舌の色はピンク
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2007年03月31日(土) 月刊シュールジャーニー アキバ編

昔のバイト仲間で編成された
「月刊シュールジャーニー」という組織があって、
別に何も発刊しないし
旅に出るわけでもないけれど、
ただ単に語呂のよさから勢いで立ち上がったお遊び集団に過ぎなく
ラーメンツアーとか
アメリカ特撮映画鑑賞会とか
まぁ若者らしいコトをしている。

今回のテーマは「アキバ通になろう!」だった。

発端は大塚で猫耳女と絡んだこと(日記3/4)。
実は以前も似たような顔ぶれでアキバに行っていて、
でもそのときは情報不足からあんまり楽しめず、
今回は前に参加できなかったメンバーも加えてリベンジを企てたのだった。
反省を知らぬ僕たちは今回もまったく懲りずに
ノープランの行き当たりばったり作戦を決行。
超面白かった。

/

メイド喫茶はガチだろ。
っつーコンセンサスから、テキトーにぶらついて発見した店に入って驚愕。
「ファミコン席もただいま空いてますが、いかがなさいますかぁ?」
ファファファファミコン席だとォーッ
テンションが上がりまくる成人男子4人。
案内されてみると、広めの店内の中心に設置された巨大なモニター、
そしてファミコン、20程度のカセットソフト……
あ 熱い 熱すぎるぜ!
他の客に注目されながら
マリオや魔界村やスパルタンXなどのレトロゲーに盛り上がりまくり、
完全にメイドそっちのけだった。
むしろメイド邪魔だよみたいな。
ファミコンしてる感覚も、友達の家のニュアンスに近いものがあり、
こっちがゲームしてんのに
ときどき声をかけてくるメイドが
「友達ん家のお母さんみてぇだな!」
ってことになって僕らはお母さん喫茶と名づけてゲラゲラ笑った。

メイドさんは「これだから男の子って……!」といった反応を見せてくれて
そこだけもえた。
いやそれは勝手のいい妄想か。
完全に童心に帰った僕らは
「お前んちいっぱいファミコンソフトあんな!」
「お前んちのお母さん美人だな! コーヒーうめぇし!」
とか仲間内で言い合ってゲラッゲラ笑ってたんで
正直迷惑な客だったかもしれない。
なんと言ってもメイドさんそっちのけだし。

「食器お下げいたしまーす」
(何だよ母さん早く部屋でてけよ……! 今盛り上がってんとこなのに…!)

/

あと道端でアイドルグループみたいな連中がコスプレしてて、
「「「「わたしたちー」」」」
「「「「四人揃ってー」」」」
「「「「フジケイコでーす☆」」」」
とか叫んでいた。
いったい誰がフジケイコなんだ。
ボンジョビかお前ら。

/

その後飲み屋を探して、
ヨドバシの最上階にある飲食フロアーに行って
これまたテキトーに入った無国籍料理店が
安くて美味くて量も盛りだくさんの大当たり。
大満足だった。
アキバ極めたと思った。

どの店でも「月刊シュールジャーニー」で領収書をきってもらっている。
体裁だけは取材気取り。そんな企業ありやしないのに。


2007年03月30日(金) ガーン

紅茶飲もっ☆
と思って湯を沸かそうとしたら
ガスがつかない。

……。

郵便受けを確認すると
はたして東ガスから
「金を支払わぬ不埒な不届き者に供給するガスはない。
無法の無頼漢に対する我々からの制裁である。かしこ」
という旨の犯行声明を記した届けがたしかにある。

ていうか待待待待待てよって、
請求書来たか!?
12月分未払いって、えー、
1月2月分は払ってあるからなあ、
間違って他の郵便物と一緒に捨てちゃったか!?
なんにせよ止められたことに違いはないし、
しかも土日を挟む巧妙な手口にはしてやられた。

ウッワーひどい、アホか!
アホか! 俺は!
わー わー 銭湯行こう銭湯!

