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 お婿にいった四+カカのお話
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2020年09月15日(火)
イエイガーマイスター/ハンターの守護聖人〜過去 1)


「最初は悪性の風邪と思われていたのだが、それにしてはいささか、病状が重すぎるのじゃ。死者も出ておるようでな。もちろん、風邪とても侮れば重篤になりはするが、それにしてはいささか……」
三代目火影はそう言った。
「そもそも我々が風邪と称する病のもともとなる菌にもいろいろ種類があるのじゃ。それは知っておろう?」
「はい。鼻腔や咽頭の炎症を引き起こすものが、いく種類もあると」
「うむ。風邪のもととなっている菌も生きもの故、己が生き延びるため変容するのじゃが、時に大きく変容して人にとって大きな脅威となる場合があるのじゃ」
「生き延びるため、ですか……まるで意志を持っているかのようですね」
 思わずという形で言葉を返したカカシに、三代目は肯いた。

「人間の持つ意志とは、理が異なりはするが。菌にも人とは異なるが、遺伝子がある」
三代目の言葉に、カカシははっとした。テンゾウのことを思ったのだ。
「調べてくれぬか? 菌の意思であれば、仕方あるまい。すでに医療班が対応の研究をしておる、が」
「もし、ひとの意志が関わっているとしたら」
「今はまだ、その証拠はない。だから、おぬしに密かに頼むのだ」
「頼む、など」
「いや、これは公式の命ではない。公式に命を出すと、他里との間に軋轢も生じよう、故に」
「承知。これより密かに、任務に赴きます」

「ってわけなんだよね」と言ったカカシに虎面は首を傾げた。
「意味がわからないのだが」
「そもそもが、理解しがたいことなんだけど」
鳥面がテンゾウを見た。

「遺伝子、というのなら、ありえます」
テンゾウの答えに、鳥面と虎面が、顔を見合わせた。
「遺伝子の権威である猫面が言うのだから、あるんだろうな」
うんうん、と肯く二人に、テンゾウが「遺伝子の権威って」と呟く。
「権威だろうが」
鳥面と虎面の声がユニゾンになった。

カカシはこのやり取りを笑みを浮かべて眺めていた。
幾度かの小さな、とはいえそれなりに重要事項を扱う任務を経て、二人はテンゾウのことを信頼するに至った。
小さな、というのは、カカシ班のみの単独だった、という意味だ。半分は、テンゾウの能力の監視も兼ねていたことは、テンゾウ自身は知らない。
そんな時を経て、鳥面と虎面はテンゾウを受け入れた。だからいま、テンゾウを特別扱いすることなく、と言って、無神経に扱うこともなく、適度な緊張をもって接している。
そしてさりげなく、テンゾウでなければ対処しえない事態も起こりうるのだと注意を喚起してもいるのだ。

「人間の意志が関わっているのか、遺伝子の意思か」
虎面が呟いた。
「遺伝子の意思なら、人間の介入する余地はないな」
「だから、それを調べなくてはならない、んだよ」
「ひとの意志か、それは難しい」

「でも人間の意志だとしたら、ちょっと早すぎるような気が」
首を傾げるテンゾウに、
「早すぎる?」
と鳥面と虎面が食らいついた。実はカカシも食らいつきそうになって、あわてて控えた。自分までもが食らいついたら、テンゾウは委縮してしまうかもしれないと思ったのだ。

「や、その」とテンゾウは後ずさりながら、「ボクの経験上の話なので、普遍化するのはどうかと思うのですが」
と言葉を継いだ。うんうん、と二人はさらにテンゾウに詰め寄って肯く。カカシも心境としては迫っていきたいところだが、そこは余裕をもって見守っている、という体でいる。

テンゾウは二人から一歩引き、一息ついてから語った。
「人間の場合、遺伝子を操作するにも、その目的があります、たとえば、ボクのように特殊な忍術を使うことができる忍を育成するといったような」
二人はまた無言で肯く。テンゾウは苦笑して、続ける。
「その場合、遺伝子のどの部分を操作するのか、とか、操作するとして、いかなる操作をするのか、とか。当然失敗もあります、操作した遺伝子が、当初の目的を果たさなかった場合も少なからずあります」
遠くに目をやるテンゾウに、三人は顔を見合わせた。テンゾウを救ったときの研究所には、“失敗作”の残骸がたくさんあった。
そうだ、そうやって生き残ったのが、テンゾウだったのだと。

