ささやかな日々

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2021年04月05日(月) 
なんだか、独りだな、としみじみ感じ入る夜。あまりにいろんなことがあり過ぎた。一日があっという間過ぎた。突風がびゅるっと私の頬を叩いていった、そんな感じの一日だった。

濃いめの珈琲を淹れる。iriのはじまりの日をひたすらリピートで流す。夜中だから小さな音で。部屋に湯気と音が拡がってゆく。
誰もが幸せになりたいと思ってる。幸せになりたくて必死に今日を生きてる。分かってる。だから誰が悪いわけでも何が悪いわけでも、ない。ただ、ボタンの掛け違えみたいに、歯車の歯が一個、食い違った、みたいな。
一個食い違えば、その後の流れは変わる。それまで予想もしていない方向に歯車は廻り始め、もう二度と出会うことは、ない。元の廻りに戻ることは、ない。

植物たちは季節になれば花を開かせる。それは見事に天を向いて、まっすぐに咲く。それの何が凄いって、延々とその営みを繋げてゆくこと、だ。
もちろん、少しずつ少しずつ、変化はあるんだろう。思わぬ花粉を受粉して、思わぬ色の花弁が開く日が来るかもしれない。それでも、決して営みを止めずに、廻り続ける。この動力は一体何処から湧いて出てくるんだろう。

私は。
たった一個のことで今、躓いている。どうしたらいいのか分からなくなっている。頭が混乱している。そして、疲れ果ててもいる。
事態をどう呑み込めばいいのか、どう受け容れればいいのか、皆目分からないで、いる。
でも。
どうすべきか、ではなく、どうしたいのか、を、私は見つめたい。

もう、どうすべきか、どうすべきでないか、といった、強いられた形を自分に投げかけたくない。もうそういう時代は過ぎた。私はここで一体、何をどう選びたいのか。それを自問してあげたい。もう自分を、何々すべき、という形で縛り上げたくは、ない。それだけは、分かっている。

そういえば今日、ポストに「ナウシカ考 風の谷の黙示録」(赤坂憲雄 著)が届いた。明日から読むつもり。今読んでおかなくちゃいけない気がする。

窓の外、昼間雨が降ったせいか漆黒の闇だ。大気に一点の曇りもない。際限のない闇。夜というのは境界線を曖昧にする、と言ったのは誰だったか。溶け出して互いに溶け合ってしまいがちなんだ、と。だから夜の方が親密になれるんだ、と。
ちょっと、切ない。だいぶ、切ない。


浅岡忍 HOMEMAIL

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