矢武さんの芝居で一番好きなのは、何といってもゴールデンボンバーライブの演劇でやってるツンデレイケメンの不器用な告白シーンなのである。

「だから・・・そういうことだよッ!」(←何の演劇のどこのシーンか判る方は喜矢武ギャ検定2級合格)“2級”は適当です

q(≧∇≦)pきゃ〜!!!←冷静になれBBA



(ふと我に返り)あー、早く7月(「MUKASHINO KINBAKU」横アリ参戦します)にならないかなあ。

それまでにコレステロールを下げとかなきゃ(目標が変)

ウィンウィンライブは行けないけど。うじうじ(←自己ツッコミが追いつかない)


2017年04月12日(水) 『フェードル』(Bunkamura シアターコクーン)

ギリシャ悲劇かと思って観に行ったが、戯曲を書いたのは17世紀のフランスの劇作家ジャン・ラシーヌである。

ジャン・ラシーヌ。

知らん。←

何の先入観もなく、とりあえず大竹しのぶなら間違いない、と観に行きました。





これがね(?)、モノゴトは予定通りにはいかないもので、いや、大竹しのぶは期待どおりの出来だったのですが、さほど意識していなかった人たちに、めっちゃ持ってかれた、という結果になりました。


〈持っていった人その1〉平岳大

この方、以前にも何本か舞台を拝見したことがありますが、その時はそんなに印象に残る人ではなかった。

体が大きくて演技が硬い人にはキツいあたくし。

ところが今回、第一声を耳にしたとたん、

「なんて瑞々しく清らかな青年であることよ」

と心つかまれました。

まさに高潔なイッポリットそのもの。

そして、これを言ったら本人気を悪くするんだろうけど、偉大なるお父様に時々ドキッとするほど似ている。

遺伝子恐るべし。

後生畏るべし。

つっても、本人すでにもう不惑過ぎてるが。いや、不惑過ぎてあの瑞々しさはすごいぞ。

今頃その魅力に気づいてごめん。

そんな感じでした。



〈持っていった人その2〉キムラ緑子

「主演・大竹しのぶ」以外の事前知識ゼロで臨んだので、エノーヌが彼女とは知らずに観ていました。

お名前はかねがね存じていたのですが、M.O.P(ドリさんが所属していた劇団)のお客さんでもなくなおかつテレビドラマ見ない星人のぼく(ドリさんはNHKの朝ドラ『ごちそうさん』で全国区に)

お顔をよく知らない(『スウィーニー・トッド』出てらしたんだけど、あの役って汚れメイクでほとんど顔が分かんないのよね←言い訳)

「グレーテルのかまど」はたまに視ています。って、声だけやないかい!(自己ツッコミ)

なのでまっさらな気持ちで拝見。

主人公フェードルの“乳母”なので中高年の婦人(まあフェードル自身20代とかなんだけど)のイメージだったのだが、実はドリさんぼくより若い(ショック!←)

フェードル役の女優さん(なぜボカす)より若い(大汗)

なのにあの貫禄、あの威圧感()

どんどん惹きこまれていって、終演後あわててプログラムでお名前を確認した次第。



〈持っていった人その3〉今井清隆

何しろ声!(いやお姿も素敵だけど)

あの威厳あるバリトンの艶。

全編歌うがごときセリフの旋律(本当に歌っぽかったってことじゃなくて、“音楽的”みたいな意味)

終始うっとりと聞き惚れさせていただきました。





ストーリーに関しては、すごい年の差婚をした妻の方がうっかり夫の息子(継子)に惚れてしまって大騒ぎ(説明が雑)になってしまうという点に、歌舞伎クラスタは、

「あれ?『合邦』(「摂州合邦辻」)?」

とふと思い当たる。

確かに似たような話である。

ただ、『合邦』での玉手御前の俊徳丸への恋は偽りの恋で、玉手は心から夫の高安を愛していて、家を守るために策を巡らしていた、というオチなのに対し、フェードルのイッポリットへの恋慕はマジもんである。

裏の裏を読みがちで腹芸を好み、「実はこうであった!」というオチが大好きな日本人には、このドストレートなフェードルの激愛は、若干鬱陶しい。(ええっ?)

