てくてくミーハー道場

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2014年09月30日(火) 『岩谷時子メモリアルコンサート〜愛の讃歌〜』(NHKホール)

恐る恐る代々木公園の横を通って()NHKホールまで行ってきました。









作詞家にして詩人、翻訳家、そして元宝塚歌劇団トップスターでありニッポンを代表するシャンソン歌手であった越路吹雪さんのソウルメイトであった岩谷時子女史の、もうすぐ一周忌。

彼女がニッポン歌謡界およびポピュラーミュージック界およびミュージカル界に残した数々の偉業をしのぶべく、オールモスト俺得な面々が集まってコンサートを開いたので、これはデン○熱など恐れている場合ではない(いや、○ング熱はもう大丈夫みたいよ?代々木公園は←ほんとかよ)



出演者一覧。



杜けあき。

真琴つばさ。

姿月あさと。

安蘭けい。

瀬奈じゅん。

今井清隆。

新妻聖子。

山崎育三郎。

中川晃教。

LE VELVETS(日野君、二日ぶりです/笑)



いずれ劣らぬ「口からCD音源(一部を除く←コラ)」の面々。

これに行かなくてミューオタヅカオタと名乗れますか!(・・・うん、そうね)ってな気持ちで馳せ参じました。





いやあ、満足満足。

「耳が幸せ」ってまさにこのことよね。



実はぼく自身、コーちゃん(越路吹雪)さんの生歌は聴いたことがなく、CDは一枚だけ持っているんですが、あの時代のプロの歌手の方の独特の“個性バリバリ”な歌い方に、今ひとつ体力的についていけてない。

スゲー、クセが強いというか。

まさに高級珍味(クチコとか、ホヤとか、そういう系?)

ぼくは本来の意味でも精神的な意味でも“下戸”で、実際“子ども舌”なのれす。

だからジャニオタなんかやってるわけで(いきなりここでジャニを出すなよ!)

でも、今日のメンバーのような、一応「楷書」の域に収まってる方々の良さは、ばっちりわかるんです。





まあ、確かに岩谷先生と言えばコーちゃんさん、コーちゃんさんと言えばタカラヅカであるので、メインキャストに押し出し満点の元男役5人。これもなかなかのもんでしたが(だってさ、“身長180センチ以上”が加入必須条件のLE VELVETSのメンツと並んでも、誰一人背が低く見えない(ヒール履いてたとはいえ)って、まじか)、ミュージカル界からの刺客(コラ)4人が、これまた素晴らしくて幸せ満点。

(山崎)育三郎の新しい一面(爆笑)も見れたし(ち、違います!あれは、歌にタマシイを込めてただけ!※)

※往年のヒット曲「ベッドで煙草を吸わないで」を、感情たっぷり二丁目ムード満々(コラ)に歌ってくださいました。ただ、ぼくとしては、なまじ歌がめっさ上手すぎたので、まじっぽくて怖かったよぅお母さん(←おい)



キーヨ(今井清隆)さんの、(『ミス・サイゴン』)ジョンではなくエンジニアのナンバーが聴けるというお得さ加減も、こういったコンサートならではだったし。

(実をいうと、今日の「彼を帰して」は、期待値にほんのちょっと届いてなくて、それはわずかに残念でした。最近音域変わったのかな〜?)

(新妻)聖子ちゃんは持ち役のキムとエポニーヌの代表的なナンバーを。これはもちろん大満足。「命をあげよう」は、安心して(え?)泣かせていただきました。

ただ、「シャル・ウィ・ダンス」と「ラストダンスは私に」は、アッキー(中川晃教)と聖子ちゃん、逆じゃなかっただろうか? と、ちょっと思ったかな。

まあとにかく、アッキーのリズム感は相変わらず日本人離れしておった。一人で「スーパースター」を歌っちゃう超絶音域&技巧にはもう口あんぐり。



そしてもう一つ、構成の面で素晴らしかったと思ったのが、一幕にコーちゃんさんの持ち歌を集めて、その進行を普通の司会ではなく、舞台で岩谷女史を演じたことのある高畑淳子さんのモノローグで進行させたこと。

幕切れのナンバー「愛の讃歌」に乗せて、岩谷さんがコーちゃんさんに向けて書いた有名な詩「眠れぬ夜の長恨歌」の一節を語り上げた時には、もうぼくボロボロ泣いてました。゚(゚´△`゚)゚。

正直な話、ぼくは子どものころは「愛の讃歌」って歌は嫌いでした。

披露宴の余興で新婦友人代表が歌う、あまったるいリア充ソングだと思ってたから(子どものころから非リア充!)、一切刺さってこなかった。

『知ってるつもり?エディット・ピアフ編』で、この曲の原詩を知っても、「へえー、そうだったんですか。・・・で?」みたいな筋金入りの非リア充。

だが、今回、上記の岩谷センセイの魂の慟哭ともいうべき詩を乗せられた途端、そんなひがみそねみは吹っ飛びました。





なんという悲しさであろうか。

なんという寂しさであろうか。(←やっぱり、人の不幸が好きなのね?あーたは)

そして。

なんという愛(アガペー)であろうか。



深い。



そして、やっぱり『ミー&マイガール』の日本語歌詞は、東宝版よりも、岩谷先生によるちょっち変てこな言い回しのタカラヅカ版の方が好きだな(こらこら)と思った秋の夜でありました。





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