時計の針が戻るなら


時計の針が戻るなら

		マサミ

■■■
■■
■　待っててね

Sさんが頻繁に、私に愛情を確認するようになった。

不安なんだろうな。

『私には、もうマサちゃんしかいないからね。』

って言ったSさん。

メール辞めるって言ったけど
心細くなると
確認のメールをしてくる。

不安そうなメールを見て
私は

「待てるから大丈夫、不安にならないで下さい。」

って必ず言う。

電話もときどきするようになった。
電話をすると、不安だった気持ちが安心するんだって。

出来るだけ、不安にならないように
してあげたいって思うけど

きちんと離婚するまでは
絶対に２人で会わないって約束した。

秋までには落ち着けるかなぁ。
我慢するって決めたから
絶対わがまま言わない。

『待っててね』

って言ってくれたから
待ってるって決めたんだし。

2009年06月26日(金)

■■■
■■
■　離れる

『離れることにした。もう決めた』

Sさんから電話で言われた。

離婚することになった。
でも、たぶん私と一緒になる気もないんだと思う。

私もそれでいいと思った。

疲れたSさんが
少し回復するまで
離れることにしようって思った。

Sさんに
『離婚するまでは、誠意を持って
全力で奥さんに接するから
その間は、メールも一切辞める。』
って言われて

Sさんは、意外とまともな人だったんだなって
思った。

『全部きちんとするまで
時間がかかるかもしれないけど
待ってほしいし
もし、待ってくれるなら
その後ゆっくり進んでいけたらいいなって思ってる。

マサちゃんは、もう余計な心配しなくていいから。』

って言ってくれた。

でも、素直に喜べなかった。
一緒にいることを望んだのに
離婚するって聞いて
凄い複雑な気持ちになった。

罪悪感でいっぱい。
でも、そんなこと考えた方が
ここまで悩んだSさんにも失礼だし
奥さんに対しても凄い失礼だし

私は、とにかく
今はSさんを待って
彼を幸せにしてあげようって思った。

2009年06月25日(木)

■■■
■■
■　泣いた日

今日、私もSさんもお休み。

一昨日、色んな不安と色々Sさん以外の事が重なって
凄い泣いた。

多分、Sさんの前であんなに泣いたのは
２回目。

私はあんまりSさんの事で
弱気な事を言ったり
ましてや泣いたことなんてなかったから

そんなに不安に思っていたんだ
って凄くショックだったらしい。

でも、一度出た涙を止められなかった。
悲しくて悲しくて
涙がポロポロ出てきてしまって
凄い泣いた。

昨日、Sさんの様子がおかしくて
私もなんだか疲れてしまって

きっともう、Sさんは終わりにする気なんだって
なんとなくそう感じたから

終わりたいて言われたら、
もうこれ以上Sさんに思いを伝えるのは
本当に辞めようって思った。

昨日、一つプロジェクトが終わって
今まで気が張ってたものが
プツっと切れてしまって

何か色んなことが
これで終わったのかなって思って

Sさんに『お疲れ様。結果残せて本当に良かったね。』
っていうメールに

「でも、色んなことがこれで終わっちゃったのかなって思った。」

って返事をした。

今日の朝

『一つだけ聞いて言い？
「色んなことが終わった気がした」ってメール
私たちの事も含まれてるの？
直感的に、そう感じ取ったのかなって思ったんだけど』

って、メールが来たから

「昨日の朝の様子を見て
もう一緒にいないことを選んだんだろうなって
凄くそんな気がした。」

って返したら

『もう、メールも辞めて
嫁とやり直そうと思ってた。
世間的にもそれが楽な道だと思ったし
ズルイけど、逃げようと思ってた。

でも、何度考えても
結局私は嫁にそのことを言えずにいて
マサちゃんとの小さな幸せを望んでしまうんです。』

そう返ってきた。

でも、これ以上悩む必要あるのかな？
Sさん追いこんで良いことあるのかな？

とか、ずっと考えてて
もう、私から終わろうって言おうって決意し

電話をその後かけた。

Sさんに

「今までずっと、どうやったら一緒にいられるのか
凄い考えていたけど
Sさんが、もう本当に辛くて
奥さんとやり直そうって思ってる気持ちが強いんだし
私はもう
終わりにしようと思った。」

って途中で言葉に詰まって
泣いてしまったけど
そう伝えた。

「もう私はいいよ。」

って言ったら

『俺だって、一緒にいたいと思うから
こうやって悩んでるんだよ。
何度、嫁とやり直す事の方が楽だし
それが最善の方法だって思っても
マサちゃんとの子供が欲しいって凄く願ってしまうし
一緒にいたいって思うし
そういう気持ちを抑えることが出来なくて
未だに答えが出せない。』

私は「やめる」って言ったら

『わかった』

って言われると思ってたから
拍子ぬけしてしまって

「うんうん」

って泣きながら返事しか出来なかった

『もう少しだけ待ってほしい。』

今回初めてそう言われた。

『メールじゃだめだね。
上手く伝わらない。
最近、忙しかったから
コミュニケーションも中々とれなかったし
今日こうやって、話せて良かった。
声聞いて、凄くホッとしたんだよ。』

これ以上期待して
待ってる意味あるのかなぁ。

でも、まだ終わりにならなくて良かったって
思った。

少しだけ
私もホッとしたのにね。

2009年06月23日(火)