かといって、イッポリットが思いを寄せているアリシーと身分差を越えてうまくいっちゃうのも憎たらしい(もしもし?)

とどのつまり、フェードルという愛と憎悪のエネルギーに満ちた美しい女のそのエネルギーが、登場人物を一人残らず(彼女自身も含む)不幸にしちゃうというのがこのお話のキモのようである。

その“国崩し”に匹敵するエネルギーを持つ女優というのは、やはりそうそういないんだよなあ、と大竹しのぶを観ながら思ったぼくであった。

うん、決して悪くはなかったんだよ。(と書く時点でアレなのかもしれないが)

“大竹しのぶ”に対してのぼくの先入観のせいかもしれないな。

むしろ『王女メディア』とかやってほしくなった。

平岳大のイアソンでどうだろうか。

あ、なんか面白そうだぞ。

(天国の)平幹二朗さぁーん、どうでしょう?(←勝手に決めるな)


2017年04月11日(火) 『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』(シアタークリエ)

日本では2000年9月に初演されていますが、当時ぼくは本命さま断ち(あえてしていたわけではなく、リアル生活事情がそうさせた)をしてたほど遊興を制限していたので、この作品も見逃しています。

今となれば残念無念なことですが(なにせ、市村正親 as SNOOPYだったので)、今回の再演を観ることができて、カタキを討てた気分です(大げさ)

ところでこの作品、世界初演は1967年とか!

そんな古い作品だったの?!と驚きですが、原作の漫画自体、余裕で半世紀以上生きているぼくでも物心ついたときから知っていたほど歴史があり、連載開始は1950年だそうです。

ただし、生まれつきファンシーなものが大の苦手だったぼくは、学校のおともだちがスヌーピーのキャラクター商品を嬉しそうに愛用しているのを見ても全くうらやましくなく、漫画自体も読んだことありませんでした。

ところが、大学のときに仲間内で原語版『ピーナッツ』を読むことが突発的に流行り、英語のマンガを読む、という行為が、大学デビューしたての地方出身の18歳にはカッコ良く感じられ(恥)思わずぼくもはまってしまったことがあります。まあ、1年で冷めちゃったんだけど。

その時に、この作品の、キャラクター自体の子供向けっぽさと乖離した哲学性に感心させられました。

そう、こんなふうにぼくは理屈っぽい学生でした。まさにチャーリー・ブラウンのように。



ミュージカルの話に戻りますが。

でも、もともと4コマ漫画じゃん?

これをどうやってミュージカルにすんの? と不思議な気持ちで観に行ったところ、いわゆる“スケッチ”という手法。

エピソードを淡々と並べたものが延々続いて行くんだけど、そのエピソード間にとりたてて関連性はなく、かといってブツ切れな印象もなく。

原作を読んだことがあるとはいえ、すっかり具体的な内容を忘れていたぼくにはどのエピソードも新鮮で面白く。

開演時刻が迫っていたので職場を慌てて出て途中コンビニでヤマザキのランチパック(ピーナッツクリーム)を無意識に買って(ほんとだよ!別に「これから『ピーナッツ』原作のミュージカルを観に行くんだなあ」と意識していたわけではない!・・・ひょっとしたらサブリミナル←)劇場ロビーでほおばったわけだが、最初のエピソードが、いきなりチャーリー・ブラウンが、

「ランチにピーナッツサンドを食べる人間は云々」

と厭世的になるやつで、思わず客席でゲホッとなってしまいました(^^ゞ



さて出演者については、アッキー(中川晃教)ぐらいしか顔と名前が一致しなかったんだけど(村井良大くんや東山光明くんが出てる舞台は観たことがあるのに、あまり鮮明に思い出せていない。高垣彩陽さんと古田一紀くんは初見、田野優花ちゃんはたぶんテレビで見たことがある・・・みたいな)、出演者みなさん不自然に子供を演じている感じがなく、それでいてのびのびとしており素敵でした。

