てくてくミーハー道場

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2013年02月02日(土) 『Piaf(ピアフ)』(シアタークリエ)

この舞台を観ずして「エンゲキが好きデス」なんてほざけようか! ってくらいの傑作であります。

初演を(貧乏暇なしのため)観逃したおのれの不明を恥じる。

いや〜、再演ありがとう東宝さん!

ただし、このタイミングで田代万里生を『シラノ』にキャスティングするとは何というバカヤロー!と罵りたいです。マリオのイブ・モンタン見たかった・・・(;;)(あ、もちろん『シラノ』もちゃんと観に行きましたよ)

い、いや、藤岡(正明)君のイブもステキだったけどね(汗)

でもやっぱ、ナポリ民謡を朗々とベルカント唱法で歌ってこそのイブ・モンタンではないか、この作品では(あ、だから藤岡君もちゃんとベルカント(っぽい感じ)で歌ってましたよ)

初演を万難を排して観に行かなかったおらが悪いだ、どうせそうだ(←いじけるな!)



だがしかし、こんなこと言って申し訳ないが、この舞台、「エディット=大竹しのぶ」であれば、他はもうほんとどうでもいいのではないだろうか、そんぐらい大竹しのぶで“もってる”作品と断言しても差し支えないような気がする。

『新堂本兄弟』にしーちゃんが出たときに、光一さんが、

「ホント“化け物”ですよね」

と、最大の賛辞(なの!)を送っていたが、まったく同感の十乗である。

この人の演技を表現するのに、これ以上ふさわしい単語はないです。

ちなみに大竹しのぶさん(なんで急にフルネーム呼び?)は、歌に関しては、いわゆる“役者歌”であって、“歌手”としてのテクニックはそう巧みではない。

「歌は音程の正確さじゃないよ、どんだけ心を打つかだよ」

などと、ことこういう舞台での歌唱の場合言われがちだし、しかもエディット・ピアフだし。

美声でお上手に歌ったりなんかしたら、逆にぶち壊しな題材ではある。

そういう意味では、しーちゃんの歌に文句をつけるのは「わかってない」ってことだと思うのだが、この一連の歌を、ぼくはいっぺん新妻聖子で聴いてみたいと思う。

彼女の超絶歌唱力でもってピアフを聴いたらどんな感じになるのか、想像してみたら何かすごく細胞が躍り出したのだ。

聖子ちゃんは演技力もあるし、将来的には彼女が演じるエディット・ピアフを観てみたいなーと思ったりもした。



話が全然整理されてないが、まーとにかく、「愛の讃歌」ではご多分にもれずぼろぼろ涙がこぼれた。

初演のときに彼女が告知で『EXILE魂』に出た際、この「愛の讃歌」を歌ったのをぼくは予期せず聴いて、まーびっくりするほど泣いてしまった。

愛の歌とかだいっき(略)な、このぼくがである。

日本語詞の「愛の讃歌」と言えば、コーちゃん先生(越路吹雪さん)が岩谷時子先生のつけたあま〜い歌詞で歌ったのが大ヒットしてそれが定着しちゃってるが、これが、原詞と全く違うというのは有名なエピソードである。

原詞に近い訳詞(つうか、前半完全に「語り」だが)で歌ってるので有名なのは、かの美輪明宏氏である。

このほかにも、シャンソン畑の歌手の皆さんはもちろんのこと、歌唱力に覚えのある皆さんがこぞってこの曲を歌っているが、正直ぼくは、この歌、昔から「My Way」と並ぶ二大“歌い上げ系”楽曲として、非常に苦手であった。

だが、しーちゃんの「愛の讃歌」には、もう気持ちいいほど泣いてしまう。

やっぱり、「迫力満点に歌い上げてやろう」みたいな押し付けがましさがないからだろう(えっ? 言外に他の方の/略)

あ、ついでに、清水ミチコ女史が歌う「愛の讃歌」(ミ〜○ア〜キ×ロ〜でゴザイマス〜♪ってやつ)は大好きですが(←関係ねえだろ!)





全然ちゃんとした感想が書けていないが、とにかく、

大竹しのぶ

これにつきる。つきた。

他の出演者たちのステキなところも一々検証してみたいのは山々なのだが、とりあえず今日は一人だけ。

さえこ(彩輝なお)。ディートリッヒが眼福のあまり笑えるくらい綺麗。そして全く性格の違うマドレーヌ役もお行儀がよく、「美しいって、正義よね」と、ヅカOGさんを見ると必ず吐いてしまういつもの持論をやっぱし呟いてしまうアタシであった。

ディートリッヒとピアフの友情を描いた芝居は以前にも観たことがあるが・・・これからその話をしてたら徹夜必至である。今日もまた視なきゃならない録画がいっぱいだし、明日もてくてくがあるので、とりあえず本日はここまで。


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