てくてくミーハー道場

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2012年09月08日(土) 宝塚歌劇団月組公演『ロミオとジュリエット』(東京宝塚劇場)

楽日間近になって、やっと行けた(^^;

でも、ろみりお(明日海りおのロミオ)バージョンが観れなかった・・・悔すぃ・・・(T∧T)いいもん、スカイステージの放送に期待するもん(涙)





宝塚バージョンとしては、過去3組中最高の出来だったとぼくは断定します。

何しろ主要キャストの基本的歌唱力が皆「優」レベル。

歌唱力は大事ですよ。

宝塚“歌劇団”だもの。

って、何でいちいちこんな当たり前のこと言わなきゃいけないんだ? っていうことを、歌劇団事情は過去たびたび起こしてきましたからね。

・・・まぁ、“本当の”歌劇団の方々から見れば、「お嬢様たちが何をおっしゃっているの?」レベルかも知れませんが。

とりあえず、曲の第一声から「うう・・・」てな事態になるシーンが一か所もなかったことは、重畳と思います。

ロミオも、ジュリエットも、ティボルトも、マーキューシオも、ベンヴォーリオも、大公もキャピュレット夫妻もモンタギュー夫妻も神父さまも、みんな良かった。

それで満足です。



そして、ぼくが、この作品の一番のキーパーソン(歌の上で)だと思っている乳母。

過去の公演で乳母を演った子たちも、確かに頑張ってはいた。

しかし、今回の(美穂)圭子ねえさんの大美声を堪能してしまっては、過去のキャストさんたちごめんなさい、である。

もしかしたら、ACT版のハマコねえさん(未来優希)よりも、情感という点では上だったかもしれない。

もちろん、他のキャストが「男は男優」なのと「男も女性(男役)」なのとでは、それに対抗する乳母もある程度骨太じゃなきゃいけないから、ハマコの歌いっぷりも、あれはあれで正解だったと思うが。

んー・・・、でも待てよ? 今思えば、圭子ねえさんもところどころ「力任せ」な歌い方してた部分もあったかもしれないな・・・まぁ、ほんのちょっとだけど。





それにしても・・・、

みりお、カッコいいっっっ!!!o(≧∇≦)o←やはりそれか



くゎんぺきなティボルト〜〜〜!!!!!(←「!」が多すぎますよ?)

基本可愛いくせに、色気もあってぇ〜〜〜〜!!!(>_<。)



(少々お待ちください)



あーあ、ロミリオ、見たかったなぁ(さめざめ)



(もう少々お待ちください)



ぼくね、初めてこの作品を観たとき、(星組バージョンでした)ティボルトが歌う「今日こそその日(C'EST LE JOUR)」の冒頭の歌詞、

「初めて女を知ったのは15の夏だった」

に、「スミレコード、大丈夫か〜〜〜っ?!!!」(←今日はやたら「!」多すぎますよておどるさん)と驚愕したものだった。

まぁ、近頃ではこの程度じゃスミレコードも何もあったもんじゃないし(そ、そうなのか?)、歌ったのが“色気の権化”のようなテル(凰稀かなめ)だったので、まぁ妙に納得してしまったのだが(オイ)っつうか、原作では当時のヴェローナの方々の結婚適齢期は十代中盤だし、別にどってことないんだけど。

で、ヅカ版だとそんなにはっきりと分からない(よね?)んだけど、ACT版を観て納得したのは、その、ティボルトの筆おろし(直截的過ぎますよておどるさん)の相手はキャピュレット夫人なんだよね(ただし、フランス原作版の歌詞では、「父親の手ほどきで娼館に連れて行かれ童貞を捨てた」とあって、実は全然違うのだが。つまり小池流解釈?)

ただし、そのキャピュレット夫人も、16歳ぐらいだったかでキャピュレット卿のとこに“処女”で嫁に来て、“跡継ぎを産む機械”扱いされてたのであろうし、ティボルトともそんなに年が離れてないはずなので、それほど責められるようなことでもないと(毒されてます! 現代人の価値観になってます!)

