てくてくミーハー道場
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2012年11月19日(月) |
猫のホテル『峠越えのチャンピオン』(ザ・スズナリ) |
(18日に観劇)
何年ぶりかの猫ホテ。
あ、『わたしのアイドル』(2011年12月)があったか。でも、あれは「番外公演」ぽかったしな。
行ってみるまで知らなかったんだけど(あんまり猫ホテに忠誠を誓ってない、ゆるいファンなので)、イケテツ(池田鉄洋)退団したんだね。
そこはかとない寂しさ。
「表現・さわやか」は、観たい観たいと思ってはいるのに、いつも観逃してしまう。
さほど熱意がないのだろう(←他人事)
遠回りな話はこのへんにして、作品の感想をば。
随時“汚い札ビラ”が飛び交う、まさに猫ホテワールド(笑)
こんなにも「カネ」の重みのない世界を描かせたら、千葉雅子さんは天下一品だと思う。
表社会の、裏社会の、地位のある人、その人にぶらさがる人。
ずるい人、そしてずるい人に利用される、一途(でバカ)な人。
その周囲を、価値が暴落する一方の札ビラが舞って舞って舞い散りまくる。
実にニヒルな世界です。
もちろん今回も何の予習もせずに行ったのですが、このニヒルさは、あの上州三日月村出身の渡世人(長い楊枝くわえた人)の世界らしい。
ぼくはそこまで思い至らず(群馬県というヒントまで出てきたのに。例によって鈍い。ごめん)
「昭和任侠伝の世界かしら?」
と思いながら観ていた。
役者さんたちは、盤石のハマリ具合と(ガンツ氏、いいよー今回も(#^^#))こなれた芝居力(演技力、というのとはちょっと違うんだよな・・・)でぐいぐいとストーリーを進ませる。
最近では他のプロジェクトで観ることの方が多い(市川)しんぺーちゃんや中村まこと氏も、猫ホテで観ると、やはり格別。
だが今回は、ちょっと卑怯(?)にも、政岡泰志氏がカッコ良くてしびれた。
もう一人の客演・前田悟氏がカッコいいのは当たり前(何そのひいきっぷり?)
しかしながら、観終わってますますニヒルな気分になってしまったのは、こういう世界が、楽しいお芝居の世界だけにとどまっておらず、現実社会の方で、うんざりするような、陰惨で、あきれてものも言えないような事件が本当にあちこちで起きていること。
何か、腹が立ちます。
こういうイヤな人間関係は、芝居の世界だけにしといてほしい、ほんとに。
どぉ〜こかでー、だぁ〜れかがーー♪(←現実逃避)
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