幕夕(まくゆう)の海外旅行日記
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1992年08月27日(木) 26歳 列車→サンクト・ペテルブルク

 ペテルブルクの雰囲気もモスクワと同じだと思ったが、ネフスキー大通りに来て、そうではないことがわかった。幅の広い通りの両側には、床面積の広い建物が並ぶ。グリンカやゴーゴリの像を見つけると、なぜかほっとする。ネバ川の景色はとてもすばらしい。ここに来て初めて、ロシアに来てよかったと思った。
 ホテルも、モスクワのホテルとは同じ国のホテルと思えないほど違う。ただ、外貨バーや外貨ショップは普通のロシア人の世界とはあまりに違いすぎて、ほとんど外国である。
 ホテルから地下鉄でエルミタージュへ行くのは少し不便だ。結構歩かなければならない。エルミタージュを飾っているのは、ギリシャ神話の世界である。初めて本物の宮殿を見た。ロシア文化の展示室は宮殿という感じの部屋だったが、フランスの絵画の部屋はありふれた美術館の展示室だった。一番印象に残ったのは、アレクサンドル一世の巨大な絵。
 ペテルブルクはピョートル一世以後の町だから、ロシアにとっては新しい都市なのだ。それに対して、モスクワにあるのはイワン三世からピョートル一世までと革命以後の歴史で、ペテルブルクと感じが違うのも当然なのだ。ソビエト政府が残していったものも、歴史上の事実として見つめるべきだと思った。




幕の内弁当の夕食 [MAIL]

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