てくてくミーハー道場

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2014年01月24日(金) 思い出したように野島伸司ドラマへの杜撰な考察

もうじき1月も終わってしまいますね。



何もなしとげられないまま、2014年も過ぎてゆくのだろうか。(←なにその青臭い感想?)



そらそうと、“例のギャバン”は結局未だに見つかってない。



先が長そうなんで(8箱の段ボールの他にも別室の天袋に600本(!)しまってあったことに気付いた)捜索は一旦打ち切りました。



迷宮入り確率1000%(by カルロストシキ)←わかる人だけ笑ってください



その代わり(?)、『ハルモニア』とか『人間・失格』とか見つけてしまって、収拾のつかないことになっておりんす。



さすがに通しでは観てないけれども、『人間・失格』については、思うところあって、完結篇をちょっと観返してみた。





というのも、最近、児童養護施設からクレームがついて話題となっている『明日、ママがいない』の脚本監修を野島伸司氏がしていると知ったからだ。



ぼくはこのドラマはまだ視ていないし今後も視る予定はないのだが、このドラマもやはり、「何かしらの問題をはらんでいる、ある社会的枠組みの中でのエキセントリックなストーリーを描くことを通して、その問題は決してその枠組みの特異性にあるのではなくて、実はその枠組みの外側である我々が生きている社会全体にこそそのタネが潜んでいるのだと気付かされる」野島作品らしさの典型ではないのかなという気がしている。



『家なき子』しかり『高校教師』しかり『聖者の行進』『未成年』しかりだったので。



だから、問題提起をした慈恵病院の憤りも分からないわけではないけれど、「最後まで視てほしい」と答えている制作者側の真摯さも、ぼくは評価したい。



しらけるのは、へっぴり腰もいいところのスポンサーたちだ。



制作者を信じて最後まで「提供」するぐらいの度量を持つ企業なら、ぼくは喝采したい。



逆に、熟考あっての撤退をはっきりと表明するんだったら、その態度も立派だと思う。



なさけねえと思うのは、番組側からもクレーム側からも責められないように、こそこそとうやむやな姿勢をとっているところだ。



こいつら、今後何か問題が起こったら、きっと同じようにフェードアウトするんだろうな、という印象をばっちり視聴者に与えたと思う。



野島伸司の脚本家としての力量は衰えていないところを『49』でついこないだ再確認したばかりだったので、今回の騒ぎではつい日テレ側に肩入れしてしまうのだが、まぁ、ちゃんとドラマを視てない時点でどうこうは言えないので、ちょっと横っ腹だけを攻めてみました(それもちょっとヒキョーじゃねえか?)



つうか、第二話から「脚本監修 野島伸司」のクレジットが出なくなったとか何とか。いやこれも実際に確認したわけではないので強く言えないが、おいおいそれってスポンサーに負けずへっぴり腰なんじゃ?



前半5話ぐらいまで非難囂々で視聴率も(当時としては)低かったにもかかわらず最終回の大団円までを描き切った『人間・失格』時代の、あの情熱はどこいったんだよ? ていうか、あれは伊藤Pの度量のなせるわざだったのかな?





てなことをちょっと思いました。



いやー今でも『人間・失格』は気楽にお菓子食いながら観れるような作品ではないです。



良く言えば、クサいものに蓋をしない、悪く言えば、露悪趣味なドラマなので。



救いは、ドラマの中心にいる約二名の少年の、神秘的と表現しても過言ではない美しさかしらん。へへ、うへへ、へっへへへ(←宮崎&新見以上の異常さ)



しかもつよっさんは、演技力も空恐ろしいほどの高水準でしたし。



彼よりはちょっとレベル下がるけれども、当時天才子役扱いされていた黒田勇樹君も、その名にたがわずすばらしかった。まさか、のちにあんな風になるとは(その話は今するな!)



他にも、“悪役”だったけれども、だからこそ演技力が必要だった反田孝幸、国分博、小橋賢児などの面々も、上記二人に全く引けをとっていない。



光一さんは、演技の方は他の生徒たちとドングリだったけれども、新見が狂わされるのもむべなるかなっつうレベルの神がかった美貌。なぜ当時のぼくは彼がこれほど綺麗なことに気付かなかったのか(気付かなかったんですヨ、なぜか)不思議でしょうがない。



あ、結局熱く語ってしまう。



いやほんとはこのドラマ、いじめ問題を深く掘り下げるとかいうつもりは制作者側には全くなく、ただひたすら「異常な人たちが崩壊していく姿」を描きたかっただけらしいのよね。だから“人間失格”という太宰の小説と同じタイトルを最初につけたらしいのよね。って、上の方で書いたことを全否定しとるやないか!



まあ、テレビドラマを視て何を感じるかは、実に視聴者それぞれ。



露悪的なドラマを視ても、そこから真摯な何かをくみ取れる社会であってほしいと思うのですぼくは。(←無理やりまとめるために、なんとなくカッコいいことを書いてみました)









え〜と、捜索再開は今のところ未定であります。以上で記者会見を終わります。←


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