/

手っ取り早く引き落としにしていれば
生ずることもなきアクシデントではあったけど
目に見えないところで自分の金が動くよりは
毎回 数千円とはいえ確実な支出を逐一実感したいために
現金払いを続けているので。
しかしウームまさかガス止められるとはなぁ。
なんかベタな一人暮らしの問題例って感じだ。

ガス止められたってことは
風呂が沸かせないから銭湯行かなきゃいけない、
お湯が沸かせないから紅茶飲みたきゃ店行かないといけない、
料理もできない……
……いやあんま困んないな?
普通に数日は過ごせそうだ。


2007年03月29日(木) バンソーコーでいいじゃん

蚊、貝、イルカ、会計、印象、運動会、インセンティブ、
ブエノスアイレス、スーパーマーケット、トップマネージメント、
東京理科大学、クラミジア感染症、宇宙論的証明

↑文字数を一文字づつ増やすしりとり。
一人でも遊べる。電車待ちのあいまがお薦め。
二人でやってみたらえらく冗長でチョー盛り下がった。

/

自分のボキャブラリーの貧困を嘆くことは多々あり
例を挙げるなら「バンドエイド」なる単語が思い出せず
今までに幾度も窮地を迎えてきた。
どうしても「絆創膏」がちらつきその地点で堂々巡りしてしまう。
バン までは辿り着くのに
この思考法においては バン より先の前途が
暗闇の密室に閉ざされ何も先に見えなくなる。

現に今日の昼
「そうだバンドエイドのことを日記に書こう。
さすがに日記の話題に挙げれば海馬に焼きつくぞ」と
現実的かつ建設的な立案にほくそ笑みながら
実行を怠らぬよう脳内表明したにも関わらず
つい今しがたキーボードを打とうとしても
もう忘れているのだった。
バン……バンなんとか……バン…
バン…ババンババンバンバンいや違う……これはドリフだ……
10分かかった。

/

幼いころにバンドエイドによる危害を被り
おぞましいトラウマとなって深層に住む自我がその存在を拒否している……
とは考えにくいし、
はたまた前世でバンドエイドを犯人とする
陰惨な事故に見舞われ生涯を終えた……
なんて考えたくもないし、
さっぱり原因がわからない。

心の傷、を原因にあげる段階で
なにかひとつウマイこと言えそうな気配も感じたけれど
寒いに過ぎる事態に陥りそうな予断にひざまずき
いちかばちかの挑戦も放棄した惰気が
いくじなしの実を結ぼうとも
それを忸怩、慙愧。とすらも解さずに
英断と呼んで愛する僕は今日も元気です。
自分の話に耳を傾けてくれた人様を煙に巻いて
目線を主題から遠ざけさせてしまうことが特技です。


2007年03月22日(木) 踊る官僚

内閣府が編集している経済財政白書を
昨日今日と読んでたのだけれど
内閣なかなかやってくれるというか
気が触れてますな。

各年代の労働力、生産年齢人口の増減について述べている項で
当然ながらも国内における人口減少問題が挙げられていて、
このままでは日本の人口減りすぎちゃうよ大変だよ…
っていう旨の常套句が並んだ最後に
「今後、出世率と死亡率が2000年の水準で一定に推移した場合、
3300年には日本の人口は2人になるとの試算がある」
と記されている。

へそで茶を沸かすなんて簡単なことだと実感した。

いや、そりゃ算術的に漸減さしていけばそうなるだろうさ、
一向に試算だってしてくれても構わんですよな、
でもわざわざ記載するってギャグ……か?
中学生の自由研究レポートのテンションじゃねーか!
少なくとも僕は電車内で吹いちまった、
人口2人は果てしなくツボなのだった。
良識ある一般乗客を装うことに全身全霊を尽くしたけども
けっこうこらえきれなくて
ゲフンガフン咳をしている変な男に成り下がってしまった。