■■■
■■
■　期待なんて

しちゃいけない。

そう思って、何度無理だ無理だって思ったんだろう。

彼を支えるのは私の仕事？
本当に？

だって、Sさんは未だに決めてないじゃん。

あれから一週間が経った。
でも何も変って無い。

奥さんも、Sさんも、私も。
何も変わらず。

まだ迷ってる。
何で？
さっさと奥さんの元に帰ればいいじゃん。
でも、私もズルいから
自分から「終わりにしたい。」って言えない。

まだ心のどこかで、期待しているから。
一緒にいられるんじゃないのかな。って。

でも、絶対最後は戻って終わりな気がする。
何だかんだ言って
やっぱり妻ってでかい。

私なんて
何にもないもん。

おしまいおしまい。
早く答え出して
落ち込んで
忘れられたらいいのに。

2009年06月20日(土)

■■■
■■
■　言えない

「もう終わりにしよう？」

って言えない。

３時間かかって
さようならのメールを作った。

答えを出せないのは
私への愛情よりも、奥さんへの情が強いから。

それも愛情なんじゃないかと思う。

こんな中途半端で

「離婚するか、しないかは半々だ。」

って言われて、期待して
ホイホイ待つ理由がどこにあるの？

そんなに、私はレベルの低い次元でしかないの？

そう考えたら、この人から離れることが
一番いい方法なんじゃないかと思った。

「一緒に頑張ろう」

って言ってくれたら
それだけで、たぶん信じて待つことが出来るのに。

「自分がどうしたいのか、わからない」

って、ここまで来て言われても

あなたがわからないことは
私にはもっとわからないよ。

期待して期待して
駄目だった時

自分は耐えられるのかなぁ？
多分耐えられないだろうなぁ。

もう仕事にも行けないよな。

って考えたら

私から離れるって言えば
全て終わるんじゃないのかな。

って思った。

メールを作って
送ろうと思ったけど
送れなかった。

メールを作ったのが２日前。

何度も何度も読み直して

これでいいんだよ！
間違ってない！

って思っても
どうしても送信できない。

なんでここまで来て
期待してるんだろう。
馬鹿じゃないの。

どうせ、あっという間に
奥さんの場所に帰るのにね。

何にも残らない。
虚しいなー。

でも、メールが送れない。
終わりにしようって言えない。

2009年06月18日(木)

■■■
■■
■　変わる変わる

毎日毎日悩む。

一緒にいることが本当に幸せなのかな？
それとも、離れた方が幸せなのかな？

最低な程、人を傷つけて
一緒になった先は
後悔とか全くないっていえるのかな？

Sさんは、奥さんに全てを話した。

でもそれは自分がスッキリしたかったからなのか
私と一緒にいたいからなのか

正直なところわからない。

奥さんは家を出て行った。

でも、まだ離婚をするって決定してない。

Sさんが迷っているから。

・私と一緒になるのか
・これからも奥さんと一緒にいるのか

Sさんは、ここにきても
まだ決められない。

宙ぶらりん。

私には、奥さんが出て行って
悲しくて仕方がなかったって言った。
彼女をこれ以上傷つけたくないとも言った。

じゃぁ、戻るんだね。
やり直すなら、今しかないよ。

って言ったら

でも、自分の気持ちに正直に生きるなら
あなたと一緒にいる事を選びたい。

って言った。

私には、何も決定権もなければ
悲しいとか辛いとか
そんなこと口に出す権利もないと思う。

だから、Sさんの前では絶対今はなかないし
弱音も吐かないし
甘えたりしない。

期待してしまうから。

奥さんは、この別居期間は一切私と連絡しないでと
Sさんに言ったらしい。

当たり前だよね。

私もそのつもりだった。
そもそも、私と連絡を取り続けても
Sさんが挟まれて
余計辛くなるんじゃないかと思ったから

答えが出るまで
私はメールしないって伝えた。

でも、Sさんは毎日連絡してくるし
昨日も会いにきた。

これで、やっぱり私じゃなくって
奥さんとやり直すって言われたら

私って本当に何？
って絶対思う。

親友には

もう疲れきるだけだから
終わりにした方がいいよ。

って言われた。

それでも、私から「辞めたい」って言えないのは
まだ好きで
一緒にいたいって
この後に及んでも思うから。

馬鹿すぎる

2009年06月16日(火)

■■■
■■
■　救われる

Sさんは、何度も私に救われて
支えて貰ったって言うけど

本当はいつも支えてもらってるのは
私の方で
いつも救われる気持ちになる。

昨日も、絶縁状態の父親の手術の日で
８時間の手術の後
ICUに入り
ICUに入っている間
待合室で待機しててくださいって言われた。

一体いつまで
この空間にいなきゃいけないんだろう？
とか悶々と考えてしまったけど

Sさんが、私とメールするために
仕事しながら夜中まで家に帰らないでくれた。

「マサちゃんの不安を、少しでも受け止めてあげたいよ。」

って言ってくれて

結局０時過ぎまで、会社に残ってくれた。

手術の前、病院に向かう時も
会社から病院まで

「私の事、つかって。送って行くから」

って言って病院まで送ってくれた。

不安だった私の顔を見て
ずっと手を握ってくれたSさん。

こんな時でも、病院に行っても
父親の顔を見ることが出来ない私は
冷たい人間だなって思ったけど

Sさんは
「私も似たような気持ちだったから。」
って、メールでずっと励ましてくれた。

会いたいなって思ってたら

「マサちゃんを早く抱きしめたい。
　私だけのマサちゃんでいて欲しい。
　私は可笑しいね。（苦笑）」

って、メールが来て
なんか凄くホッとした。

ありがとう。
こんな時だからこそ
とっても救われたよ。

2009年06月02日(火)

≪

≫

初日