My life as a cat
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2016年08月31日(水) ピーターラビットのにんじん

農園で採れたにんじんをいただいた。ピーターラビットが齧ってるみたいな小さくて細くて見た目の可愛らしいもの。にんじんはわたしも含めみんなことごとく失敗しているから、地質に合わないのだろうと思っていたが、売ってるものみたいに丸々太ってはいないもののこのようにうまくいくこともあるのだな。さっそく食べてみる。すごく硬くて土っぽい野性的な味。大地から顔を出したばっかりです、という味だった。

「農園で採れたにんじんなんて贅沢ね。無農薬だもの。売ってるのは農薬がすごいという話だよ」

と、同僚が教えてくれた。

最近よく肌がきれいになったと言われる。1年前に日常的に化粧をするのを辞めたおかげだろうと思ってきたが、よくよく考えれば農園の野菜を日常的に食べるようになったのもその頃からだ。体内に入る農薬の量なんかも影響しているのだろうか。

それにしても、この1年でひとつ学んだことは、化粧をしないことを犲衄瓦爐任呂覆爐海世錣雖爐妨せるコツだ。眉毛だけはトリムして輪郭を描き、髪をきれいに整え、ピアスを付けること。会社は男のほうが圧倒的に多く彼らはそういうことには気付かないか、または気付いてもツッコミを入れない。

「あら〜、おねえさ〜ん、今日はナチュラルじゃな〜い?いいじゃな〜い、いいじゃな〜い」

などと通りすがりにツッコミを入れてくるのはひとりのオカマだけだ。ちなみに彼はデスクに美顔器を置き、始業中ずっと蒸気を出して浴びている。


2016年08月28日(日) 夏の大収穫祭

終わりに近付いている夏野菜は全部収穫して撤去して、9月から育てるものの土作りに入る。この週末はあれこれやろうと紙に書き出して計画していた。農園へ行くと、週末だというのにみんな揃っていた。考えることは同じなのだな。わたしよりはるかにうまく野菜を作るオヤジ達が立派な野菜を沢山分けてくれた。

ゴーヤ10本。干すにも天気が悪いので、5本は人にあげることにして、あとの4本は佃煮に。これは冷凍しておいて、秋までおにぎりの具として活躍するだろう。1本はバナナと豆乳と一緒にミキサーにかけてシェイクに(バナナにちょっと苦みがプラスされてとても美味しい。農園のオヤジ達に大人気のドリンク)。

ピーマン10個。5個は味噌と紫蘇と炒めてこれも冷凍しておにぎりの具に。

モロヘイヤ袋いっぱい。半分はゆでて刻んでオクラと海苔、四角豆、卵とスープに。あとの半分は摩り下ろしたにんにくと中東風のスープに。

ししとう袋いっぱい。半分は細切りにしたジャガイモとゴマ油で炒めてきんぴらに。あとの半分はにんにく系のパスタに。

まだまだ色々ある。せっかくこんなに色んな種類の野菜が勢ぞろいしたのだ。夕飯は農園リゾットにした。玉ねぎをバターで炒めたら、合いそうなものをなんでも投入。にんじん、パプリカ、枝豆、四角豆、プチトマト。米と炒めたらスープストックを入れてぶくぶくとやって、乾く間際に少し水足して、ぶくぶくやって、水足して、を15分くらい繰り返して出来上がり。

頂き物のミモレットチーズがあったので摩り下ろしてみた。

最高だね。労働の恩賞は贅沢な農園リゾットとなってすっぽりおなかに収まったのだった。

9月は葉ねぎ、トラ豆、コス・レタス、紅芯大根の種まきをする予定だ。同僚はちょっと手のかかる高級野菜、チコリー(エンダイブ)を作る予定だそうで、アルカリ性の土作りをしていた。秋の労働の収穫も楽しみだね。