このフランス版ミュージカルでは、シェイクスピアの原作から一番突拍子もない改変をされてるのがこの部分(ティボルトのキャピュレット家の中での立ち位置)なので、きっと賛否両論あると思うのだが、これも作品が成立した時代(2000年代初頭)のなせる業なのかも知れない。

要するに何が言いたいのかと言うと、この部分の歌詞は、単にティボルトが女たらしなことを意味しているのではなくて、「そんな、のっけから“女”に夢を持てない童貞喪失をしてしまってすさんでいたオレが、初めて“心”で愛したのが、あの汚れなき従妹だったんだよ〜♪」と作者は表現したかったんだろうということだ。

これまでのティボルト(ヅカ版もACT版も含め計4人)を観てきて、ぼくはうかつなことに、この歌詞を普通に「ティボルトって、早熟な女たらしなのか」みたいにしか思っていなかった。

ヅカ版の前の二人は、いかにもティボルトをそういう、「ロミオやマーキューシオたちのような“小僧”どもよりも、少し年齢が上」という感じでティボルトを演じていたから。

で、ACT版では演じる以前に、まさにティボルトがそういう人たちにキャスティングされていたから(あれ? そうだっけ?)

だけど、今回みりおのティボルトを観て、・・・みりおがそういうふうに深く演じていたからってことでもないのかもしれない、単純にみりおのキャラが“少年キャラ”だったおかげなのかもしれないが、とにかく今回のティボルトに、

「失ってしまった少年性」(ここで言う「性」はセックスのことじゃなくて、生来持っている質、のことです)

を感じとってウフウフしてしまったのである(←変態め!)





みりおの章が長くなりすぎた。

他の主要キャストに関しても少々。

ロミオ。

めでたいトップ就任なのに半無視ですまん、まさお(龍真咲)

客観的に見たら、彼女の方が美人だ、それは認める。

歌だって上等(ただ、すごい鼻声発声なのが、長く聴いてると苦痛になってくる)

ロミオって、逆に言えばすごく損な役だ。

主役なのに、“色”がないので、周りの濃いキャラたちに比べて、印象も薄い。

時々、どこにいるか判らなくなった(お、おいっ!/大汗)

これまた過去の二人(男性ロミオ二人とは、そもそも演出が違うので、比較できない)と比べて、まぁ、貫禄負けというか・・・。ぼくがキム(音月桂)推しなのを恨め。(←ひどい/涙)

これから頑張ってください(愛が薄すぎるぞっ/焦)



ジュリエット。

・・・困った。彼女(愛希れいか)については本当に何も知らん(´д`)

元男役だったとしか。

その先入観のせいか、歌声に太さがあったような気がする。カチャ(凪七瑠海)がシシィを演ったときほどではないが。

まあ、今後の月組を観てみないと分からんことだな。



組替え一発目で大健闘の美弥るりかちゃん。

可愛い顔でふっとい低音(笑)

星組時代には、デカデカ男役群の中で苦労していたようだが、きゃしゃな月組にやってきて(でも今回はマギー(星条海斗)が常に隣にいたからなー/苦笑)水を得た魚になってくれるのではないかと期待しています。

「歌の月組」の時代を築き上げてってください!(^^)

・・・あ、これはるりかちゃんへの文句じゃなくて、今ふと思い出したことだが、マーキューシオが死ぬときに、ロミオに「ジュリエットへの愛を貫け」とかいうの、おかしくない? 小池先生。

これ、ヅカ版独特のアレンジだったかな? ACT版ではこんなこと言ってなかった気がする。だって、矛盾するもんねマーキューシオの性格と。



ま、確かにヅカ版演出は、スミレコード(いまさら?)もあって、若干ぬるいのは否めない。

だけど、悪いところばかりでもない。と思う。

本来は“死”しか出てこないサイレントダンサーを、ヅカ版では“愛”も登場させて、最後のシーンでこの二つの象徴を拮抗させるという創りかた、ぼくは好きです。

“愛”と“死”は、常に一体なんだっていう考え方がね。





語り出すともうとめどなくなってしまう大好きな作品なので、このあたりにしときますか。

ううう、来日版が力いっぱい楽しみなんスけど。

早く来い来い〜〜〜〜〜!!!!!!!!!(←だから「!」が多いって)


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