てくてくミーハー道場
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| 2010年01月26日(火) |
『新春浅草歌舞伎』第一部(浅草公会堂) |
昨日は歌舞伎座の昼の部を観るつもりが、半徹夜がたたって大寝坊(必ずやるよな、そういうこと)
せめて『松浦の太鼓』だけでも〜!っともがいたのだが、夕方から家の用事ができてしまい、前夜ムリヤリ仕事を片付けたにもかかわらず、つうか、結局そのせいでポシャりました(−−。)
気を取り直して、本日千穐楽の浅草へ。
板橋に引っ越したら浅草への時間が倍になってしまったので、遅刻しないようにと用心しすぎてすごく早く着いた(^^ゞ
よってまずは浅草寺へ。
今年のぼくの初詣・・・と言いたいのだが、そういや大阪で十日戎に行ったんだった。←なんだと?!(きんきっずらばーの皆さんの心の声)
・・・えっと、あの・・・まぁその・・・その話はまた追々(^^ゞ
で、たった五円のお賽銭で観音様に自己中心的なお願いごとをして、
「そんじゃ、『凶』でも引くか(自棄)」←浅草寺のおみくじは「凶」が一番多いという都市伝説あり
とおみくじ引いたら、なんとコレ「大吉」(な、なんか、罰当たりなことを・・・ぼく・・・/大汗)
でも確か数年前にもこんなことがあった。
その年を振り返っても、記憶に残るような吉事は、何一つなかった。(こら)
「何も起こらなかったことが、大吉だったんだよ」
と、友人に不気味な解説をされた記憶がある(−−;)は、はい、感謝します
ちなみにえべっさんで引いたおみくじは、生まれて初めて見た「半凶」!
文字通りハンキョーランとなって、即行そこらへんに(こらっ)結んで帰ってきました。
今年は観音様を信じて生きていこう。←つくづく身勝手
閑話休題。
「草摺引」
歌舞伎座に行きそびれたので、曽我ものハットトリックならず(_ _ )無念
でもいいや。
どっちがどっちの役を演ってもOKという勘亀コンビで躍動感100%の一幕でした。
ただ、二人ともパワァが有り余りすぎてて、観てる方は正直“観疲れ”がした。
徹頭徹尾MAXで来られるのはツラい。
贅沢ですね。すみません。
でもなんか、観終わって、朝のジョギング帰りみたいな気分になりましたことよ(疲れたけど、心地好い感じ)
「御浜御殿綱豊卿」
はいそうです(?)。今月は三座ひっくるめて、これが一番の期待度でした。
そしたら・・・(おや?)
・・・うん。あれだね(歯切れが悪いぞ!)、ラブちゃんが“仁左衛門の叔父”に似すぎているところは、彼にとって最大の武器であること以上に、これからは様々な不都合となって襲い掛かってくることになるのかもしれん。
しかも、ただ素材が似ているだけで、彼がへたっぴだったら、こんなにがっかりはしなかった。
上手いのに、とっても上手いのに、だけど当然“叔父様”はレベルが違いすぎるから、普通の人よりももっと残念度が大きいのだと思う。
何をやっても最初に「わっ、似てる!」と思われてしまうその素質。
しかし次第に、「でも・・・やっぱ違うよな」と思われてしまうその運命。
クリカンのルパン三世みたいだ(←例えとして適当か?)
今までも思ってたのだが、ラブちゃんは、むしろ“ザ・仁左衛門”ではない役(第二部の宗任みたいな)の方が、ズバリ本人の実力を発揮できて素晴らしいことが多かった。
線の太い役が良い。
しかしまぁ、この綱豊卿は、というか、青果モノはほんとうに難しいですよ。演る方にも観る方にも。
偏差値の高い演目だと、つくづく思ったね。
七之助、男女蔵ちゃんも、教科書を朗読するようなお行儀のよい(悪く言うと、自分のものになってない)お芝居が精いっぱいという感じ。
『悪太郎』の智蓮坊がめっちゃ良かった亀鶴丈も、こちらの江島はなんやらもぞもぞした出来(彼のこういう役どころを初めて見た気がした)
亀ちゃんは、これまたヘンな話、香川照之にいさんの劣化版(失礼だぞ!)みたいな感じで。
いやーだって、照之クンは映像の世界では今や日本一の実力派俳優といっても過言ではないではないですか弥太郎(←どさくさ)
「この人が出てれば安心だ」みたいな。
話は戻るが、梨園というものの成立上、「似てるね」という宿命はみんな背負って生きていくしかないので(ラブちゃんは、その辺の流れからははずれてるはずムニャムニャ←余計なことを言うな)、その辺をハンデにせず武器にして、精進していっていただくしかない。
とにかく力のある人だということは間違いないので、今後も期待して追っかけていきたいと、そう思った次第であります。
「将門」
波野ブラザーズによる所作事にて、今月の七之助のメインな大役。
と意気込んだはいいものの、お昼ごはん後の場内薄暗所作事。←例のフラグが
ゴメン、七之助(T_T) (つうことは、寝たのだな?)
はい・・・寝てしまいました。
でも、最初の見どころである滝夜叉の出は、ちゃんと見たよ。(最も冒頭じゃねえか/叱)
浅草公会堂の花道にはすっぽんがないので、どうやって出てくるんだろう? と思ったら、場内を一瞬真っ暗にして、いつの間にかつけ際に立ってる、というカタチにしていた。
で、うとうとしてるうちにぶっ返りになって、ガマが出てきて、光圀のお兄ちゃんがぐるぐる回転して(あぁ、感想がだんだんバカ口調になっていく・・・)、屋台が崩れて、赤旗をばびゅ〜ん、と翻しておしまい(←とうとうバカ口調に)
そういや、この「赤旗ばびゅ〜ん」は、第二部でもやってたな(こっちは勘太郎の貞任が)
兄弟でマニアックな競演をしたわけだが、この旗、とてつもなく長いので、きれいに捌くのがめっちゃ大変そう。
きれいに翻るように投げて、引いて、太夫さん附け打ちさんと呼吸を合わせて、美しいシルエットになるように担いで終わる、というのは、見た目以上に筋力使いそうです。
二人ともがんばってたのに、寝てしまって大反省。
今度から所作事の前は絶食だ(そういう問題か?)
で、夜は新橋演舞場だったので、ゆっくり浅草を満喫することなく(「大吉」引いたんだから、それで充分では?)東銀座へ向かったのであります。
そういや歌舞伎座も、電光掲示板の「あと○○日」の「○○」が、いよいよ二桁へ突入。
それにつられてか、記念に写真撮る人、写生する人が日に日に増えている様子。
『宇宙戦艦ヤマト』の毎週の終わり方じゃあるまいし(って、四十代以下はたぶん知らんがな)、なんか歌舞伎座の古式ゆかしさとミスマッチであの掲示板は好きじゃないのだが、「いよいよだな」と思うとニワカに愛しくなってきた。
“新”歌舞伎座は外見の雰囲気が変わっちゃう予定とかで既に不満の声続出らしいのだが、ぼくとしては三階席(ぼくの定席)のイスがもっとゆったりとなること(特に、背もたれを高く!)だけを、切に切に望むものでありんす(最後に口調だけ滝夜叉)
あと、三階席からも花道が見えるようにしてほしいわいな(そうなると、値段が大改正しそうだよな・・・)
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