今年は節目となる展示を終えて、新しい仕事がはじまり、未来にむけての希望が生まれた。しかし、秋に祖母が急逝し、残された者としての深い思いも味わった。 小さい頃から大好きだった祖母。 保育園によく迎えにきてくれた祖母。 初めて僕にCDを買ってくれたのも祖母。 サーターアンダギーを揚げてくれた祖母。 真面目で、決して派手ではなかったけど、フォークダンスが好きで、 部屋の奥にキラキラしたドレスや靴をしまっていた祖母。 幼少期からの様々な思い出がよみがえり、その愛情を改めて感じた。 さらに、四九日を過ぎ落ち着いてからは、祖母の生まれ故郷である熊本を訪れた。祖母の姉妹たちと会い、故人の思い出や生い立ち、育った家庭環境についてかなり細かく聞き訪ねた。その中で、家庭がその人に与える影響の大きさや、戦争が落とした暗い影、決死の思いで上京してきたこと、などを驚きを持って知った。 年齢としては、当然、上の人間だけれど、自分と同じように幼少期があり、青春があった。その時の思いを追体験するようで、時代を超えて祖母のことを知れたような気もした。もういなくなってしまったけど、これからも、いろいろ知りたい。ひとまず、今までありがとう。80年の人生とてもがんばったね。 生きることは大変で、時にはくじけそうになることもある。だけど、自分なりの尊厳をもって、信念をもって生きること人は、とても美しく感じる。自分もそうなれるように、ちゃんと生きようと思う。
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