しろにじ創作倉庫



逢魔ガ森で逢いましょう

2008年10月14日(火)

この世で結ばれない恋人達
ありふれた話
いつも悲しい運命は散らばっているの
世界の果てまで

ラララ 赤い糸を燃やそう
公園の暗い灯の下で
ラララ 赤い炎輪になって
断末魔 遠く聞こえる

この世の名残に残しておくわ
燃えかすみたいな恋だったって
日記に一行だけ
ねぇ 予言はいつだって
曖昧なことしか告げないの

もしも次の世界があるというのなら
願いごとひとつ 叶えて
この次は 逢魔ガ森で逢いましょう
来世はお互い人間以外の姿で
お逢いましょう



素敵な夜の散歩
傷ついた人は皆集団で歩く
明るいのは
外灯が照らすほんの一部だけ

ラララ 沈みゆく船から
空に向かって手を伸ばした
ラララ 助けを呼ぶ声
水面にむなしく響くだけ

もしも次の世界があるというのなら
願いごとひとつ 叶えて
この次は 逢魔ガ森で逢いましょう
そこで貴方と出会ったなら
きっと私 運命を信じる


もしも愛という名の嘘をつけるなら
まだわたしを憶えていて
この次こそ 逢魔ガ森で逢いましょう
獣でも虫でもいいから
お逢いましょう

もう人として生きて行くのに疲れたから
この次は 逢魔ガ森で逢いましょう
魔物の世界で
貴方と二人 ひっそりと生きましょう


意地悪な秋だよ

2008年10月08日(水)

空は清かに高く
雲は鱗雲

窓を開ければ
キンモクセイの香りが鼻を掠めて

道を往けば
アオマツムシの甲高い音色が沁み入って

日暮れには
からからと風に揺れる祭り提灯の
やるせない明るさ

はっとして、そして懐かしくて
それから
思い出したくないことが蘇ってくるのさ
次から次と

またく、まったく、まったく!
秋はなんて上手に
人の心に忍び込みやがるんだ

 < 過去  INDEX  未来 >


ZAZA [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加