人口2人の日本て ほんとどんな社会ですかって

やっぱ「需要と供給が重要だ。」とか言ってるんだろか 、
「治安は維持したい」「失業率が50%に達した」 「まずいぞ円が暴落している!」とか。
人口2人なのに…。
あぁでも楽しそうだ。
こんな楽しい想像を膨らまさせてくれた
天才的官僚に感謝する。

なんか内閣連中(財政政策周り)のイメージが一変。
随分と楽しそうなところのようなしてきた。
「ちょ、これ記載しときゃウケんじゃね?」
「ヤバくね? シャレんなんなくね?」
「バレなきゃいいんじゃね? 小さく載せるわ」
「マジで!? お前マジウケんだけど!」
的な。


2007年03月19日(月) 大病

僕は6歳のころに
「アレルギー性紫斑症」という
当時の医者いわく「よくわかんない病気」を患い、
少なくとも7年はベッドの上だろうと宣告され
入院していたことがある。
なにせ「よくわかんない」ものだから
病院も対処に困っていたらしい。
母親はそんな病院に不信感を抱いて反発的だった。

入院して10日も経ったころ、
幼き僕は味気ない栄養食に飽きてしまい
スイカが食べたいと母にねだった
「ダメよ、我慢なさい」
「スイカがたべたい」
「我慢できないの?」
「たべたい」
「……じゃあ、一応お医者さんに掛け合ってみるからね」

粘りに粘った交渉の末
一口だけなら問題ないでしょうと渋々承諾する医者の言質を得て、
翌日母はスイカを買い病室で一口食べさせてくれた。
「おいしい?」
「おいしい。もっとたべたい」
「一口だけって言われてるからね」
「たべたいよ」
「……」
母はどちらかというと厳格な方だったけど、
なぜかこの時は僕のワガママを聞いてくれたのだった。
調子に乗った僕はこの夜スイカを一個丸ごとたいらげた。

翌日
信じられない量の鼻血が
真っ黒い膿をともなって、出た。
狂的なまでに慌てふためく医者に対し
昨夜のスイカの件を母は堂々と白状して、
病室は怒号と血に支配されていた。

そして更に翌日、
入院から12日を経て、鼻血騒動も一段落ついたころ、
「よくわかんない病気」は
「よくわかんない」ままに治ってしまった。
その後数日間様子を見て、僕は無事に退院した。

/

「よくわかんない病気」なのに
医者がどうして7年入院という数値を叩きだせたのかとか
スイカと鼻血と疾患全治の相関性の根拠がないとか
ヤブ医者おつとか
ツッコミどころは多くあるけども、
今でもあれはスイカのおかげだったと信じているし、
あの日あの時あの場所でスイカに会えなかったら
人生は悲惨なものになってたはずだ。

/

そんなわけで、スイカ様のおかげで
僕はこんにち無事に生きながらえているのです。
このお話は「スイカじゃなければ……!」って思う。
なんだかひどくマヌケだ。
鼻血もあまりいただけない。
ストーリー上のアイテムとして、
もしもスイカが苺で、鼻血が吐血だったなら
そこそこ「いい話」「奇跡的な体験談」としても語れるのかもしれない。
スイカはだめだ。命の恩スイカを蔑みたくはないけれど、だめだ。
スイカ割りなんて遊戯がまさしくスイカの地位を象徴している。
半裸姿の霊長類に雑菌だらけの棒で
汚らしく叩き割られるスイカ。しかも余興。
いじめられっ子だ。


2007年03月18日(日) 星降る夜に

「今夜は星が綺麗だね」
「あ、意外とけっこうロマンチックなんだね〜」
「"星の影響"を意味するイタリア語って知ってるかい?」
「えー。わかんないよー」
「"インフルエンザ"さ!」
「きゃあ知的! 抱いて!」

この口説き文句を誰か盗んでくれないものだろうか。


2007年03月17日(土) 発想

ジャスくんが
「"パクる"って言葉はしっくりこない。
"盗む"の意味に対して語感が対応していない。
ほかに何か言い方はないものか?」
と面白げなお題を出していたので
後日タケシンくんに相談してみたところ

