こちらでは、ユースケ氏の出演作品の中から、後世に残したいとまで気に入った作品&ここまでこのドラマを食い入るように観てるのって私だけだろうと思ったドラマを、筆者が勝手に必要以上に評価させて頂いています。ネタバレ有です。
貧乏男子 その2 みんな卒業おめでとう。 - 2008年03月12日(水) 全9話 観終わった。 浅瀬と深淵を混ぜ混ぜしたような、複雑な心のチラ見せで、ユースケ氏のオムオムは存在感と吸引力がしっかり有り、 スルテンちゃんとの対比も際立たせて、見逃せない空気を発してた。 本音がどこにあるのかいつも謎で、決して心の奥底は見せないようにしながらも、 何だかんだ言ってオムオムなりのやり方でスルテンちゃんを手元に繋ぎとめてきたようだけど (そうすることで揺らがされたり刺激されたり癒されたりもしたかったろうけど)、 第8話終盤、 スルテンの愛は一層パワーを増し、めげずへこたれず、 曾ての敵(ちゃ&テル)にまでも及び、このオムオムさえも包もうとするのだ、って、そんな答え (救済に至る、欲していた答え?)を、 オムオムは、既に殆んど得られたと直感したのではないかしら。 あの時の、久しく出したことなかった荒げた口調の、 直後に抱き締められての真顔(何かの境壁絶崖で立ちすくんでから開き治り安息したような、宙を見つめる目)。 その瞬間に、求めてた答えの9割方は既に得られ、だから鳥籠の鍵を外してやりたくなったんじゃないかしら。 第9話に続く最後のゲームは、オムオムなりに、答えの残り1割を補完しようとしつつ、 スルテン(と自分自身)への、解放の儀式であり、はなむけのつもり、だったかも…。 その餞別が、真の無償の友情を証す封筒貼りの課題とは考えたもんです。 お金をばら撒かずとも、しっかりそこに在る、ささやかだけど確かな友情!ってものを、 オムオムも見たし、故意か無意識か、スルテンにもしっかりと見せた。 今の自分(悲劇の後の)が作り上げたポリシーも、意地があるので自己肯定したいけど、 どこかスルテンとも重なる過去の自分(悲劇の前の)のこともどこかで認めてやりたい、自己(&他者)肯定もしたい、 そんな「どっちも欲しい」オムオムのないものねだり的表情が、ユースケ氏のあの、どちらともとれる顔に出てた。 土下座の謝罪を聞く前に踵を返して颯爽と消える、あのオトナっぷりを見せておいて、 でも、籠の鳥を放してあげたのにどこか繋がっていたいという気持ちを、 スルテンに掬ってもらっ(一万円残され)たことに乗っかり、 ちょっと駄々こねて「もっと話そうよー」と縋ってるあたりのコドモっぽい可愛らしさ。 つまりオムオムにとってスルテンは第二ステージに旅立たせてくれた故郷の母親のように見える。 スルテンもメガネもナンシーも白石ちゃんも(そして多分、オムオムも)それぞれの変化と出発。 ご卒業おめでとうございます。 ※そして3月12日、ユースケ・サンタマリア氏のお誕生日。おめでとうございます。 -
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