梅子の屋根裏部屋

2015年09月16日(水) 日記:芥川賞と私の間

最近評判の芥川賞受賞作を二つ読んでみた。最近は面白いもの読みやすいものばかりだったので、芥川賞…ちょっと久しぶりな感じ。でも、二つともとてもスピード感というか疾走感があって、面白かった。で、お笑いの世界は知らない世界だけど、介護の…というか老人の話は身近なのでよりいっそう面白かったのだ。

で、実家に行ってきた。私は古い紬の着物が欲しくてたまらないのだけど、誰それの形見分けにもらった・・・とか言って、私の欲しい心がくすぐったあと、「死んだら好きにしたらいいよ」と母は言うのだ。いくつか帯留めを見せてくれて、中の一つはとても欲しいと思ったので、勇気を出して「ちょうだい」と言ったらくれて、それは嬉しかったけど、他のものはもうちょっと私が年を取ったらあげる…と、またタンスの中へ戻したのだった。私十分年取ってますけど?

「死んだら・・・云々」は年寄りの常套文句。本の中のおじいさんもしょっちゅういうのだ。「じいちゃんはもう死んだらよか」って。

私があれやこれや欲しいと思うのは「早く死んで」って思うのと同じかも。



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