てくてくミーハー道場

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2012年12月27日(木) 『祈りと怪物〜ウィルヴィルの三姉妹〜』KERAver.(Bunkamura シアターコクーン)

本来なら12月後半から元日までは、ぼくの本命くん月間として、他の雑音(←超失礼)は耳に入れず過ごしたいところなのですが、生来の浮気性が原因で、ここ数年、年末ギリギリまで観劇を入れてしまう傾向にあります。

ふと考えれば、1年365日の中で、12月後半からの半月間しか降臨しないという年神様並みのあいつらの方に問題があるのだそう思いませんことっ?!(←)

なんとかしろよぅ・・・(←共感の嵐)



おまけに今年は、例年なら視ないような長時間バラエティ番組まで視なきゃならない(なぜ義務感?)始末。

『SASUKE』てな番組を、今回初めて視ましたよあたしゃ。←

まぁ、最初の30分間で用は済んで、あとはざっくり消去させていただきましたけどね。(←なんてやつだ・・・)

ふ〜ん、こういうのに出たかったんだ研二。

運動神経に自信のある若人って、面白いね(あれ? ておどるさん確か、「運動神経の良いオノコが、モスのてりやきチキンバーガーより好き」なんじゃありませんでしたっけ?)

あ、そうです。そうなんです。でも、ぼくの言う「運動神経が良い」は、スポーツ万能という意味じゃなく、“マンガみたいに身軽”ってのが正確なところ。

だから、プロ野球もサッカーもバスケットもゴルフもプロレスもボクシングも柔道も興味がなく、体操とフィギュアとシンクロが好きなんです。





あ、『祈りと怪物』の話し、全然してねぇ(汗)

ぼくは、ケラさんあんまり観ないんだよね。ナイロンの本公演も、一回ぐらいかな、ちゃんと観たのは。

今回観に行ったのは、例によって「蜷川さんと競作するから」という理由です。

まるで前菜扱いで申し訳ない。

ただ、実際に観てみると、ケラバージョンのキャストに、えらく秀逸な人材が揃っていることを実感。

生瀬(勝久)さん、大倉(孝二)くん、なるしー(池田成志)が、持っていきましたねえ。

女優陣では、犬山イヌ子さん、峯村リエさんがさすがに芝居世界にマッチ。

いや蜷川バージョンの方にも、カッちゃん(勝村政信)や三宅(弘城)くん、大石継太くんなどが出るので、どちらも甲乙つけがたいのだが。

まぁ楽しみです。

ただ、競作となると、先に観た方がどうしても有利になってしまう気がする(『パンドラの鐘』で、そう思った)



というわけで、演出違いの再演があるので、なにせストーリーのネタばれしたくない(別にしてもいいのかもしれないけど)

つうかぶっちゃけ、ストーリーを簡潔にまとめることはぼくの筆力ではできない。複雑怪奇な話なんである。

一言で言ってしまえば、ブラック・ファンタジー。

舞台背景は近世ヨーロッパっぽいんだけど、実際にはそんな時代もそんな国もなかったであろう、パラレル地球の設定になっている。

だがしかし、ストーリーは確かに「寓話」っぽかったんだが、雰囲気が、ファンタジーというよりも、むしろ「ヤ○ザ映画」みたいにぼくには思えた。

生瀬さん演じる“町の支配者”と、その三人の娘たちが織り成すストーリーは、確かに何となく「本当は怖いグリム童話」みたいな感じで、その辺は確かに「ファンタジー」っぽいのだが、彼らの妙に現実感ある俗っぽい佇まいは、まるで『極道の妻たち』みたいでもあるのだ。

ヤク○の親分と、その娘たち、と、彼女たちが恋する男たちは、○クザの対極にいる聖職者だったり、無辜の市民が貧しさゆえにヤ××の構成員になったパターンだったり、訳ありのヒットマンだったり。

その周囲にいる怪しげなはみだし者たちのドラマも、妙に『極妻』っぽい。

近世ヨーロッパっぽい風景の中で『極妻』っぽい話が展開するという、ホーンテッドマンションに入ったつもりが、実は浅草花やしきのお化け屋敷だった、みたいな展開が、奇妙に面白かった。

これは、ケラさんの狙いだったのか、真剣にファンタジーのつもりでやってんだけど、キャストの個性のせいでこうなっちゃったのか、実に興味深い。

なので、ますますニナガワバージョンが楽しみになってくるのであった。



ただですね、唯一心配事があります。

それは、4時間強もある上演時間。

へたすっと寝るよ、確実に。←こら



あ、最後に。

パスカルズさんによるヨーロッパの片田舎的音楽が、実に粋だった。

パーカッションの石川浩司さんは、一度その顔(というよりヘアスタイル/笑)を見たら忘れられない、「たま」の人。

「たま」・・・「有頂天」(ケラさんのバンド)・・・懐かしす! と、しばし思い出に浸ってしまうアラフィフなのであった。


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