「そうだなぁ……"引っ越す"」

コイツ…!
つねづねアホだと思ってたけど
甘かった、
そこらのアホをはるかに凌駕する勢いのアホ。アホオブザセンチュリー。

略奪により物品の所有権を移らせることで"引っ越す"て……。
絶対にアホ。
すごいなぁ、僕がいくらアホに近づく努力をしても
辿り着けない境地を感じて虚しくなった。
10歳の頃にはどんな大人よりも上手い絵が描けたピカソも
子供の絵を描くのに一生かかったというのに
この男はいとも容易く幼い目線を保ってるとでもいうのか、
単に痴愚とも罵れない
天から授かってる才覚におののくばかりだった。


2007年03月16日(金) ココロのスキマを埋めないで

恐怖を、
身に迫る恐怖と
死に連結させるグロテスクな恐怖と
想像により喚起・増長される恐怖の三つに大別したとき、
映画・小説などのホラー作品では
上二つには結構強くて、
三つ目も夜中寝るときにちょっとクるくらいであり、
リアルタイムで恐怖することはほぼないんだけど、
「笑ゥせぇるすまん」には耐え切れない。
こわすぎる。
見ながらずっと恐い。

幼少時に植えつけられた
笑ゥせぇるすまんの恐怖は
原体験として今でも尾を引いている。
喪黒福造の真っ黒いビジュアル、
けたたましい笑い声、
不自然なほど緩慢な所作、
左右に揺れる独特の歩法、
得体の知れぬばかりの素性と背後関係、
そして顧客に次々と投じられる不幸への布石……。
あいつは全てがこわい。というかこわくないところがない。
「しごとをしているなやんだおとなたち」が
毎回享楽の一瞬後には凋落していく物語が
社会のことなぞ何も知らない少年には酷に過ぎたのだった。
皮肉の利いた啓発的なメッセージがこれまた
「おとなたちのしゃかいはこんなのか
みらいはあんこくだ」
てな風に少年に暗い影を落とさせる因子となり
僕はTVを消してもいつまでも怯えてた。
なんといってもあの顔で丸い指を画面に突き刺し
ドーン! ってするのがギャー!

/

恐がる幼い僕に対して
兄はよく
「笑わないせぇるすまん」
という即興創作話を聞かせてくれた。
要はなんてことない普通のセールスマンの話に成り下がってる
トンデモクオリティのストーリーながらも、
このトラウマを緩和するには多少の効果があった。

しかしさっきYoutubeで
当該アニメイションを不意に見つけてしまい、
恐いもの見たさ、喪黒見たさで鑑賞してみたら
やっぱ恐いっていうか ドーン! ギャー!


2007年03月15日(木) 家庭の美学2

やっぱり僕の家族仲は冷めている。
陽気極まる明るい母、
計画家でインテリな長男、
遊び人でアウトドア志向の次男、
何事にも兄二人の間をいく末っ子の僕……っていう4人構成。
2年ほど前まで実家に一緒に住んでいた。

/

僕ら息子3人には暗黙の了解といおうか、
いつしれずと出来上がっていた絶対的ルールがある。
「家族の前で笑顔を見せない」
それも徹底して…だ。

外向性をいかしてマシンガントークをする母に
息子は耳を傾けながらもまったく笑わないし、
夕食時にバラエティ番組を見ていて
面白い場面に見舞われても
必死で笑いを堪えている男たちがそこにはいる。
なんだこのルール。自分で書いてて不思議になってきた。
でも兄弟でそれを話し合ったこともなく(そもそも会話がほぼ無い)、
自然と発生した取り決め事なのだ。

