2006年12月31日(日)...最後
液晶に映る煌びやかな祝賀に心臓の底が軽く軋んだ。華やかな衣装と流れるメロディに、酷く重苦しい感情がざわざわと頭を擡げた。暖かいリビングには到底似つかわしくない其れはぐるぐると思考を封じて、世界を暗転させる。何の前触れもなく浮かんだ其の言葉は、何故だか途轍も無くただ、哀しい。
2006年12月24日(日)...聖誕祭
疲れたと助けてがぐるぐると出口を探している。本当は何時も眼の前には安穏を含む選択肢が転がっているのに、如何して未だ無視を決め込んでいるのだろう。
2006年12月17日(日)...磨耗
もう、疲れた。そう吐き出す言葉はいつも視野を薄っすらと白くさせるだけで、何の解決にもならない。足元から這い上がる冷気はずるずると活力を奪って、展望を持たない何か、は確約を含まずただ現状から逃れるためだけに扉を開いていた。
2006年12月15日(金)...日の出
胃袋を漂う目玉焼きの、黄身にそっくりだと思った。突き刺したなら、オレンジの何か途轍もなく大きなものがぐにゃりと空に溶け出して仕舞う様な気さえする。
2006年12月14日(木)...寒い
冬は苦手だと、思った。世の中の意図が何時もより少し、気持ちを億劫にさせる。イルミネイションに中てられたひと恋しさが心臓の底でぐるぐると燻っていた。
2006年12月07日(木)...安息
疲労が心地良く世界を覆って、眠気が思考を緩やかに殺してゆく。