笹舟を手から流れにそっと離せば緩やかな流れを選びのどかに行くが 時に岩に挟まれて それきりもう 動けないけれど小さく小刻みに震えているから笹舟は ながい我慢の時ののち 僅かにひらけた自らの新たな流れを見いだしてまた 穏やかに流れて行く