「それを鑑みるに、今回は、早いです、多分、遺伝子の意思ですね。たまたま強力な遺伝子が出来たが故の」

シンと無言を保つ二人とカカシにテンゾウは目を移す。
「でも、それを広めたところには、人の意志を感じます、でなければ、こう短期間に広まったりしません」
と言い切ってから、テンゾウは「と、ボクは思います」と付け加えた。




2020年09月01日(火)
イエイガーマイスター/ハンターの守護聖人〜プロローグ


最初は、毎年寒くなると流行り始める風邪が悪化した、と思われていた、らしい。

「らしい」というのは、忍が住まう木の葉の里では、よほどの子ども以外、風邪にかかる者がいないからだ。チャクラのコントロールによって体内を活性化することで、おおむね軽いうちに治癒する。己でチャクラをコントロールできない幼子には、親がチャクラに干渉する形で体調を回復させるのだ。
里に住まう一般人も忍の意識に影響をうけるのか、常から免疫を高めることに関心が高い。風邪をひいても早い段階で他者の感染を防ぐためも含め安静を心替け、食事に気を配るため、そう悪化させたりもしないのだった。それに長引く気配を感じると、早めに治療を受ける。
だが、火の国ではそういうわけにはいかない。警護に当たる忍がある程度、感染の予防なり拡大を防ぐための手立てを講じるものの、完全に行動を制限できるわけでもない。
その結果、割と派手に遊びまわっていた重鎮の若い親族が亡くなるに及んで、にわかに騒がしくなった。
そもそも、風邪を悪化させるのは免疫力の低い年寄りか幼子だからなのに、体力もある若者があっという間に症状を悪化させたのに、医師が「おかしい」と警鐘を鳴らした。

ここに及んで、他国からの意図的な作為が働いたのではないかと危ぶんだ火の国から木の葉の里に依頼が来た。
「他国の状況を偵察し、なんらかの意図が働いているかどうかを探れ」というなんともざっくりした依頼だ。何も明確になっていない状況で、ただ危機感を募らせているだけなのだから、ざっくりしているのは仕方がない。
が、火影のナルトは、前火影であり、いまは呑気な隠居を自称しているカカシを密かに呼んだ。
「カカシ先生だから、打ち明けるってばよ」

カカシ班出身のナルトは、いまだに「カカシ先生」と呼ぶ。「それってどうなのよ」と言っても、「カカシ先生は、カカシ先生だってばよ」と笑って取り合わない。確かに、カカシが火影の任についていたときも、「カカシ先生」だったと思い至ったカカシは、好きにさせることにしたのだ。

「ほかの里からの情報だと、実はどこの国も似たような状態らしいんだ、これっておかしくないか」
木の葉と相前後して、どこの里にも似たような依頼が各国から来たらしい。時系列的に一番早かったのが、水影の国で、その時点で水影からはナルトに問い合わせがあったという。
それぞれの国と里が争っていた時代と異なり、今はどの里でも双方に情報の伝達を行い、おおのき一族のような外部からの脅威に備え連携をすることを決めている。その裏で権謀術数が働いていないとは言い切れないが、いざというときの協力体制の地盤はできていた。
ただ国のほうは、なかなか一枚岩とはなりにくく、やはり今でも互いに牽制しあったり、出し抜きあったりはしている。それも確かに国力を高める一因にもなっているので、仕方がないのかもしれない、というのが五影の判断だ。

「つまり、どこの国も今は自国内への対応に精いっぱいで、他国に何か仕掛ける余裕はない、ってことか」
呟くカカシに、ナルトは肯いた。
「で、こういうとき一番に疑われるのが、大蛇丸の研究所だけど、それはヤマト隊長が監視していて、関与していることは考えられないって報告も受けてるんだってばよ」
「サスケは?」
とカカシが問うと、ナルトは口元を引き締めた。
「最近は、おおのき一族の監視を中心に周辺をあたってもらっているってばよ」
「特に連絡はない、ってことか」