とはいえ僕たち兄弟は家庭内ツンデレなので
優しさに似た言動をふとした瞬間に垣間見せてしまい
「冷めた家族」の装いが儚くもはがれてしまうことがある。
その気の緩みを母はすかさず察知し、曲解し、歪曲し、
「私の息子たちは普段冷たいくせに実はこんなにも(略)」
と己のブログにしたため、
大勢から好意的なコメントを賜って喜悦に浸るのだ。
いたい。

/

海外ドラマのフルハウスみたいな家族愛の真逆を突っ走るも、
こんな家族はこんな家族でアリなんではないでしょうか。
なんてなことを家族仲円満な悪友に打ち明けてみたら
「俺には考えられねーよ! 全ッ然理解できねーよ! アホか!」
と一蹴された。


2007年03月14日(水) 家庭の美学

勤務中は職場でも携帯の携帯はOKで
職務を全うしていれば
メール確認くらいなら可、
電話はダメだけど……てなルールがあるらしく
僕も倣って常備してるのだけど
今日昼過ぎに凄まじい勢いで着信があった。
叔父叔母祖母、のべ5人の親戚から
容赦のないコール、コール、コール!
そのくせ一親等二親等に該する家族からの電話はない。
母親が死んだのかと思われた。
実家にいる兄ともども現代社会の闇にそうぐうし
惨殺されて
一家で生き残った末男の僕だけがマスコミに追われ
世間の視線から逃れようとするも精神は荒んでいき……
といったところまで邪推は進んだ。

定時を終えて確認してみるに、
どうやら昨日から母淑子に連絡が取れないから
心配しているだけだったとのこと。
親戚一同を巻き込んだ当事者は旅行中でしたという安らかなオチ。

/

うちの母親の兄弟5人は仲良すぎで
各々家庭を築いてるのに
親友みたいな付き合いをしている。

反面、我が家3人の兄弟仲といえば
お互いのプライベートなんか全然知らないし
全員それぞれ麻雀牌持ってるのに卓を交わしたことなんてついぞ無いし
3人とも寄生獣(漫画)を全巻揃えてたりする。貸し借りしろよ。
決して仲悪いわけでもなしに
まったく仲良くないこの関係をしばしば親戚に注意されたりだとか。
たしかに次兄とここ10年で会話した時間なんて
全部をギュッと詰めても2分に満たないから反論できやしない。
それでいてちゃんと独自の兄弟仲が調和、成立しているから不思議。

明日に続きます。


2007年03月13日(火) 常識感

義務教育を終える頃まで
「ゴランノスポンサー」というスポンサーが実在して
業界に幅を利かせていると信じていたことを思い出した。


2007年03月12日(月) こども

電車内で母親を
「おかあさま」
と呼ぶ幼児がいてなごんだ。
ドラえもんの絵本なんか広げちゃってまあ。無垢!
10年後もそう呼んでいて欲しいなぁと思った。
今日も僕の視界が許す限りの世界はへいわ。

/

たぶん日本一書籍パワーにあふれている町に毎日通っている。
いとも簡単に触発され
最近やや離れがちだった活字がまた愛しくなった。
三島由紀夫の中篇「女神」すっげ面白かった。
続いても彼が著した「葉隠入門」を購読したいと目論み。


2007年03月11日(日) 男はつらいよ

フーテンの寅さん、とかいうけど
このフーテンを辞書で引くと
「定職をもたずぶらぶらしていること」だけでなく
「精神状態が異常であること」とも載っていることに気付いた。
下町気風庶民代表、精神状態が異常の寅さん。
あまりお近づきになりたくはない。


2007年03月10日(土) 能ある鷹はトランスフォームする

尊敬すべき先輩のお言葉。
爪を隠している鷹なんてまだマシで、
実際に恐ろしくあるのは
しゃばい爪を敢えて見せつけ
「プゲラ! アイツ爪見えてんじゃん能無し鷹ww」
と獲物が近づいてきたところに
密かに体内で生成していた毒汁を吐くような捕食者が
もっとも恐ろしいとのこと(毒汁…?)。
「もし俺が鷹なら、爪とかそういう攻撃手段を隠す前に、
まず鷹であることを悟らせないね。
人間にトランスフォームして油断を誘うよ。
真の能ある鷹はトランスフォームする」
何者だ。


