さすがにバスで空港へ行くのは大変だった。荷物が多くてひんしゅくものだった。
ついに最後の夜が来てしまった。日本をたつ前は本当に不安が大きくて、こんなにすばらしい友達がたくさんできるとは思わなかった。本当にいい旅だった。 今日はまず見残していた豫園に行った。庭園としては立派だが、人がもう少し少ない方がよかった。 公安の友達は本当に楽しくていい人。敬虔な仏教徒でもある。南浦大橋も龍華寺も彼のおかげで楽しく見られた。中国らしいお菓子も買えた。 夜の上海の繁華街は半端じゃない。外灘は横浜の山下公園の雰囲気があるが、あそこは海ではなく川なのだ。 こんなすばらしい経験をさせてくれた中国に何をお返しすればいいだろうか。
朝起きるのが辛かったが、外灘に行ってよかった。太極拳が見られたからだ。中国人のは私が日本で習ったのとは違っていた。 黄浦江遊覧は切符売り場も待合室もわかりにくい。危うく乗りそこなう所だった。開通したばかりの楊浦大橋の下をくぐった。停泊中の鑑真号も見られた。 上海では友達ができないかと思ったら、とてもいい友達ができた。何と公安の人なのだが、とてもネアカで英・中・日を織り交ぜてしゃべってくる。 雑技は本当にすばらしかった。結局切符に55元かかってしまったが、ちっとも高いとは思えなかった。眉間に物を乗せる芸や皿回しがよかった。動物の芸もなかなかだったが、体の柔軟性で見せる芸はあまり好きになれない。 あしたは公安の友達と南浦大橋と龍華寺を回ることになっている。
上海は確かに大都市だ。バスの乗り方などは他の都市と同じだが、本数、込み方が全然違う。 ところで、中国国際航空の住所が変わっていてひどい目にあった。無事にリコンファームできただけでもよしとしなければ。 上海が北京と異なる点は、外国人が発展させた都市だということ。だから、北京の方が典型的な中国の都と言える。 上海の人はほかの都市の人と比べてすれてるような印象を受ける。油断のならない町である。 杭州行きの日帰りツアーはないようだ。雑技団のチケットも買えそうにないし。
蘇州に来た目的の一つは、以前東京で日本語を教えた人に会うことだ。 朝一番にその人の勤務先の蘇州鋼鉄工場へ電話したが、いなかったので、観光に出かける。今日回ったのは、留園、寒山寺、西園、虎丘。どこもそれなりによかったが、中国の仏教の形式がわかったのが一番の収穫。ひざまずいて頭を床に打ちつけるようにして祈るのだ。 昼食を食べた食堂の人は素朴で親切だった。 夕方工場へ電話したらもう帰ったと言われてしまい、ひょっとして今回は会えないかと思った。だが、家に電話したらちょうど帰宅したところで、やっと話すことができた。そして夜ホテルまで来てくれた。しかも高価な贈り物を持って。たぶんこちらが贈ったものの合計よりも高いだろう。 今テレビを見ていたら、中島みゆきの「シュガー」の香港版をやっていた。びっくり。 会ったら話そうと思っていたことはいっぱいあったのだが、いざ面と向かうと、言葉が出なくなってしまった。
旅は道連れとはよく言ったもので、また友達ができた。解放軍の人だったが、発音が標準語とかなり違ってたので、理解が難しかった。 蘇州まで乗ってた客はとても少なかった。 切符売り場の係員は客に怒鳴り散らしていてすごかった。 蘇州の第一印象は車のクラクションと自転車のベルの音。こんな雑然とした町も初めてだ。拙政園の中は別世界。 夕食は少なかった。あしたはたくさん注文しよう。
地下鉄はもともとあまり期待していなかったが、やはり殺風景だった。 結局北京では2000年オリンピック関係のTシャツを買えなかった。Lサイズがなかったら商売にならないのに。 列車の中ではタイ人の女性と友達になった。軟臥の中も道中の景色も旧ソ連のとほとんど同じ。台湾人の人もいたが、いきなり「馬関条約で日本に割譲された。」とか言い出すから参った。
北京滞在を延ばしてよかった。頤和園はほんとにすばらしかった。ヨーロッパとも日本とも違う中国の庭園だ。往復のミニバスもおもしろかった。 昼食はケンタッキーにしてしまった。 モスクワのレーニンに続き、北京では毛沢東の遺体を見ることになった。 故宮の宝物を見て、近くて遠い国・中国がやっと近くなった気がした。 王府井での買い物はおもしろい。 こんな所で韓国人に話しかけられるとは思わなかったが、韓国語なんて出て来やしない。 友誼商店と地下鉄はあしたにしよう。
町を歩く時もバスに乗る時もあまり心配することはなかった。日本をたつ前は不安が大きかったが、いざ飛び込んでみれば何とかなるもの。天安門を前にした時、パリの凱旋門を見た時と同じ感激を感じた。 西安に行けなくなったのは残念。でもおかげで日程に余裕ができた。 故宮はソウルの景福宮を拡大したような感じだった。建物の中に入らなかったのが心残り。 北海公園はハスの群れがすごかった。 北京での一番の収穫は、ガイドの人と友達になれたことかもしれない。中国人っていうのは友好関係ができるとおもしろいと思う。 中国人は韓国人と違って顔の特徴などの個人差が大きい。
成田にいた時間がずいぶん長く、離陸が一時間以上遅れたので、今日はホテルに着いただけ。でも、機内で隣り合わせた人とも仲良くなったし、ガイドの人も感じがいい。出発前はいろいろ心配したが、やっぱり来てよかった。 北京は2000年のオリンピックに向かって盛り上がっている。9月23日は中国にいるが、北京に決まりそうな気がする。
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