2016年08月26日(金) The big issue

少子化とか保育所不足とか労働力不足とかが猝簑雖爐世箸いΔ韻鼻△海ΔいΝ猝簑雖爐話かが意図的に作り出しているのだろうか。この世には必ずしも何らかの猝簑雖爐存在しなければならないかのように。子供産んだら義務教育が始まるまで自分で育てたらいい。労働力不足だから女性にも働いてもらわないと、というけど、それなら家庭で未来の労働力を育ててもらえばいい。そもそも少子化の原因が産婦人科医とか保育所の不足が原因だなんて社会研究科みたいな人が言ってもどこか信じがたい。それが不安で子供を作らないなんて人に人生一度も会ったことがないもの。「日本は先進国の中で最も女性の社会進出が遅れてる」とかいうのも聞くけど、そもそも何を基準に狠戮譴討覘爐箸いΔ里。女性が子供を産んでもナニーに預けてバリバリと働いているような国には移民やら難民が多く、社会的格差が大きい。雇用主はいくら子供の世話をしてくれるといっても自分の労働賃金と同額をナニーに払ったのでは腑に落ちないから安い賃金で面倒を見てくれる人が必要だ。言葉や教育の不自由な人々にとってはどんなに安い給料でも仕事にありつけてなんとかその国で食べて行ければひとまずそれでハッピーだ。こんな社会構造の違いがあるのだから同じようには比較できない。労働力不足というけど、そんなに沢山働いて日本経済を支えなければなんて誰が決めたのだろう。

テレビの電源をオンにするのは映画を観るためだけだが、たまたま目にする猝簑蟷垣僂澆瞭本爐鬟董璽泙砲靴燭茲Δ僻崛箸覆匹砲魯轡蕕蠅箸海思ってしまう。人間界は人間によって複雑にされ過ぎた。答えはシンプルなのに複雑に考えないと気が済まない。毎日野菜に寄り添ってそのサイクルを見ていると、そんなふうに感じる。野菜の種を蒔く。7割が発芽する。しばらく育ったところで、一番発育の良いものを残して間引きされる。間引きされずに残ったものでも病気にかかり枯れてしまうこともある。100粒の種を蒔いても生き残るのはそのうちの1割ほどなのだ。生きて呼吸をするものはみんな強い生命力を持っている。最後まで生き残る1割になれなくても与えられた生命を健気に全うする。懸命に生きて立ち行かなくなった時が死ぬときだ。問題が発生するのは自然の流れに逆らおうとするときだけだ。

とはいえ、自然の流れに身を任せてればそれでいいのだ、というほど私は原始人ではない。猝簑雖爐鮴鼎に見つめてひとつひとつ紐解いてベターにしていくのは人間としてとても良いことだと思う。ただ物事には色んな側面があって、猝簑雖爐箸靴動靴錣譴討い襪海箸遼悗匹別の角度から見たら大した問題ではない、とは思っているが。


2016年08月17日(水) エズ産の漬物石

ゴーヤ、きゅうり、オクラなどは姿を見かけたら2日以内に収穫しないとオバケになってしまう。しかし、野菜も動物と同じなんだな、夏だからって毎日水をあげて甘やかしすぎると自立して根を延ばして自分で水を得ようとする力を養ってあげられないみたいだ。″好きな物″は盲目に甘やかす習性のあるわたしはそこのところ気をつけないとね。

オクラはさっと蒸して刻んで一晩醤油漬けにした卵黄とご飯に混ぜて、にんにく醤油で食べるのがわたしの定番だが、あまりにも沢山採れるので違うレシピに挑戦。カノウユミコさんのオクラの即席キムチのレシピ。塩で少し揉んだオクラに青紫蘇を巻いて並べ、醤油、ごま油、おろしにんにく、おろししょうが、韓国チリを混ぜたタレをかけて少々の重しをして半日以上置く。重し重し・・・とキッチンを探り、先日エズのビーチで石を拾って持ち帰ったのを思い出した。あら、ぴったりだ。火を使わずに、これだけでごはんが食べられてしまう美味しいおかずのできあがり。オクラって味よりもどちらかというとテクスチャーが主役みたいな野菜だから、パンチのある漬けダレと相性が良いみたい。残った漬けダレで最後に作った焼きめしもにんにくがきいてて美味しかった。


2016年08月01日(月) Airport Roller coaster

なんとかちゃんと起きられたものの、身支度を終えたらもうタクシーで行く以外に選択のない時間になっていた。レセプションで頼んで前のロータリーへ出た。前の通りをブンブンとすごい勢いで走ってる車のうちの一台なのだろうと思うと見の毛がよだつ。ただ幸いなことに空港に繋がるHWYは朝早すぎることもあって、殆ど車がなかった。わずか3分でタクシーが到着。

