fleur bleue
sora



 君の優しさ

君の優しさは、君の強さ。
人の心に勇気を与える。
認められたと感じる時、人は深く癒される。

君の優しさは、君の弱さ。
その優しさゆえに、心は決して満たされない。
渦巻くエゴが、純粋な君の心を砕く。

君の優しさは、君の強さ。
その優しさで、怯える心が強くなれる。

君の優しさは、君の弱さ。
その優しさに、か細い私の心が痛む。

2006年09月25日(月)



 ずっと一人

誰も助けてなんかくれはしない。
誰もわかってなんかくれはしない。
期待しちゃだめ。しょせん私は一人なのだから。

そう思うことで、少し気が楽になったんだ。
大丈夫。失うものなど、何もないから。

愛に餓え、愛を求め、愛を失い続けた日々。
傷つくことには、もう慣れた。

悩み苦しみ合う者同士、決してわかり合えないこと、
痛いほどよくわかった。

求めれば、拒まれる。
求められると、拒んでしまう。
そんな日々が、イヤになった。

もうこれ以上傷つきたくない。
もう誰も傷つけなくない。

孤独から生まれ、孤独の中で育ち、孤独の中に消えゆく命。
それもまたいいかな。

昨日は一人。
今日も一人。
明日も一人。
ずっとずっと、一人。

そういう星の下に生まれたんだよ。きっと。
だからね、大丈夫。
生きていけるから。
一人でも。

2006年09月12日(火)



 最後の空

一歩一歩ゆっくりと、
そして確実に死に近づく。

私は、死へとつながる階段をのぼっていた。

暗闇の階段を抜けると、
そこには、一面に広がるコンクリートのキャンバス。

キャンバスの真ん中に立ち、
両手広げて空を見上げた。

太陽の光を全身に浴びて、
ゆっくりと見上げた空。

きっとこれが、最後の空。

いったいどのくらいの時間、
そうしていただろう。

静かに向き直り、
前方を眺めた。

視線の先には、
柵が見える。

冷たくて硬い、
柵が見える。

あの柵の向こうには、
どんな世界があるんだろう。

きっとそこには、
悩みも苦しみもない世界がある。

楽になりたい。
自由になりたい。
苦しみのない世界へ、
飛び立ちたい。

あの柵を超えて、
風にこの身を任せたなら、
私最後に飛べるかな?


2006年09月03日(日)
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