しろにじ創作倉庫



明けない夜の

2007年08月30日(木)

世の中も そう捨てたもんじゃないよって

ときどき思うの 雨のち晴れ

でもすぐに

世の中ってやつは ホントどうしようもないな〜と

落胆しては土砂降りになる

止まない雨も 明けない夜も

それはホントにないけれど

底抜けの希望を鵜呑みにできるほど

あたしの絶望は浅くない


蝉の声

2007年08月23日(木)

二度と纏わぬ衣を脱いで
お前は夏に命を預けた
去年と同じ場所で 同じ姿で
一年だけの夏を生きる

降りしきる蝉時雨を
逃げるように背中で聞いた
汗で張り付いたシャツを突き抜けて
遠い日の記憶を呼び覚ます 蝉の声

ああ あの夏の日のお前の声と
夢見た未来は
すでに去ってしまったけれど
このときだけは
憂鬱な季節の断片を
静けさが切り取っていくようだ


あたしのために

2007年08月04日(土)

キミのためを思って言ってるんだよ。
みんな、そう言っていた。
親も学校の先生も会社の上司も恋人も
でも、疑り深いあたしは
本当にあたしのため? 本音は、自分のためじゃなくて?
と思っていた。

あたしがいい子で、成績優秀な学生で、まじめな会社員で
理想的な恋人になれれば
それが、あたしのためだったのかな。
それで、あたし幸せだったのかな。

うっふっふ、つまんない、そんなの!

ごめんね、あたし嘘つきだったかも。
「はいはい」と、殊勝な顔して聞いていたけど
本当に本当に、あたしのためだと思える意見は
その中にはなかったの。

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