雨。 脚立に上って冷蔵庫の上を拭く。 二段しかない脚立 もっと高く上りたい衝動がふっと頭をかすめる。 昔、ロッククライミングをする同僚がいた。 後藤久美子似の若い女の子だった。 いつも背中にリュックを背負っていて そのリュックの中には何キロだったか忘れたけれど 金属の重りが入っていた。 すぐに彼女は結婚して あっという間に3人のこどものお母さんになった。 重りの入ったリュックではなくて 赤ちゃんを背負って今もエクササイズに励んでいるのだろうか? ああ いけない。集中して掃除せねば。 掃除パワーを全開にするための本ーー
「部屋とこころのシンプルな掃除」 著者 ドミニック・ローホー 幻冬社 一番の幸せ者は たとえそれが王でも乞食でも 自分の家の居心地に満足しているものである。−−ゲーテ
フランス人である著者の精神的、哲学的な掃除への考察とテクニック。 日本での暮らしと禅寺での修行経験から掃除を考える。 若い女性に贈りたいと思う本 今週読んだ本 池波正太郎の銀座日記(新潮文庫) 著者 池波 正太郎著 古典の細道(新潮選書) 著者 白洲 正子著 悪女の美食術 講談社 著者 福田 和也著 「悪女の美食術」の著者は群れて昼食をとる女子をみっともないと喝破し、 鰻重に醤油をかける田中角栄の味覚を疑問視している。 けれど料理店でのタブーもその人のオーラ・格によっては許される。 一流寿司やには幼児を連れて行かないという暗黙のルールも白洲政子ほどになればひ孫を連れての食事も許される…と述べている。 奇しくも白洲政子著作を読書中だったので興味深く読む。 偶然ついでに池波正太郎がエッセイの中でとある店のごはんがあまりにおいしくて料理人に「ちょっと醤油をたらしてくれないか」と頼んでいたりして、これは池波正太郎だから許されるのだろうか?どうだろうか? 夕餉は じゃがいも・インカのめざめといんげんと厚揚げの煮物 あぶらあげのお味噌汁 みつばのごまあえ長いもと納豆 インカのめざめというおいもは栗のような食感でおいしいと初めは思ったものだったけれど、なんか甘すぎない?
晴れ。 冬至。 一番ガラスの一声に起こされて朝日を浴びにベランダに出る。 カラスたちが朝日に向かって飛んでいく。 とたんに小鳥たちがチイチイあちこちで目覚めて行く。 陳腐なまでの表現だけれどまさしく交響曲。 年休をいただいて掃除に励む。 選挙結果に呆然とした一週間だった。 夕餉は何にしよう… 昨日は蓮とごぼうとにんじんの金平 大根の味噌汁 納豆 お寺?我が家は… 厚揚げが冷蔵庫にあるので 厚揚げの野菜あんかけにでもするかな… お寺と言えば最近読んだ本にはふたりの料理上手な尼僧が登場した。 「雪と珊瑚と」 梨木香歩著 「安閑園の食卓」 辛永清著 「雪と珊瑚と」ではシングルマザーの主人公に助力する元シスター。世界中の修道院で暮らしたことのある元シスターはくず野菜や残り物からおいしいケーキやスープを作り出す。母から育児放棄されいつも空腹だった主人公は食事が人を癒やすということに開眼していく。 「安閑園の食卓」は戦中の台湾で育った著者の回想録。 著者一家が特別な来客を最上級の精進料理でもてなす。そのために禅寺から凄腕の尼僧が呼ばれる。 知性をフルに生かして限られた食材から目を見張るような逸品が並ぶ。 それぞれにとても贅沢。
雨。 駅前 立候補者一団から大声の挨拶で迎えられるが 通り過ぎる刹那 こちらへの微かなあざけりを感じる わたしへか 点字ブロックの上の一団をどかしてくれた老人へか いずれにしろ 小さなとげ わたしの住む国。 今のこと 中華まんが蒸けるには結構時間がかかるのだ。 わたしとオットーと家族とわずかだけれど友人と 無償の愛をくれる通りすがりの名もない美しい人たち 湯気の中 すばらしい未来がやって来る やってくる… うわごとのように繰り返す
曇り 13度 新月。明け方に流星がひとつ流れたのを見たよと同僚。 夕餉はにぎり寿司さ。
2012年12月13日(木) |
眠くて寒い一日日記二日分 |
晴れ。 10度。 寒くて眠い。 職場のスタッフにすこぶる暑がりが存在するのでなかなか暖房をつけにくいわけなのです。 ふと気づくとすーっと眠りに陥りそうになっていることに気づく… これって凍死しかかってるんではないだろうか? 日曜に読んだ「崖の館」はまずいことにシリーズものだった。