特に高垣さん(as ルーシー)が歌がめちゃめちゃ上手で思わずパンフレットのプロフィールを熟読。

へえ、メイン活動は声優なのか。

ぼくはかつてテレビで偶然、ゲーム『ガールフレンド(仮)』のCMを視て、出てくる女の子たちの声が全部同じに聞こえたほど最近の声優さんたちに疎いので、まったく存じ上げませんでした。

今後も、舞台でお目にかかったときのみ注目することでしょう。すまん。こういうやつだ。



内容に話を戻すと、ぼくは『ピーナッツ』愛読時代、ウッドストックが一番好きなキャラクターでした。なので、どうやって出てくるのかなー? もしかして出てこないのかなー? とドキドキしていたんですが、これがかなり予想外の登場(笑)で、ぼく的にかなりウケました(^-^*)

だけど、一番印象に残ったのは、やはり音楽。

特に、ラストに歌われる「Happiness」にびっくり。

ええっ?!この曲って、この作品のナンバーだったのか。

ていうか、なんでぼくこの曲知ってたんだろ?いつ覚えたんだろ?

それぐらいポピュラーな曲ですよね。

なんか、すっかり心が浄化されました。


2017年04月02日(日) 宝塚歌劇団宙組公演『王妃の館』『VIVA! FESTA!』(東京宝塚劇場)

あー忙しい。(自分のせいで)



明け方まで世界選手権の録画を視まくったせいで当然遅刻!(すまん・・・本当にすまん/悲)

プロローグを観逃すという醜態を晒し恥じ入りながら観劇しました。

すげえ面白かったよ。田渕先生!(^-^)

そもそも原作が良いらしい(読んでないので伝聞口調)

安定の浅田(次郎)作品だもんな、それは信用できる。

例によって、先入観を防ぐため(言い訳)映画も観てないのですが、今回の当作品の成功要因は、まさしくまぁくん(朝夏まなと)を筆頭とする宙組生徒のお手柄かと(あれ?田渕先生は?)

もちろん、田渕先生の歌劇団演出家ならではの脚色力もお見事でした。

本公演は、トップ娘役みりおん(実咲凜音)のサヨナラ公演ですので、そんな公演でのお約束のセリフもしっかりとありました。

「まだ先のことは決めてなくて、しばらくは自分を見つめなおす」(と、みりおん演ずる桜井玲子に言わせてる)そうです。

「あなた(まぁくん演ずる北白川右京)と出会えて、本当に良かった」だそうです(;;)

「二人で、この“そら”の下を一緒に歩いていこう!」(みりおんとまぁくんのトップコンビお披露目となった『TOP HAT』のジェリーのセリフ)じゃなかったの?(;;)←おセンチな奴

とまあ、お話全体はとても面白く楽しめたのですが、色彩感覚がぶっとんでる衣裳のセンスだけは、どうにかならんかったかと思っています(いきなり苦言)

日常的な服装だと、宝塚の舞台では地味になりすぎるからなのか。

いやそれにしたって、あんな、アタ○がおかしい人(おい!)みたいな柄と色の組み合わせの服を、現代日本人が着るだろうかいくらパリ旅行中で浮かれているとはいえ(いや、別に浮かれてはいないはず)

10年前の堂本剛じゃあるまいし(お、おいっ!/大汗)

ぶっとんだ性格の北白川右京はともかく、桜井玲子まで、すさまじくトンでもない色のタイツに靴、柄のワンピース。あまりにもかわいそうだった。淡色のスーツとかでも、照明できれいに見せることはできたろうに。

・・・あんまり本筋に関係ないことにグチってしまった。失礼しました。

それと、近く人事異動がある宙組の状況に鑑みるに、あいちゃん(愛月ひかる)の役(ヅラがばれるのを気にするおっさん・金沢さん!)がひじょーーーに気になった。

あいちゃん、3番手だよねえ? ショーの階段降りを見ていたら間違いなくそうだと分かる。

だがしかし、・・・なぜ、お、おっさん役?!(この話の中では良い役には違いないのだが・・・)

不安がよぎる(よせ!)

