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永遠の半神...楢原笙子

 

 

羊水#10 - 2007年07月06日(金)





彼は胸の突起を舌で転がし、
くちびるでつまんだ。
やがて大胆に、
ふくらみ全部を長い指で絞りながら、
全てを吸い尽くすように頬張った。


そんな乱暴なしぐさにも痛みは感じなかった。
もう一方の胸に移るとき、
さっきまでの唾液がつめたくなって、
放置されたのが淋しい気さえした。

けれどすぐに
もうひとつの突起に舌があてられた。
柔らかく優しく強い動きは、
さっきと少しも違いはなく公平なはずなのに、
既に感じた記憶が加わって
わたしを二倍にも三倍にも揺さぶった。


あっ・・・


胸を絞って強く吸いながら、
もう片方の手がスカートの中に入ってきた。
せわしなくお腹をこすり、
ショーツの上の切れ目から
指が侵入しようとしていた。

さっきわたしが汚したそこに、
彼の指が触れる。


いやあ


咄嗟に叫んでいた。










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羊水#9 - 2007年07月03日(火)





彼がわたしの髪を指で梳き、
耳元に熱い息がかかる。

からだがピクンとなって、
背中に回していた手に力が入ってしまう。


彼の手が胸を探り、
そのまま下に降りて胸に戻る。
長い指で優しく強く膨らみをこねまわす。
そうして顔をわたしの胸に埋める。


わたしは小さく声を上げながら、
彼の頭を抱く。
彼の、ひとつひとつの動きに、
さざなみが積み重なっていく。


膨らみの頂上にあてられたくちびるを、
服ごしに感じる。
つまむように動くそのくちびるの中に、
さっきのあの濡れた舌があることを思う。

ああ・・・

からだの熱はどんどん上がっていく。
思わず彼の髪をまさぐる。


もどかしようなわたしの気配に、
彼は突然荒々しく下着ごと服を捲り、
すっかり勃起した胸の頂に
濡れた舌を這わせたのだった。









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羊水#8 - 2007年07月02日(月)





彼のくちびるは薄くて柔らかかった。

長い舌が
わたしの差し出した舌に絡まった。
それは、ぬるぬると濡れて温かく、自在に動いた。

普段話したりなにかを味わったり、
それだけに使われている当たり前の器官なのに、
今は違う。
くらいお互いの口の中を探り、むさぼり、
感覚だけでそこの全てを知ろうとしている。


剥き出しの肉に彼の舌があたる。


わたしは、秘密の部分を差し出してしまった事実で感じ、
彼の舌でもういちど感じる。
そうして、感じたことは、
他の隠された粘膜にも伝わっていく。
からだ全部の熱が少し上がる。


(ああ・・・)


彼のくちびるが首筋を辿る。
小さな漣が内側に起こる。
既に感じた粘膜に、そのさざなみが重なって共鳴する。


彼の背中に手を回す。
この人がくれる感覚を受け入れるシルシに。
そうして、
余分な肉のない背中に気づいて、好ましいと思う。


雑木林の間をぬって、
落ちかけた太陽の光が
その背中を柔らかく照らしていた。









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