verbal love*
杏子



 「伏線」の消化


 ・ 太陽の下で 手を繋いで歩きたい。

 ・ お揃いの携帯ストラップが欲しい。



自分でも顔が真っ赤になるくらい

(当時w)23歳とは思えないほどの

子供じみた願いだと思いマス^^;


正直キャラじゃない(爆)


ホテルを出ると目の前は山下公園。


「じゃあ、手でも繋ぎますか^^」


事前にチャットで手を繋いで歩きたいと

そう 彼には伝えてあったので

ホテルを出るとすぐに彼は左手を差し出して

そう言ってくれました。



しばらく海沿いをブラブラするも

徐々に5月とは思えないほどの

さらに午前中雨だったとは思えないほどの

日差しに絶えられなくなり(苦笑)


彼は昼食はおろか 起きてから何も食べていないとのことで

公園近くのカフェで軽食とコーヒーを。



「どこいこっか〜」


ゲーム内でも何度も繰り返した

この言葉に お互い苦笑しながらも


せっかく横浜に来たんだから

ランドマークにでも昇ろうか ということで

地下鉄で移動しました。


基本的に 「会う」そして「実際のお互いを知る」

ことが今回の目的だったので

特にどこに行こうとか 何をしようとかは

事前にプランニングせず。


ランドマークからの絶景を堪能した後は

クウィーンズ・スクエアをぶらり。


飛行機に持参したハンカチを忘れるという

プチボケをかましていた私は(苦笑)

Franc franc でハンカチを一枚購入。


時刻は夕方4時半を回ったくらいだったでしょうか。


土曜の夜です。

混み合う横浜の街をウロウロするよりは

早めに夕食を取りましょうということに。



「一旦ホテル戻る?」


「あぁ・・・そうだね。一休みして夕飯だね。」


自然な会話風ですが お互いイッパイイッパイさb (自爆)



会う前に色々な会話をしてますからね^^;

お互い伏線張りまくりな状況だったので・・・w



彼からは 実際に私と会ってみて


出会いがネットゲームであることとか

遠距離から始まる恋愛であることとか

これからの二人のこととか


そういうことを全部ひっくるめても

これから先 私と一緒に居たいと決心出来なかったら

この日はホテルに泊まらずに

自分の自宅に帰るよ と言われていました。


「初め、男は誰だってそう言うよ〜^^;」


って思うデショ?w



実際会ってみての感想ですが

彼はね 本当真面目。真っ直ぐ。時に頑固(笑)


第三者として考えてみても

踏み止まらせる要素があれば


彼は完璧に踏み止まっていたと思います。

私の目から見れば きっと鮮やかなくらい。



でも それぐらい鮮やかに振られるんだったら

それでも良いと思ってましたし

むしろ そんな鮮やかな振られ方

一度や二度経験するのも 人生経験として

美味しいのかな(?)とも (ぇ




二人でホテルに戻る。


老舗の歴史あるホテルのキーは

カード式のものではなく

あの ちゃんとしたいわゆる「鍵」の形をしていて


それをお互い「素敵だよね」と言い合いました。









2007年06月24日(日)



 横浜の「記憶」

ホテルニューグランド横浜。


私が彼と 

初めて実際に会うためにセッティングした場所。


横浜には 遠くにレインボーブリッジ

そして夜景に映える 観覧車を目の前にした

なじみのホテルがあったけれども

そこはまた別の思い出の場所なので


あえて あえて

初めてのニューグランドを予約しました。


ホテルのロビーを通り越して

瑠璃色の絨毯の階段をのぼる。


二階の待合室のソファに身を沈めてみるも

柔らかすぎるスプリングとクッションのせいで

思うように体を支えられない。(苦笑)


結局 沈み込むように体を納めた。



『美しい姿勢も何もあったもんじゃないな〜^^;』


そう思ったことを覚えています。(苦笑)



なんとなく電話しながらお互いの位置確認をするのが嫌で

(彼も後で同じようなこと言ってました)

現在位置をメールする。




待合室のすぐ横の会場では 結婚式が行われていました。

会場を抜け出した感じの 着飾った若い女性が

2〜3人ソファで話している他は

ホテルの従業員の方が何人かいるだけで

静かに時が流れている感じでした。


窓から注ぐ 曇り空のぼんやりした陽射と

室内灯が薄暗かったせいもあって


そこここに配置された調度品やファブリックの

重厚さと相まって


いまだ安定出来ずに居る ソファに埋もれた自身の体とは

対照的に

自然と気持ちは落ち着いてくるようでした。


覚悟が決まったのかもしれません^^;



腕時計に目をやる。

もう 約束の2時半・・・。


再度 メールを打ち始める。


文の途中で ふと視線を上げる


周りをキョロキョロ見渡しながら

足早に目の前に現れる人影。


視界に飛び込んできたのは 男性の後ろ姿だったけれど


『この人だ』


瞬間的にそう思いました。



事前に携帯でお互いの写真は交換していましたから

彼の顔は分かっていました。



その男性がこちらに顔を向けた瞬間


「あ!」


それが 第一声でした・・・^^;


お互いの目が合った瞬間に

彼は にこりと微笑んで

私の傍に歩み寄ると 何のためらいも無く

私の右隣に 腰を下ろしました。

ごく 浅く。



「こんにちは。」


「こんにちは・・・初めまして だね。」


「ちゃんと会えるか心配だった・・・」


「迷わなかった?」


「うん。前に階段上った待合室にいるって言ってたから。」


「そっか^^」



彼は 私がホテルを決めたとチャットで話したときに

ここを待ち合わせ場所にしたい と

そう言った私の一言を

ちゃんと覚えていてくれていたのです。


その時点で 落ち合う直前に私から送ったメールには

彼は気が付いていなかったらしいです(苦笑)


笑顔が 本当に印象的な人。

今でも あの二日間の横浜のことを思い出すときに

真っ先に浮かんでくるのは


彼の屈託のない その笑顔だったりするのです。





2007年06月14日(木)
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