バニラボール

グルカ

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鉛のキャンディーは溶けない
2007年04月25日(水)

長い冬の後には必ず春が来る。とか、
暗い夜にも必ず夜明けが訪れる。とか、
辛い時期を辛抱によって乗り越える際の
心構えを説く言葉がある。
歳を重ねると、冴えない日々も時間を経ることに
よって何とかやり過ごせるのが分かり、要領を得て
くる。我慢強くなるというより単に鈍感になって
いってるような気もしないではないが。
経験を重ねれば重ねる程に、時間がいろんな事を流
してくれるのを目撃して、世の中上手く出来てるも
のだとホクホクしてしまう。
図々しくなる。
それでも、尚、絶対に時間では解決しきれない苦し
みがあるのだろう。
夜明けの空の片隅に闇を見続け、
訪れた春の新芽の傍らに永遠に溶けない氷の欠片を認める。

鉛を抱えて歩くのだ

痛ましい事故や事件から「あれから何年が経ちました」
、という報道を見聞きする度に、
ここは一つ日常の他愛ない憂さなどで、うじゃうじゃ騒いでも
仕方ない・・と素直に思う
時の流れに泣き付くことが出来るのは幸いだと。




共に地に落ちる雨粒と雨粒
2007年04月19日(木)

時候の挨拶は卆がなくていいけど、暑いとか寒いとかちょうどいいカンジ
とか割と芸がない。気温にまつわるエトセトラを言ってみたところで、サザ
エさんの季節割りのテーマみたいにありふれたことになる。でも、朝の出
会い頭かなんかに分かりきったことを口角泡飛ばして話合うのもなんだ
か悪くない。サザエさんもまぁ、悪くない。何気なくじゃなくて、けっこう
ムキになって言い合う、がポイント高いと思うのだけど。


今日とか、午後とか、限ってみよう
何時何分と、しぼりこんでみよう
更に閉ざして「この瞬間」に
私の傘の右端に
生地と骨との接触点に
糸が解れて歪んだ裂け目
その僅かな隙間を目がけ
ほとんど同時と言えるだろう
一つの雨粒と一つの雨粒
つるりと抜けて地に落ちた
私はもちろん気付かない
他にも誰も気付かない
千年たってもそのことは
本当にあった出来事として
誰の脳にも書かれてない
それでもやはり「その瞬間」は
「二つ」にとっては得がたい事実





のびる、ちぢむ
2007年04月16日(月)

 先週の金曜日、大洋レコードに行きました。
狭くて急勾配でしつこい階段を上り、店内に入ると、やおら
なごみなお嬢さんが珈琲を振舞ってくれたのでいい気になり
ました。アナログが大半を占めるみたいに勝手に想像してい
たのですが、全部CDなので意外だったけど、かえって嫌味
でなくて良かった気もするのでした。
 さて、そんな中(つまり、狭い狭い店内に従業員と私たち二人
、貸切か?・・・というムードの中)お買い上げなしというの
は、なんとなーくばつが悪い、っていう世代の私ではあります。
しかしそれより、今日の記念に何か一枚ってのも悪くないゾと
考たので、ほとんどジャケ買いで一枚選んだのでした。店長
(男子)がそれを店内モニタで視聴させてくれました。のを、
買いました。
 ところが、私の彼女は私が気を遣ったのだとそのように言う。
大洋Rに行こうと言い出したのは彼女だったものだから、それ
をして「余計な出費させちゃったなぁぁ、悪かったなぁぁ」
などと言い出す始末。
 ちょっとむっとした顔をしてみせたが、たぶん気付いていな
いだろう。
むっとしたくらいじゃ、わかってくれないんだよ。

そんな、今日の思い出のアルバム。。。
今、手元になく、名も分からなく





明日の発表
2007年04月13日(金)

我らの生活から「新鮮な驚き」がほとんど無くなったらどうだろう
「歳と共に驚きはなくなるよ」と脅されていたけれど、私は本当に
はしなかったよ
でも、驚きのインターバルが徐々に長くなるのに気付き、
それに不満を感じなくなっている自分が育ち、
ああ、明日は誰かが私を驚かして欲しい・・と望むよう心がける、努力する
併せて周囲の人たちに驚きを届ける活動も、始めなければならない
与えてから求めるのが原則だから

それにはまず発表だ

発表は勇気
発表は奉仕
発表は義理人情
発表は国民的義務

発表が驚き。驚きのある発表

なんてことになったら、プレッシャーだな

それがファンタジーだとしても、やはり自然と普通に
発表はある
明日も誰かが発表する
可か不可かは別にして
私はそれを受け止める







何かいいことあるのかな?
2007年04月11日(水)

外に出ると必ず大雨にぶつかる
と、そう思っている奴がいる

それから、外に出ると必ず大雨にぶつかるということを
言って、同情されようとしている奴がいる

それからそれから、外に出ると必ず大雨にぶつかるということを
言って、同情されることを利用したい奴がいる

弱みの世界で生きるしんどさのお話




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