まあ、本格的に悩むのは処遇がはっきりしてからにしましょう。






さて、ショーの方は、タイトルからしてラテン系のショーだろうな、苦手(なんです)だな・・・と覚悟していたら、ぼくが苦手な南国南国した場面はプロローグだけでした。

生徒も黒塗りじゃないし(実は、タカラヅカの黒塗りメイクがちょっと苦手なんですぼく)

まあ、普通のショーだなあ(コラ)と平常心で観ていたら(ショーを観てるのにそれは正解なの?)、いきなり“プロの舞台人がやる”YOSAKOIソーランの開幕(!)

卑 怯←何でだよ?

あ、でも、「よさこい」って、一般人がやるからこそ高揚感があるという一面もあるな。

まあそれはおいといて、迫力半端なし。宙組のソーラン節といえば『ミレニアム・チャレンジャー!』以来の名場面。・・・あれ? これってダーイシ(石田昌也)の作品じゃなかったっけ? 中村A(暁の方)、パ、パク(略)?!

ごほん。

事実は、どちらもソーラン節(大漁唄い込み)を使っておりますが、振り付けも構成も違う全く新規の場面です。衣裳も似てるが今回の方がかなり豪華。

それはともかく、やはり日本人ですな、この場面、今回一番盛り上がりました。

ヤーレンソラグミ、ハイハイ♪←ここでこぶしを2回上げる

もちろん、他の追随を許さぬマタドール(宝塚ってどうしてあんなに闘牛が似合うんでしょうな)、ぼくの大好物・黒燕尾の群舞、トップコンビのデュエットダンスなどなど、歌劇団得意の場面もてんこ盛り。

一箇所だけ違和感というか「・・・」と思ったのは、突然のK-POPシーン。ショーのテーマ“FESTA”とどう関係あんねや?と疑問。

それもだが、ダンスのテイストが全然K-POPアイドルぽくないところも残念。原曲を歌ってるINFINITEと同じダンスをしろとは言わないが、「あー、K-POPってこうだよね」って感じのを見たかった。あの曲でヅカヅカした()ダンスを見せられてもなーって。

そういや雪組の『GOLDEN SPARK』でもK-POPシーンがあって、あれでいきなり“さそりダンス”をやってたな。生徒のポテンシャルすげえ!!と感動したものだった。あのショーも中村A先生だった。K-POP好きなのか?中村A。せっかくやるなら、あれの再現(今回使った曲「Be Mine」には“さそりダンス”は出てこないんだけど)を期待。今度やってね。←





さて、結果としてはぼくがタカラヅカに求めているものは過不足なく提供された良公演でした。

みりおん、幸せなセカンドライフを。

そして、次回公演でとうとうサヨナラ(うっ/涙)のまぁくんは、ロマノフ王朝ものでタカラヅカを去ります。悲恋モノの鬼才(とぼくは思ってる)ウエクミ(上田久美子)先生なので、皆さん、タオルハンカチをお忘れなく(^^ゞ


2017年04月01日(土) ニッポン!!!♪ニッポン!!!♪

ハイ。もちろんこれとセットになっております(*^-^*)



実は本日は3連荘目、『不信 〜彼女が嘘をつく理由』(東京芸術劇場 シアターイースト)を観てまいったのですが、すみません、完全に後回しにさせていただきます!m(_ _)m



さて、あらためまして。


おめでとう!羽生君!!


そして、宇野君!←字の大きさが正直




もー、なんて、なんてなんてなんて『少年ジャンプ』な人なの!?(←例えが例によって意味不明)

さすがは真・四回転ジャンプ時代の立役者(≧∇≦)←




上に書いたように試合中は芝居を観ていたので、終演後に最高にドキドキしながら公式サイトを開いたのですが、結果が目に飛び込んできた瞬間、池袋ウエストゲートパークを奇声をあげながら駆け回るところでした。もうちょっとで逮捕されるところでした(←嘘)

本当は、しみじみと心の中でガッツポーズをしました。

家に帰るまで頬の緩みが止まらない(歳のせいではない!嬉しさのせいだ念のため)

