てくてくミーハー道場

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2016年05月14日(土) 『1789 バスティーユの恋人たち』(帝国劇場)

(例によって後日筆記・5月28日)





主要3キャストがダブルキャストでスワップしまくっていたので、全ての組み合わせを制覇するのは最初から諦めていました。しかし、せめて各人一回ずつは観てあげたい(なぜ上目線?)と思っていたのですが、気がついたら前楽でありました(;;)

んで、悩んだ末、歌唱力的にストレスがなさそうな(オイ)こちら、名づけて「みんなのアイドルHANACHANGチーム」(花總×小池×神田)をとりました。

うーん、「ビジュアル完璧TERUさんチーム」(凰稀×加藤×夢咲)も捨てがたかった・・・つっても、TERUさんチームは東京千穐楽だったので、チケットゲットがかなり難しかったのよね(HANACHANGチームも決してラクではなかったが)





さて、内容は月組公演ですでに知っていましたし、演出も『エリザベート』『ロミオ&ジュリエット』みたいに大幅にスミレコードをとっぱらう必要もなかった(アルトワの例の()ソロ曲ぐらいかな、大きく変わった感じがしたのは)みたいで、そんなに変わった印象はなし。

アントワネットの性格が一層豪快()になったぐらいかな。ここはかなりぼく好みになってました。

いやー、おハナ(花總まり)、すばらしいわ。

振り切れてますわ。

一か所だけ気になったのが、フランス王妃なのに、なんか歩き方に優雅さがないというか、バタバタしてたところ。

これも、『ベルサイユのばら』のアントワネットなんかとは違う、身分は高いが品性に若干の難のあるアントワネットを造形しようとしてたのかもしれない、と擁護してあげられなくもないのだが、甘いかしら?

こうやって悩むなら、やっぱりテル(凰稀かなめ)と観比べれば良かった・・・今さら遅いが(祈!再演)



だが、タカラヅカでも今回の東宝版でもやっぱり“主役”って感じがしたのはロナン・マズリエでしたな。

(小池)徹平ちゃんは、ご期待どおり年齢不詳の万年少年で、まさに動く少年漫画。『キングダム』の信みたいな感じ(わかる?)

歌唱力に関しては、WAT時代のアイドル歌唱しか記憶になかったら大変心配だったろうが、『デスノート The Musical』(L良かったよ^-^)を観ていたので大丈夫だった。

ただ、ロナンはとにかく“主役”なので、背後に錚々たる男役たち(いや、普通に男たちだから)を従えてセンターで踊るシーンとかあったんだけど、そこだけはちょっと「が、がんばれぇ・・・」て目で見てしまった。

まあ、まさおだって(やめい!/汗)

だが、やっぱ、こういうお話名物の、「いつの間にか恋におちてる」芝居はなかなか苦労してたようです。

つうか、相変わらず小池先生がこういう場面の演出、下手!(←)

イケコが悪いの?それとも徹平ちゃんの力不足なの? ここも、加藤(和樹)君のと観比べたかった・・・今さらパート2。



そんな、“元テレビの俳優”を相手に“昭和のトップアイドルの娘”神田沙也加 as オランプ。

むしろサヤカ自身は今や押しも押されもせぬ花形ミュージカル女優であるが。

普段は相変わらず(母譲りの)最強ぶりっこらしいのだが、舞台では堂々とした演技力と歌唱力を発揮。あたし、好き。←

タカラヅカ版では「地味な娘やな」と感じたこのオランプ(決して演じた生徒をディスっているわけでは・・・)が、やっぱり“ヒロイン”だったことを感じられて、満足いたしました。

それこそ『マリー・アントワネット』のマルグリットと同じように、ダブルヒロインの一人なんだよね。

タカラヅカだと「主演娘役は一人」という暗黙の了解みたいなのがあるからかなー?