2007年03月08日(木) 花粉SHOW

↑うおお超☆くだらねえええええこと言っちまったあああああ。
いやいやいいかぁたまにはな、ガス抜きガス抜き……。

/

そういうわけで花粉の舞う季節がやってきた。
僕は涙とクシャミがでる。
中学ん時に授業中ボロボロ泣いてたら
先生に放課後呼び出されて
いじめ的な心配をされたことがあったけど
内心オイシイとか思ってた。

くしゃみ(の仕方)は小学校の時点で自ら矯正した。
人にナメられることが大嫌いだった僕は
「くしゃみに失敗するとネタにされる」
「なんとかスマートにしなければ」
という強迫観念に追われ
限りなく咳に近いとしか傍目からは伺えないくしゃみを
試行錯誤の上開発したのだった。
今ではかなり付き合いの長い友達にすら
僕がくしゃみしているところを見たことないといわれる。
己のくしゃみ技巧が認められた光栄。
とても地味ながらとても嬉しい。
舞い上がってしまうばかりなのだ。花粉よりもね。
↑うおおおおまぁたくっだらねえジョーク☆かましちまったああああ。

/

花粉症は僕もけっこう敏感だけれどそれよりも
僕を産み育てた女、すなわち母が
比肩しえないほどに劇的なレベルに達していて不気味。
時期になると寝込む。
涙とくしゃみと鼻と頭痛と微熱と悪寒と眩暈が発症し
料理に代表される家事全般からの離脱を訴え
日がな一日布団にもぐりこみ
外から花粉を運輸してきた息子たちを嫌悪のまなざしで迎え
これぞグロッキー。といった様相をわかりやすく体現してくれる。

そんな悲惨な女が身近にいると
かのニーチェも「最良の薬は何か? 勝利だ」との
アフォリズムを残している通り
得体の知れぬ優越感で症状が緩和される。

今はひとり暮らしなのでこの効果が適用されずに、ちょっと辛い。
ひとり暮らししていて辛いことのひとつ。。


2007年03月06日(火) イッツソー。

言語とは基本的には
(論理や想起などの絶対的な感得機能を除けば)
異なる主体に向けての相互理解、情報伝達の実現に
強く作用する高等処理能芸だと思うんですが

「あっそ。」って言葉はひどすぎる。
分娩室からシャバの世に裸で放り出されて二十余年、
僕はたぶんこの言葉をまともに用いたことは一度もありません。
発話による会話相手の思惟現出力学をいなすばかりか、
相手の存在性までを否定するかのような
最悪の日本語じゃないでしょうか。

「あっそ。」の「あ」の発音に際して
鼻で笑うような吐息を交えながら
続く促音に向けて醜く頬を緩ませることも怠らずして
侮蔑劇のフィナーレに達する「そ」に呆けたアクセントを添えれば
この言葉によるゆるやかな攻撃性は完成します。
攻撃性といえども針のような先端鋭角的刺激を及ぼすわけでなく、
豆打汁にクリームを落とした水分を和えた雨が
音も無く身に染み五臓六腑に泥濘を組成するような、
ひどく濁っている緩慢なダメージを与えると評して差し支えありますまい。
辟易するあまり反吐を出すだけの胆力も殺がれる痛手を被ります。
不快推及をして初めてそのレゾンデートルを満たす他ない
極めて粗悪な低劣措辞としか僕には了解しえません。

/

「あっそ。って相槌はムカつく」
の1行に要約できる前置きはさておきとして、本題に入ります。
女性の「あら、そう」は
限りなく美麗な日本語だと思うのです。
この違いはなんなのだろう。
あら、そう。なはんて風にいなされたいなぁなどと
電車に揺られながら妄念遊びを頃日嗜んでいるのでした。