水に描かれた館(創元推理文庫 著者 佐々木 丸美著 二作目はとたんにオカルトチックだわ。ペダンチックだわ。長いわ。読みにくいわ。スピリチュアルだわ。 読破できるか、あたし… 当時の評判はどうだったんだろうなあ…
夕餉は 昨夜の残りの蓮金平 なすと長ネギの揚げ浸し 厚焼き卵 大根の葉っぱとあぶらげの味噌汁 なんだか こってりしたラーメンが食べたい。
***** 晴れ 11.9度 昨夜遅く 一昨日と昨日の日記を一緒にアップしたつもりだったけれど いちにちずつ後ろにずれていた。 太陽の光がどんどん強くなっている。 冬至がたのしみ。
同僚が電話を受けていて「オペの機器の関係」と言うところを 「オペのピピの関係…」と言い間違えていた。 かわいい。 先週の金曜の地震で福島4号機にトラブル。 報道なし。 どういうこと? 夕餉は 肉屋のとんかつ 千切りキャベツ 大根葉とがんもの煮物 大根味噌汁 冷蔵庫の残り物あれこれ
帽子を買わねば… 母にも帽子をかぶるように注意せねば。と頭にメモした寒い朝だった。 夕餉は 蓮としらたきの金平風 かぼちゃとあぶらあげの煮物 なすの味噌汁 きゅうりとキャベツの即席漬け
晴れ。10度。 金曜夜から入浴していなかったので寒かったけれど心を決めてシャワーへ。 作り置きのキャベツのスープのうわずみだけすすって、 グラハムパンにチーズとハムだけぱたんとはさんでフリーズドライのスープとランチにしてタクシーを呼んだ。 外へ出るとキンと冷たい。透明な冬の朝。 ラジオで別所哲也さんが今朝の日の出の美しさを語っていたことを思い出しながら空を仰いだ。 30年近く働いているけれど、朝駅まで出かけるのにタクシーを使った回数は片手で足りる。 そのうち4回は今年。 一昨日からあんまり食べてないからあんまりがんばらないことにした。 駅南口まで880円也。 ロータリーのタクシー停車スペースで降りると選挙運動まっただ中。 横一列に。。党ご一行が並んで出迎えてくれる。 てへへ… 開店一番乗りのデパートの気恥ずかしさよろしく照れ隠しの微妙な薄ら笑いで通過。 君たちもがんばりたまえよ。ふむ。 仕事をしているとどんどん体調が戻る。 夜はほとんど元に回復した模様。 夜のデザート 洋梨とレモンのヨーグルト和え。 あしたも寒いらしい…
晴れ。 寒風。 冬ごもりの読書は「館もの」のミステリー。 周りが雪景色であるならばもっとよい。 本日は寒風吹きすさぶ寒い一日。雪はないけれどまあいいか… 朝一番で金曜に買い込んだ食材を茹でたり料理したり… 大掃除は再来週年休ををふつかゲットしてあるのでそちらへ。 体調回復のため今日は読むぞ。 崖の館 創元推理文庫 佐々木 丸美著 1977年刊行。 35年前の作品になるけれど古さを感じないような気がするのは当時中学生だったわたしと小野路年代の女の子が主人公だからだろうか? 今の中高生が読んだらきっと古いのだろう。携帯もPCも登場しないのだから。 最先端の機器を駆使したサスペンスもよいけれど、閉ざされた空間でじわじわと恐怖がにじり寄るのも楽しい。 半ばで犯人はわかってしまったけれどなんとなく最後まで読んでしまった。 めまいを起こすような北の海に臨む絶壁の上に立つ館。そこで2年前に美しい養女が事故死する。 吹雪に閉ざされた館で繰り広げられる彼女のいとこたち5人のその死への推理。。 やがて不穏な出来事が… お定まりのストーリーでありますが冬ごもりを決め込んだ読書なので思い切りその閉塞感に共感しつつのめりこんでしまうのでした。 夕餉は水菜とたまごのおじや。
2012年12月08日(土) |
こんな時こそメディテーション |
今日の天気は不明。 外はどうあったのかわからない。 昨晩より体調を崩し嘔吐。 発熱とひどい頭痛に見舞われる。 何も口にできない。 これはノロ?ロタ? 夜半、やっと洋梨をふたきれ口にする。 具合が悪くなると頭の中をさまざまなことがぐるぐるし始める。 仕事のこと、週末に買い込んだ食材のこと… 何も考えたくないのに重いが勝手に巡る。 瞑想-- ある神社の古い大木。 何百年もそこに立っている高い高い古木。 わたしがその木を見上げたとき、「ココココ カカカカ…」と音がした。 晴れた空に楽しげに響くその音… 鳥? キツツキだろうか? ある本を読んでそれは木霊かもしれないと思った。 著者が岩手の遠野のある神社で聞いたという音に「ココココカカカカ」という同じような音。 宮司のおっしゃるには木霊とのこと。 著者は映画・「もののけひめ」にも同じ「ココココカカカカ」という木霊の声が出てくるのだと書いている。 木霊であるのか、また森の象徴的な鳥の声であるのか… いずれにしてもその光景を思い出すと不思議と呼吸が深くなっていく。 夕餉というか本日口にできたものは、ラ・フランスふたきれ フリーズドライのトマトスープ。
