37.2℃の微熱
北端あおい



 手塚治虫『メトロポリス』

昨日の日記のまちがいを一箇所訂正、ご指摘していただいた、某氏に感謝です、本当にありがとうございました。

慣れないタイプの電話の応対に、ちょっとぐったりしたのでいつもよりすこしはやく帰宅。普段よりはちょっと時間があって、視覚的刺激が欲しかったので、本を読むかわりに手塚治虫原作の『メトロポリス(りんたろう)』 を見た。
けど…、
冒頭火事のシーンの消防ロボットの動きがとってもムシっぽくていやあああ(涙)!
フィフィの手の動きもなんだか触手っぽくていやあああ(冷汗)!!
でもでも、この子って、村上隆のキャラクターみたい! なんでロビタじゃないのかな? ちょっと不満 。このあたりで、即ビデオを止めました。
ああ、ああ、『メトロポリス(F・ラング)』や『ブレードランナー(リドリー・スコット)』や『イノセンス(むろん押井守)』で口直ししたいっ。そういえば、映画の中の近未来都市の表現がすきだといってたH氏に『メトロポリス(F・ラング)』を勧めたことがあったけれどどうだったんだろう?
聞いてみよう。

2004年09月29日(水)



 Topaz

村上龍「トパーズ」の主人公であるSM嬢は、この指はトパーズが似合う、
という店員の一言で指輪を衝動買いするが、その後、仕事でプレイをしたヤマギシという男の部屋に指輪を置いてきたことに愕然とする。
仕事とはいえ、彼のSMプレイには耐え難いところがあって、もう二度と会いたくなかったのだ。
だが、彼女は勇気を奮い起こしてドアを叩き、トパーズの指輪を取り戻す。

でも、わたしは、「あたし」がトパーズを指に嵌めて、うっとりしていたようにではなく、むしろ何も嵌めないままでいつも裸にしておきたい。
たとえ、嵌めたとしても次の瞬間にはそれをはずして、遠くに投げているようでありたい。

ある説によると、トパーズの語源はギリシャ語の「捜し求める(Tapazos)」に由来するそう。また、プリニウスは、紅海上にあるゼベルゲート(セント・ジョン島)という島をトパゾス、トパシオンと呼んでいた。
その島が、霧に覆われるため探すのに苦労する「幻の島」と呼ばれていたからだとか。

嵌めたとたん、完全に充足できてしまうものに今巡り会っているとしたら、
それはおそらく幻だと思う。わたしが探し求めているものは、手元にあったり、置いておいたりできるものではないのだから。
騙されるのはもうちょっと先でいいのだ。

2004年09月08日(水)
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