家に帰って着替えもせずに録画を再生。

最終グループを何度も何度も再生(もしもし、少しは下位の選手への思いやりを示しなさい)

おっと、もちろん、順位関係なく、ぼくのはぁとにヒットする演技をした選手は何人もいらっしゃいます。例えばマルティネス君のビールマンスピン。あれ、あと2回転ぐらい羽生君にあげてくれないかな、あの足の角度、分けてくれないかな、なんて考えながら見ています(トランプの『大貧民』なみの阿漕な願望)

まるでリストの霊が取り憑いたような(表現悪いぞ!)ミーシャ・ジー君のショートプログラムもとても好きです。本日のフリーが現役最後の滑りだったそうで、こっちも『別冊マーガレット』のようなドラマチックさでした。

そうそう、引退といえば、昨日付であの“皇帝”様が引退を表明したとか。

フィギュアスケートの選手って2回まで引退宣言できるそうで(なんじゃ?そのルールは)、プルシェンコはソチ五輪が終わった際に1回目の引退をしていて、その後現役続行宣言して、おとといまでは“現役”だったんだそうです(そのわりに全然試合に出てこなかったけど)

つまり、平昌五輪に出るつもりだったらしいが、さすがに今の少年多種クワドジャンプ時代にはついていけないと悟ったんだろうか。

ロシアは男子が弱い感じだから、自分が彼らを押しのけて(ておどるさん、舌禍!)平昌に出るより、若い選手を育成する方に回ったほうが国のためには良いと思ったのかもしれない。そういうのもトップオブトップの仕事だしね。

というわけで、今回の引退宣言は、もう戻ってこれない本当の引退宣言らしいです。

そんな、“元祖宇宙人”がリンクを去った翌日に、ニッポンの宇宙人が二人覚醒しました。ありがとうございました(←)

まあ、“ハニュー星人”の方は、昨シーズンすでに地球にやってきてたんだけども。





それにしても、おとといのショートプログラムの結果を知ったとき(遅い時間帯の生放送だったので、視ようと思えば視れたんだけど、なんか怖くて視れなかった)には、今日と違う意味でガクガク震えました。


5位って!(T△T)嘘だと言って!!


ガクガク震えながら録画を視てみたら、第5グループからの四回転バンバン成功祭りに動悸がバクバク。

おいっ!(?)こ、これは、世間でいう「神大会」というものなのか?!

そして、最終グループの第一滑走という、なじみのない順番で羽生君の出番。

コンボ成功しますようにコンボ成功しますように・・・よしっ回った!・・・・あっ!(;;)

・・・ううう。

しかも、なぜかディダクション1引かれてる。あのサルコウ転んだことになるのかしら?と思ってたら、演技開始まで30秒超えてたという初歩的(?)なミスのせいだった。

うわあああ、これが後々痛恨のミスにならなければいいのだが・・・(ならなかったから今こうして平気で書いていられるので。もしなってたら、ぼく、たぶん今日の日記は「世界選手権?へー、それいつあったの?」ぐらいのすっとぼけぶりだったでしょう)

その後に滑った5人が、これでもかっつうくらいの神演技の連発で、あたくし、テレビの前で脱力状態(良い意味でも悪い意味でも)

四大陸選手権で、他の追随を許さぬタイガーアンドドラゴン状態だった羽生&ネイサンが、上位4人の後塵を拝するという予想外の結果になりました。

うわー・・・トップ3が全員100点超えてるよ・・・。すげー時代になってるなあ。

そして、冷静と意地の間()でよくよく点数を見てみると、ボーヤン羽生君は98点代、ネイサンは97点代と、昨シーズンだったら(いや今シーズンだって)スゲースゲーと騒がれてた高得点じゃないすか!これなら逆転はできる!きっとできる!お願い!逆転して!・・・でも、フェルナンデス君を羽生君が抜くのは難しいかなあ。宇野君はフェルナンデス君と5点差と僅差だけど、フリーみたいに長い演技だと、経験値高い選手の方が有利だし・・・でも、ノーミスならば・・・とモンモンと悩んで中一日。