まあ、今頃愚痴ったってしょうがないね。



もう一人重要な娘役()といえば、ロナンの妹のソレーヌ。

これまた今や押しも押されもせぬパート2のソニンが演じておりました。

最初の場面ではイナカの農民の娘なので存在感は地味で、しかもぼくはこの配役を知らずに行ったんだけど、セリフの発音の感じですぐソニンと判ってしまった。

持ち歌の「世界を我が手に」なんかはすごい迫力で良かったんですけど、あのセリフ回しはちょっと直せないかな。実力を買ってるからこそのプチ苦言です。



ソレーヌが出てきたので、彼氏(笑)のダントンとそのお友達の話になりますが。

ヅカ版でもやっぱりそうだったんだけど、ダントンはともかく、今回もやはりロベスピエールとデムーランが、どっちがどっちだか(もう、ぼくの歴史的知識のなさが原因でしょうねこれは)

古川(雄大)&渡辺(大輔)がまたコレ、“研8ぐらいの男役”そのもので。

最近の男役がいよいよリアル男に近づいてきたのか、それとも現実の男たちがタカラヅカみたいなルックスになってきたのかどっちなんでしょうか。

多分どっちも、なんだろうなあ。


もう一人、研5ぐらいの男役にしか見えなかった(これはdisっているのではありません!そんぐらい美しかったと言いたいのです!←ちょっと苦しい?^^;)ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン殿=広瀬友祐クン。

『エリザベート』ぶりと言いますか、『ふしぎ遊戯』ぶりと言いますか(笑)

しかし本当はさ、フェルゼンて別にアントワネットのツバメじゃねえよね? 同い年だったんだし。なぜこの作品ではフェルゼンはこんな若造に描かれてるんでしょうか。

ま、それを言ったら、『ベルばら』ではフェルゼンは分別くさい大人の男過ぎるが。

そんな(どんな?)感じでした。



一方、貫禄のカタマリであった“ニッポンミュージカル界の雄”さまたちご一同。

アルトワ(吉野圭吾)、ラマール(坂元健児)、ペイロール(岡幸二郎)

ぜーたくだ。ぜーたくすぎます。

専科総出演(ヅカから離れろ!)て感じです。

特にラマールは、こんなにおいしい役だったっけ?

サカケンだからってんで脚本変わったのかなあ?

で、こっちのアルトワもちゃんと「私は神だ」をエロく(なぜ)歌いまして、小池的満足感。

こーゆーところで遊ぶなら、ロナンとオランプのデュエットをもっと濃厚にしろ!(えっ?)



ナンバーへの文句で言えば、この作品のメインナンバーであるはずの「サ・イラ・モナムール」が意外に盛り上がらず「あれ?」と思った。

今日だけだったのかな?

この曲に限らず、今回観た感じ、芝居とナンバーがエモーショナルにつながってなくて、

「しばし、お芝居をどうぞ」「はい、セリフ終わり」「イントロ流れてきました」「はい歌」

みたいなシーンが多く、一昔前のミュージカルみたいで不思議だった。

月組公演の時はそんなん感じなかったのにな。

演者たちのセリフの間が悪かったのかしら?

それとも演出家先生の手際が悪かったのかしら?(て、月組版も同じ人の演出なんだが・・・)

内容はほんとに面白い作品だってのに、これは残念すぎた。



どうせまた再演(多分、歌劇団でも)されるんだろうから、そのときにまたじっくり観賞してみたいと思いました。

できれば東宝版は、今回と同じWキャストでお願いしたい、つうか、「ビジュアル完璧TERUさんチーム」を観るチャンスをオラにくれ!()





んで、最後に大事なことを一言。

本場フランスでの上演形態に倣って、ここ日本でも音楽にオーケストラを使わず、バンド演奏(+SEとかいろいろ加わってる)の録音を使用していたのだが、生音じゃない音って、やっぱどこか平板なんだなあ。

ジャニオタのぼくは、基本的にカラオケを使うジャニコンに慣れてもいたのですが、近年は(つっても、もう十年以上だけど)生バンドでコンサートをやってるお兄さんたちのコンサートしか行ってなく、その粒立った音が当たり前になってきているので、たまにこういう録音(基本生音のタカラヅカのショーでも、楽曲によっては録音のことが最近多い)を聴くと、「ああ、迫力ないなあ」と感じてしまう。

これはこういうものなのだ、と送り手側が意図的にやっているのだからしょうがないが。

そういや今思い出したが、『ロミオ&ジュリエット』の来日版も録音だったんだよな。

「何だか音がこもってるなあ」とは思ったが、出演者の声が粒立っていたのであまり気にならなかった。




なあんて偉そうに書いてるが、そもそもゴールデンボンバーのライブを普通に楽しんでる時点で「何が『生音の迫力は云々』だ!」と怒られるのは目に見えておりますな。

ごめんね、へへへ。←反省の色なし


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