2007年03月05日(月) 暴風雨

外の暴風がひどい。
風が吹けば俺が怒るとはよく言ったもので、
傘も壊れるし
壊れる間際なんとかコーモリにさすまいと
ふんとうしていた僕の努力も虚しく
結局ホネまで折れて原型をとどめなくなった傘に
嘆きを隠し切れないこの青年の茶番劇の一部始終を
物憂げに眺めていた幼児からは嘲笑されるし
なんにも楽しくない。


2007年03月04日(日) 会話

「こんばんはー! すき焼きやってますよー
お兄さんたちどうですかァ、メイドさんもいますよ、
このチケットで1000円割引になります!」
 「へぇ、そうなんですか」
「可愛い子揃いですよ」
 「大人気店ですか?」
「えっとォー。他にも店舗あるんですけど
結構ムラがあるっていうかァ、
ぶっちゃけ可愛いくない子多かったりするんですよ、
でもうちの店は安定してるんですよ!」
 「看板に、店名はタモリが命名したってありますけど……
 え、これ、マジですか」
「なんかァーラジオでなんかやってたらしいんですよォー」
 「え、ラジオで何ですか」
「タモリがァー、はい、そうなんですよー」
 「……はぁ、なるほど。ところで、大人気店ですか?」
「うちは女の子が安定、安定してるんですよー。
それにィ立地的なこともあって、
結構すいてるから入りやすいですよ!」
 「え、すいてるんですか?」
「お客さんの席ごとに女の子が一人ついて、
焼いてあげるっていうサービスもうちはあるんですよー」
 「お姉さん面白い人ですね」
「(笑) ありがとうございますゥ」
 「じゃあ、まぁ、検討してみますよ」
「絶対来てくださいねー☆」
 「さようなら」

(20070304/れどれ・タケシン・先輩×路上のメイド/大塚)


2007年03月02日(金) 昨日あんなこと言ってたけれど

上司のご厚意にたやすくしっぽを振って
すでに2日連続昼飯をご馳走していただいている。
もう逆らえない。
あの人はいい人だ、と図らずも僕の脳は認識してしまった、完全に。
気がつけば懐柔ルートまっしぐらだ。
人心掌握……失敗!
落とし穴にはまったのは……自分!
策士、策に……おぼれる!
ミイラ取りが……ミイラに!

/

と思ったのはつかのま、
僕は別にまだ何もこちらから仕掛けてないし
策を弄しているわけでもなかった。
策士でもミイラ取りでもなんでもない。
およそ常人の域を脱しえていない。
常人、策に……おぼれる!
常人が……ミイラに!
かっこ……悪い!


2007年03月01日(木) 環境適応能力

漫画出版社写植業務初出勤。

/

趣味レベルでつちかってきた
フォトショ操作、感覚が
DTPの仕事にも一応は通用するようで安心。
反面覚えることもたくさんあり
実にやりがいがある。

新しい環境に順応しようとするとき
相手側は割合
「こいつは使える人間なのか?」
「話せるやつなのか?」
など探り探り歩み寄ってくるわけだけども
とりあえず仕事の真面目だけはアピールしておいて
人間性については一切明かさず突き放す姿勢が
僕なりの経験則で得た常套手段だ。

新顔が社交上のイニシアチブを易々と握れるわけがないのだから
相手が演出するコミュニケーション劇に
まんまと乗じてしまえば懐柔されるがままだ。
いっそこちらから、不快感を与えない程度に柔和に
相手の向ける友好感を回避してこそ人心を掌握できる。
なんだコイツ、からスタートさせて
段々と認めさせてゆく快感はたまらない。

なんだか自分自身を
とても裏表のある卑劣な人間みたいに書いてしまった。
いや、むしろ裏表をつくっていこう。
がんがん卑劣になっていこう。
落とし穴を掘ろう。掘ってやろうさ人心の落とし穴。


れどれ |MAIL