ぼくの偽らざる予想(と願望)では、羽生君ががんばって2位まで追い上げるもフェルナンデス君が去年みたいな神演技して優勝、3位は宇野君かPさんの出来の良かった方、もしかしたらネイサンの怒涛の追い上げもあるかも、という感じでした。

そしてふたを開けてみれば、このとおり。

ほんとに、勝負事って、終わってみないとわからんもんですね。

今季、あんだけ苦労してた羽生君が神演技をして紅天女(←)になり、心技体ともに余裕があるはずのベテラン二人(フェルナンデス君とPさん)が精神力のぐらつきを露呈、昇り龍ネイサンはなんだかんだで初出場のプレッシャーがあったか、やっぱ人間だった(←昨シーズンの羽生君みたいだが)

そして、いつの間にかちょこんと(こら、表現悪いぞ!)3位の座にいるもう一人のドラゴン=ボーヤン・ジン。

侮れない。

ボーヤン、この溢れ出る愛嬌。そして、なにげに世界最高難度のジャンプを高確率で跳ぶ男。

日本男子にとっては強敵なのだが、なぜか憎めない。

ネイサンも、憎めない。だって、カッコいいから←



はぁ、来シーズンもこのトップ6の中に食い込んでくる誰かがいるのだろうか。

来季シニアデビューする選手の中では、アメリカのヴィンセント・ジョウ君が最右翼らしい。それと、ロシアのアレクサンドル・サマリン君。

羽生君、フェルナンデス君と同じクリケット・クラブの期待の星チャ・ジュンファン君はまだ早い気もするが、何しろ来年のオリンピックの舞台は韓国だからなあ。彼はすでに韓国男子の国内チャンプなので(あれ? でも韓国って枠あるのか? 主催国なのに・・・)

ワクワクと、ハラハラが今後も続きそうだ。楽しいなあ。


おっと、忘れちゃいけない、忘れちゃいない。

田中刑事くん、世界選手権初出場がんばりました。日本男子は3人平昌オリンピックに出られます。日本国内では、その3人目争いがおそらく世界で一番熾烈な争いになりそうです。現在のところたぶん田中君が一番近いところにいる。来シーズンも頑張ってほしいものです。





そして、昨夜は、夜にめっぽう強いぼくは当然女子フリーもLiveを視ていました。最終グループが登場するまでずっと三原さんが1位だった(ショートの出遅れから本当によく頑張った!えらい!)ので、深夜にもかかわらず大興奮でした。

そして、“魔物”に魅入られたポゴリラヤ選手の涙に一緒に泣き(あるんだなあ・・・こういうことが/哀)、ロシアの大門未知子ことメドベージェワ(そのココロは「私、失敗しないので」)選手の演技に口あんぐり(本物の宇宙人はこいつだ!←びっくりしすぎて語調が荒く・・・)し、カナダコンビの神演技にヒャッハーし、明け方まで興奮状態でした。

そして考えてみれば、2枠となった日本女子も、その2人目(宮原さんは実力的に大丈夫でしょう。今回休んでしまったことでなんやかんや言われるかもしれないけど、それは来年勝つための欠場なんだから。とにかく全日本でぶっちぎりに勝ちゃあいいのよ←無責任発言)の争いは、まさにAKB総選挙のごとく()

このまま日本女子のNo.2として三原さんが実力を伸ばしていくのか、樋口さん、本郷さんが力をつけて代表争いに名乗りを上げるのか。または浅田真央の復活なるのか。

はたまたシニアデビューの人気抜群・本田真凜が世代交代ののろしを上げるのか。

いいなあ、女子はたくさんいて。←

もちろんぼくは誰が出ても応援する気満々です。





あっ、まだ国別対抗戦があるんだった。

もちろんチケットは完全にソールドアウトですし、今回もぼくはテレビの前の特等席で視ることにします。

実際の滑りは迫力が全然違うんだろうなあ・・・ナマで見てみたいなあ(「チラチラこっち見るな!」by家人)


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