晴れ。 朝、5時に目覚ましが鳴ってヒーターをつけてもう一度ベッドに潜り込んで、ちょっとしたら揺れた。 これは大きくなるかな…と思いつついつもはすぐにドアを開けておくのだけれど今朝はなんだかいいや…と布団にそのまま。 揺れはおさまり震源は千葉北西部。 帰宅時、職場の玄関を出て駐車場を同僚と歩いていると、にわかに近所の犬たちが吠え始める。 あれ?と思っていると通りを挟んだ薬局の陳列棚がゆさゆさがちゃがちゃ鳴り始める。 すれ違う女性がわたしに大丈夫ですか? と尋ねてくれるも、隣の同僚はなんと地震に気がついていない。 そのまま駅へと歩き続ける。 こ、これは…わたしの錯覚なのだろうか…? そのうちに津波警報の有線放送が入ったのだけれど、全然聞き取れない。 地震があったこともわかってない同僚は全くなんのこっちゃといった風情だ。 「落ち着いて行動してください」って聞こえるけど…とわたしが言うと、同僚は通り沿いの眼科医院に入って聞いてくるからここで待っててと走って行く。 東北でマグニチュード7.3の地震があったらしいという。 さて電車は動くか…と思いつつ駅に辿り着くと平常通り動いていた。 ありがたい。 トンネルを抜けるのがこわかった。 でも無事帰還。 東北は猛吹雪。 停電になったら大変だ…と心配する。 寡黙な人々よ 耐えれば耐えるほどこれでもかとさまざまなことが降りかかる。 このまま終息しますように。 夕餉にオットーのビールをひとくち盗みのみしたら気持ちが悪くなった。
雨のち晴れ 暖かい。 と言うより「暑い」 雨の湿度を引きずり、にわかに上昇した気温とあいまって なんとも暑い。 雪だるまの予報が並ぶ東北地方 小春日和な関東のここ。 日本は南北に細長いのでありました。雪の下のたんぽぽよ風邪ひかないようにね…
ちょっと不思議に思うこと。 例年よりも帰宅時の5時20分の空が明るく感じられること。 太陽フレアが活発だから? 駅前で選挙演説 どこかのおじさんが候補者に食い下がるように反論していた。 候補者はたじたじ。 がんばれ おじさん。 夕餉は 昨晩の残りのけんちん汁と中華まんとサラダ
晴れのち曇り 中村勘三郎さんが亡くなる。 どこかにその人が存在しているというだけで 不思議な安心感を他人に与えられる人がいる。 中村勘三郎という人はそんな人だったような気がする。 お会いしたこともない。 舞台を拝見したこともない。 けれども訃報がラジオから流れたとたんに心のどこかの小さなピースがすっと消えてしまったような 静かな喪失感が生まれた。 57歳これからという役者の早すぎる逝去 心からご冥福お祈りします。 夕餉はけんちん汁。
曇り。 とても寒い。 「雪と珊瑚と」 梨木香歩 角川書店 「恩寵」 ほしお さなえ著 角川書店 食堂かたつむり」 小川 糸著 ポプラ社 短い間に三編のよく似た物語を読む。 若く孤独な女性の再生の物語。 それぞれシングルマザーであったり恋人に捨てられたり職を失うなどして自分の居場所をなくし、それを自ら取り戻していくというストーリー。 若い女性」「喪失」という共通のキーワードに、もひとつ共通しているのは「廃屋」。 物置小屋を食堂に、廃屋のような民家をカフェに、住居にと主人公たちはみるみる建物を蘇らせて自分の居場所を創造してゆく。 彼女たちの「生きる」決意とともに様々な助っ人が現れ協力してくれる。 「決意」は天使を呼ぶ。 わたしはそれをうすうす気づいている。 12月の声を聞いたとたん ラジオからは解禁とばかりにしゃんしゃんと鈴の音のクリスマスソングが流れる。 ちょっとまだそんな浮かれ気分にはなれない。 わたしはもう少し静かにいたいと思う。 ヘッドホンで音楽を聴くのはあまり得意ではない。 音を空気に響かせるのがいい。 壁にも天井にも 雲にも空にも でもまだ浮かれ気分には早すぎる。 朝食兼昼食 スナップエンドウとポテトとにんじんとすり蓮根の豆乳スープ ハムときゅうりのグラハムサンド
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