″Buon giorno"

と現れたドライバーはさっさと荷物をブートに押し込むと後部座席でシートベルトをまさぐっているわたしにおかまいなく出発した。タクシーはみるみると加速していく。ブリッジを昇りそのまま宙に飛んでしまうのではないかというくらいスピードをだしている。生きた心地がしない。後部座席で凍り付いていると車が止まった。普通に運転したら5分くらいのところをわずか1分くらいで到着したのだった。エアポート・シャトルならぬエアポート・ローラー・コースターであった。

″€16″

1分で? えらい高いな、タクシー。早朝だしこんななのか。首を傾げながら支払った(後で調べたところによると、ジェノヴァ辺りはこんなものらしい)。

エール・フランスのチェックイン・カウンターにはそこそこ人が並んでいたが、さばく人が2人しかいない。そのうち向こうから起きたばかりの髪に寝癖がついている職員が目をこすりながら歩いてきて、乱れたシャツの襟を整えながらチェックイン・カウンターで対応しはじめた。職員が寝坊して電車が走らないとか、そういうことが普通に起こるところだからこういう光景も普通なのかもしれない。

「だって人間だもの」

相田みつをの世界だね。

また通路側をリクエストするとパリまでは変更してくれたが、パリと成田間は往路と同じように€30支払えばできると言われ諦めた。この得体の知れない€30支払う人いるのだろうか。

パリまで2時間ほどで到着。成田行きの飛行機に乗り換えた。一番背後の席で隣には誰もいなかった。と、離陸直前になって額に大汗をかいたフランス人の男の子が現れた。彼がラゲッジを収納し、ひとだんらくしたところで交渉してみた。

「トイレが近くて迷惑かけてしまうかもしれないのだけど、もし気にしなかったら席交換してもらえない」

「いいよ。でも僕がトイレ行くとき迷惑かけるよ」

「それは全然かまわないの。自分がやるのが嫌なの」

「典型的な日本人なんだね(笑)」

こうして復路も通路側に座ることができた。

彼はオーストラリアにしばらく住んでいたというのと、美味しい物と映画が大好きという共通点があり、そして何より英語が不自由なく話せるのでとても話が弾んでしまった。

エール・フランスはストに入っていた。アテンダントはひとりしか見当たらない。ヴェジタリアン・ミールをリクエストしたのに、ランチにチキンが運ばれてきた。ストで人が足りないのでチキンで我慢してほしいという。隣の男の子もヴェジタリアン・ミールをリクエストしたらしかった。ゆるいヴェジタリアンなのだという。このところ出会う食に興味を持つ若い世代のフランス人にはこんな人が多い。煙草をふかし、フォアグラ崇拝、ジビエ大好物なんてオールド・ファッションなのかもしれない、などとそんなことを思った。彼はワイン関係の仕事をしているらしくとても酒に詳しかった。彼が薦めてくれなかったら知らなかったマスネ社がエール・フランスに特別卸している洋梨のブランデーを飲んだ。香り高くてすごく美味しい。よく洋梨や林檎が丸ごとボトルに封じ込められたお酒を見るが、これは果物が小さい時にボトルを被せてしまい、その中で育てるのだそうだ。だから木にボトルが沢山ぶらさがっているような格好になる。彼が飲んでいるコニャックも味見させてもらった。メロンを半分に割って、種を取り出し、そこにコニャックを注いで食べるとすごく美味しいのだそうだ。聞いただけで美味そうだ。彼には色んな″美味しいアイディア″を教えてもらった。そしてエール・フランスの良いところは良い酒をいっぱい積んでいるところだろう。

すごく楽しいフライトとなり、すっかり彼のことが気に入ってしまったが、何せ既婚者なのだ。成田に到着し、連絡先を交換したが、ケータイの待ち受け画面になっている娘さんの写真を見ながら、あまり連絡は出来ないだろうと悟り、楽しかった旅の思い出にしておこうと大事に心にしまって蓋をした。


Michelina |MAIL