「カカシ先生」とナルトはカカシを見据えた。
「これは、遺伝子ってもんの仕業じゃないか、って思うんだよ」
ナルトの口から遺伝子などという言葉が飛び出てきたことに軽く驚いて、カカシの反応が遅れた。
「や、みんなで考えたことなんだってばよ」
とナルトが苦笑する。

 確かに遺伝子を操作することで常にない能力を身に着ける者は存在するのだ。大蛇丸はそれをずっと研究し、そしてテンゾウという証もいる。
「忍、いや人間ではなく、病気の元となる菌の遺伝子……か」
「最初は、誰かがそれを意図的に引き起こしたんじゃないかって話になって」
「大蛇丸の研究所や……」
「まあ、いくつかに探りを入れたんだってばよ」とナルトはカカシの発言を遮った。要するに、その先は口に出すな、ということだろう。
 各里にも規模こそ様々なれど、それなりの研究機関はあるのだ。だが、何か事が起こらない限り、触れないのが暗黙の了解になっていた。
「水影から伝達があった時点で、調べたんだってばよ」
と、少々得意げにナルトが言う。おそらくシカマルあたりからの提言があったのだろうが、手回しのいいことだ。

「どこもやってないとしたら、どこかに新しい施設が出来たか、あとは、遺伝子の突然変異、か。でオレにそれを探れ、と?」
カカシの言葉に、ナルトは「やっぱりカカシ先生は話が早くて助かるってばよ」と言った。
「ほんとうに、五里のうちにはないんだな?」
「ない。だって、どこの里も他里を密かに調べたから。うちからももちろん内偵隊を出したし、他里からもきたって報告もらってるってばよ」
「なるほど、他里の動きを妨げないように里内に触れを出したか」
「全部の里がね」とナルトはニッと笑い、サムズアップする。
「もちろん、これと関係ない極秘中の極秘は、ちゃあんとしまってあるってばよ」
「ほかの里で、そういうところに隠しているってことは?」
「ない」
「根拠は?」
「カン」とナルトは胸を張ってから、首を傾げた。
「や、違うな、みんなを信じてるから」
はいはい、とカカシは苦笑した。

ほんとうに時代は変わった。

「で、カカシ先生には、まずヤマト隊長のところに行って、大蛇丸の研究所でこれを分析してもらいたいんだ」
差し出されたのは、蓋をされた細い試験管。冷気を纏っているのは変質を避けるためだろう。
「これ、死んだ火の国の御曹司の血液だってばよ」
「里の研究所では、分析しないのか?」
「木の葉でも、他の里でもやってる。でも、データは多ければ多いほどいい、ってシカマルが言うし、それに大蛇丸のところには、里にもないデータがあるって聞いているし」
「なるほど、で、分析を悪用されないように監視もしろ、と」
ナルトはまたも、サムズアップした。

テンゾウと会うのは、半年ぶりぐらいだ。
そもそもテンゾウが大蛇丸の研究所監視任務について以来、会えるのはだいたい半年に1回ぐらいのものだ。お互い若くない、というよりは、結婚でもしていれば孫でもいようかという年齢だ。
それでも細く長く繋がるこの縁が、このうえなく大切だった。静かに杯を酌み交わし、たまには肌を温めあったりもする、なんのてらいも外聞もなく、寄り添っていられる時間があればこそ、とカカシは思う。

だが、此度の任務はそうのんびりしたものではない。どういう事態が起きるか、まったく予測がつかない。不測の事態、最悪の事態、いくらでも想定できた。
だが、そういうときこそテンゾウは力になる。
久しぶりの邂逅なのに、楽しみより緊張が勝るのが残念だと思いながら、カカシは家路をたどった。

「まえにも、あったな、こんなこと」
ナルトは火影用の極秘書類で読んでいるはずだが、その話が出なかったのは、今回の件には無関係と判断したからだろう。

そう、あれは、テンゾウがカカシの部隊に配属されて間もないころ−−。